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iBeaconはここまでできる!! 国内最新導入事例|Mac

2014年04月11日 18時00分更新

 iBeacon(アイビーコン)は、AppleがiOS7の新機能として発表した、Bluetoothを基礎技術とした近距離通信の仕組み。 iBeaconシステムの導入により、これまでは実現が難しかったマーケティング施策やデータ集めが低コストで可能になると期待されています。

 iBeaconを使ったサービスは、日本国内でも続々と登場しています。その中から、最新の活用事例を紹介します。

屋内での観光案内にメリット

 組み込みソフトウェアの研究開発などを手がけるアプリックスは、用途に応じた多種多様なビーコン端末を続々と開発しています。例えば、極薄フィルム型のビーコン端末は最も厚いモジュール部分でも0.8mmという薄さ。ポスターや中吊り広告と連携させたり、書店で新刊情報をプッシュ通知させたりとさまざまな活用法が考えられます。ほかには、商品に触れるだけでスマートフォンに商品情報やクーポンを表示できるセンサー付きのビーコン端末があります。

iBeaconはここまでできる!! 国内最新活用事例 |Mac

↑極薄フィルム型のビーコン端末。電池は1枚で7~10日持つ。枚数を増やせば寿命も延びるのだとか

iBeaconはここまでできる!! 国内最新活用事例 |Mac

↑センサータグ付きのビーコン。商品情報を紐づけることで、iPhoneが洋服のそばに近づいたときに洋服の詳細情報を画面に表示させるといった使い方も可能(写真はデモ)

 なかでも最も汎用性が高いことで知られるのが「BeaconモジュールBM1(単3形乾電池タイプ)」。単3形電池2本で10年持つと寿命が長いのが特徴です。端末の普及を目的としているだけあり、ビーコン端末(チップのみ)の価格も300円と安く、iBeaconサービスを提供する際に使用する端末として企業が導入するケースも増えています。

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↑アプリックスが開発したビーコン端末。10年持つ寿命の長さも特徴。ほかにセンサー付きや極薄フィルム型など用途に応じてラインアップ

 BM1の導入事例のなかでもユニークなのは、天台寺門宗の総本山の三井寺(滋賀県大津市)での実証実験です。同ナビゲーションシステム実証実験に採用されたと発表しました。実証実験を主催するのは、公益財団法人京都高度技術研究所。

 同寺は正式名称を長等山園城寺といい、数多くの国宝・重要文化財を有しているといいます。実証実験では、三井寺の屋内外にある国宝・重要文化財などを案内するナビゲーションシステムに、BM1を活用。重要文化財「弁慶鐘」に近づくと、弁慶鐘の解説などが見られるものです。

iBeaconはここまでできる!! 国内最新導入事例 |Mac

↑重要文化財「弁慶鐘」のそばに設置されたビーコン端末

 GPSやWi-Fiによるナビゲーションでは、屋内外の狭いエリアでの案内ができませんでした。しかし、iBeaconはGPSやWi-Fiの電波が届かないところでも正確なナビゲーションが可能。神社仏閣における国宝・重要文化財のナビやピンポイントでの案内が屋内外を問わず容易に実現できるようになります。近い将来、神社仏閣や観光地での解説にiBeaconが活用されるかもしれません。

予約商品を素早く「 取り置き」

 位置情報共有サービス「tab」が、iBeaconに対応したのは昨年の9月20日。iOS7がリリースされたのとほぼ同時です。tabの強みは「tab」アプリを中心としたO2Oサービス。なかでも、3月12日にサービスが始まった「ちょこっと予約」に注目。これは、実店舗で売られている商品をネットで取り置きするサービスです。取り置き期間は3日間で、3日を過ぎると自動的にキャンセルになり、店舗にとっても負担が少なくすみます。

 渋谷パルコパート1の1Fにあるセレクトショップ「Meetscalストア」では、ちょこっと予約に対応した商品も販売されています。パルコによると、ユーザーがウェブで商品やイベント情報をチェックして実際に来店する流れは年々高まっているのだとか。2014年度中には、ビーコン端末の設置台数を増やしてサービスの強化を図る予定だそうです。こうしたサービスが普及すれば、将来的にはネットでほしい商品を探してから実店舗で実際に試して購入するという消費者行動が主流になるかもしれません。

iBeaconはここまでできる!! 国内最新活用事例 |Mac

↑渋谷パルコパート1の正面入り口の受付にビーコン端末を設置

iBeaconはここまでできる!! 国内最新活用事例 |Mac

↑「Meetscalストア」にもビーコン端末が設置されており、来店者管理などに活用。店舗に近づくとプッシュ通知が来ます

Google Glassとの連携で広がる未来

 「ACCESS Beacon Framework」と呼ばれるiBeacon活用のフレ ームワークを提供するACCESS は今年2月、岐阜県大垣市で「大垣第3回 iBeacon ハッカソン」に協力会社として参加。次のバス 停の案内を音声と動画でGoogle Glassに直接通知するアプリの デモを実施し、注目を集めました。ほかにも、Google Glassと連携 すれば、視界に直接店舗での割引情報を表示させることもできます。

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↑Google Glassとの連携イメージ

 MacPeople5月号(3月28日発売)では「いま絶対押えておきたいiBeacon」として、技術的な仕組みから活用テクニック、プログラミングの基礎まで徹底解説。これさえ読めば、iBeaconのすべてがわかります。

iBeaconは買い物の楽しさを復活させられるか!? ストアビーコンの挑戦 |Mac

 そのほか、System1.0からMacOSと名称を変えたSystem7.6、初代iMacにプリインストールされていたMacOS8、最新のOSXMavericksまで歴代MacOSが受け継いできた仕組みや機能を隅々まで紹介しています。

 

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