日本初のWQHDディスプレーで度肝を抜いたLGのハイスペックスマートフォン『isai FL』。そのグローバル版ともいえるフラグシップモデル『LG G3』が正式に発表されました。5月28日にソウルで開催されたG3の発表会『LG G3 Day Seoul』に潜入、さっそくその実機に触れてきました。
↑LG G3 Dayは世界6都市でほぼ同時に開催。
↑LGの母国、ソウルでの発表会を取材。
LGの最新モデルLG G3は同社のフラグシップモデル“Gシリーズ”の2014年夏モデル。発表会『LG G3 Day』は世界6都市で5月27日・28日の両日に開催されました。このうちソウルで開催されたイベントは同社のキーパーソンが次々に登壇。LGのこの夏の秘密兵器ともいえるG3の特徴を説明してくれました。
↑Gシリーズの最新モデル、LG G3。
LG G3のスペックは2.5GHzクアッドコアCPU(Snapdragon 801)、5.5インチWQHDディスプレー、1300万画素カメラ、LTE対応など。通信方式はLTE/W-CDMA版やLTE/CDMA2000版などが用意されます。このあたりの基本的なスペックはisai FLと同等で、日本向けモデルがグローバル向けモデルよりも先にフルスペック搭載品として発表されたことになります。
↑メタリックで高級感あるブラックボディー。
isai FLの姉妹モデルと言えるLG G3ですがその外観は異なります。メタリック感を前面に出したスタイリッシュなデザインはisai FLのカジュアル&おしゃれなテイストとは180度方向性を異にしています。カメラ下部のボタンもLG G3はより存在感のあるものになっています。
↑ゴールドとホワイト。
本体カラーはブラックに加えホワイト、そしてゴールドの3色。最近はゴールドのカラバリも標準的になりました。
↑LG G3は“シンプルがスマートを生む”。
発表会の席でLGのMC事業部本部長、パク・チョンソク氏が最初に語ったのは「Simple is the new smart」。LG G3の無駄のないシンプルな本体デザインは使いやすさと見た目の美しさを両立させている。また外面だけではなく内部のユーザーインターフェースもシンプルにすることでユーザーフレンドリーなものになっているとのこと。
↑WQHDディスプレーはもはや“紙を超える”。
LG G3の最大の特徴ともいえるWQHDディスプレーは534ppiと高精細。HDやFHDディスプレーは文字も読みやすく電子書籍や電子雑誌を見ることも苦ではありません。しかしそれをさらに超える精細なWQHDディスプレーは美術書や写真集を見てもドットが目立ちません。重い美術書ももはや手のひらの中で紙の書籍と同じ感覚で読むことができそうです。
↑5.5インチなのにスリムで持ちやすい。
大画面化が進む最近のスマートフォンはだんだんと片手では持ちにくくなっています。ですがLG G3はベゼル幅を少なくし、5.5インチながらも横幅は74.6ミリ、5.2インチクラスのスマートフォンとほぼ同等のサイズを実現しました。ちなみにisai FLは76.2ミリですから、それよりもさらにスリムなのです。
↑レーザーオートフォーカスと手ぶれ補正の超最強カメラ。
またカメラ画素数はisai FLと同じながら、LG G3はレーザーを使ったオートフォーカスを搭載。ピント合わせの時間はわずか0.276秒で、これは人間がまばたきする時間よりも短いのです。しかも暗闇でもピントがすぐあうため、室内や夜景も素早く写真撮影が可能。動画撮影時もレーザーフォーカスが利用できます。また光学手ぶれ補正も搭載していますから、LG G3を使えばもう撮影ミスの心配は不要になりそうです。
↑UIもシンプルに。アイコンはLGらしさをアピール。
UIもLGの独自色が出ています。例えばアイコンはよりシンプルなスタイルとなり、また丸い形を多く利用しています。これはLGのカンパニーロゴが丸いことから、それをモチーフにしているとのこと。スマートフォンのアイコンを見るだけでメーカー名をイメージできる、そんな効果も期待できそうです。
↑より高速な文字入力ができるスマートキーボード。
そしてソフトキーボードも新たに“スマートキーボード”と呼ばれるものを搭載。キーボードの大きさを上に広げることで入力画面とキーボードの間の視線の移動を最小限にするとともに、キーボードサイズを大型化してタイプミスを低減。さらにはより賢くなった学習機能により入力速度が大幅に速くなります。現時点ではこれの日本語キーボードはありませんが、将来ぜひ対応してほしいもの。
↑スマートノーティスでお買いもの忘れも無くなる。
スマートノーティスはキャリアなどからもサービスが提供されている、位置情報を組み合わせた通知サービス。LG G3ではたとえばQメモに「A店でメモリーを買う」と書いておきます。あとはA店に行くと自動的にそのメモが開くので買物のし忘れも防げるというもの。キャリアなどとのサービスは不要、LG G3単体で利用できるので活用しやすそう。
↑ノックのパターンでロック解除できる“KNOCK code”。
そしてisai FLでも採用されたノックパターンで画面ロックを解除できる“KNOCK code”も搭載。指紋やパターンは複製される恐れがゼロではありませんが、“KNOCK code”は理論上8万パターンも組み合わせ出来るので、よりセキュアにスマートフォンを使えるとのこと。
↑丸窓フリップカバーでイメージが大きく変わる。
LG G3のもう一つの顔ともいえるのがこの丸窓のフリップカバー。アナログやデジタル時計を表示できます。ちょっとレトロな雰囲気はスマートフォンとは思えないルックス。まるで本物の懐中時計が埋め込まれているようにも見えます。
↑時計をスワイプでショートカットメニュー。
この時計の上を指先でスワイプすると6個のアプリアイコンが表示され、閉じたまま操作することが可能。アイコンは“音楽”、“カメラ”、“メッセージ”、“通話”、“設定”、“フィットネス”。基本操作はもうフリップを開く必要がありません。
↑カメラを起動するとまるで透けているよう。
試しにカメラを起動してみましょう。画面は丸窓ですが写真は縦長の長方形で撮影できます。閉じた状態で向う側が見えるので、まるで本体が透けているようにも見えるのもおもしろそう。
↑メタリックからクラッシックに着せ替えできるカバー。
そして革風の“シボ”の入った背面カバーも用意されています。背面の電池カバーをそのまま交換するので本体の厚みが増すこともありません。メタリックでクールな印象のLG G3を、クラッシックで落ち着きのあるイメージに変えることができるのです。
↑マイクロSIMとSDカードは本体内に。
SIMカードサイズはマイクロSIM。マイクロSDと共に本体内、二重になったスロットの上下に装着します。なおLG G3は残念ながら防水には対応していませんが、その分電池交換が可能など使い勝手はスポイルされていません。
↑ヘッドフォン端子は本体下部。
その他isai FLとの違いはヘッドフォン端子が本体下部となっています。なおスペックを見ると本体のメモリも増強されており、RAMは3GBとisai FLよりも増量。フラグシップモデルだけに、メモリーもより多く搭載されているわけです。さらにQi方式のワイヤレス充電にも対応します。
↑違いを感じるLG G3のカメラ。
さて発表会でも特に重点的に説明されていたカメラですが、実際に使ってみるとレーザーを使ったオートフォーカスはおもしろいようにピントが合います。ちょっと暗いところでもフォーカスが一旦前後に動くことなくダイレクトにピントが合うのです。なおフォーカスに使われるレーザーは“クラス1”規格のもので、玩具などにも搭載されるもの。そのため写真撮影時に目を傷めてしまうようなことはありません。
↑登場が待ち遠しい『G Watch』。
なお実機の展示はありませんでしたが、発表会ではLG G3のアクセサリーとして『G Watch』も紹介。詳細はまだ不明ですが発売が楽しみなアクセサリのひとつです。G Watchのisaiバージョン、なんてのもぜひ出してほしいですね。
↑韓国版には日本語ロケール搭載。
発表会会場には韓国向けの製品が展示されていました。いずれもLTE Advancedに対応、キャリアアグリゲーションにより超高速な通信も可能です。なお展示品には日本語ロケールも入っていました。日本ではisai FLが投入されることからこのLG G3の投入は現時点ではないと思われますが、ファッショナブルなisai FL、スタイリッシュなLG G3とふたつのラインがあってもいいのになぁ、と感じたところです。
↑LGのすべての技術が詰まったハイエンド機。
LG G3はLGが全力を投入したハイエンドスマートフォンです。しかも機能を高めただけではなく随所に使いやすさもちりばめており、初めてスマートフォンを買うビギナーでも自由に使いこなすことができるでしょう。もちろんハイスペックスマートフォンマニアな人にも十二分に使い勝手の良い製品に仕上がっています。韓国では5月29日から、グローバルでは6月から順次各国で販売が始まる予定とのことです。
●関連サイト
LGエレクトロニクス(グローバル)
2014年5月28日23:30追記 初出時WQHDをQWHDと異なって記載しておりました。お詫びして訂正させていただきます。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
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