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カフェの混雑が手元でわかる時代に!?iBeaconで着席データを送るスマート座布団

2014年06月23日 07時30分更新

 世の中のあらゆるモノにセンサーが入り、インターネットに接続して、モノの使い勝手や価値、概念までもが大きく変わる。いわゆるモノのインターネット“IoT”の世界観だが、ついにセンサーは座布団にまで入ってしまった。ハードウェアベンチャー“キーバリュー”の開発した『スマート座布団』は、設置した椅子の上に人が座るとセンサーがオンになり、iBeaconの電波信号をスマートフォンやタブレットに送るだけのプロダクト。価格や発売時期は未定だが、大量生産時で1枚1200円~2000円程度を想定している。椅子に座っているかの情報を送るだけだが、シンプルながら様々な使い方が考えられ、非常に将来性を感じるプロダクトだ。

スマート座布団

 キーバリューの伊藤将雄代表取締役社長によれば、開発のきっかけはいつも混んでいる近所のカフェだ。混んでいるのはお店にはいいことだが、座れるときに行きたい。リアルタイムに席が空いているか、識別できる仕組みがあればと思ったからだ。お店側に稼働率を分析できるというメリットがある。あと押ししたのが、ブルートゥースの新しい企画Bluetooth Low Energyの“iBeacon”。低消費電力で近距離無線通信が可能になり、実現が可能になった。スマート座布団側ではオンオフの電波を発信する。iPhone、iPadでデータを受け取り、アプリ上で管理を行なう。クラウド上にデータをアップロードし、ブラウザーで操作できる仕組みも開発中だ。

スマート座布団

 開発きっかけのとおり、飲食店から着席状況を見られないかという話がすでに来ており、トライアルでテストを8月に予定している。キーバリューもビジネスモデルを、飲食店などに卸して、その店舗に合った形にシステムをカスタマイズして提供。サポートなども合わせて月額性を考えている。店側は混雑状況をサイトで公開する。さらに空席状況が多い時間帯だけ使えるクーポンをつくり来店を促すといったO2Oのソリューションまで考えている。

スマート座布団

 2014年4月の発表後、海外でも大きな話題となり、反応は6~7割で海外の方が多く、海外のメディア、ブログでは“スマートクッション”と紹介された。英語圏だけじゃなく、メキシコやポルトガルでも話題になったという。ハードウェアベンチャーのCerevoなどハードは海外比率が高いという展開例もあり、スマート座布団も同じような成功をたどるかもしれない。店舗以外にも会議室が適切に使われているかのチェックなどもできるというので、会議室はシステムで埋まっているのに実際は使われていないなーということがよくある弊社も導入を検討してほしいところだ。

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キーバリュー

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