日本における『Surface』シリーズの公式Twitterアカウント@SurfaceJPが、Surfaceに関する新情報の予告を行なったことが話題となっています。
Surfaceの周辺機器 に関する新しい情報を、 4 月 2 日の午後にお知らせいたします。 #SurfaceJP
— Surface Japan (@SurfaceJP) 2014, 3月 31
実は3月31日正午の時点では、「Surfaceに関する新しい情報を、4月2日の午後にお知らせいたします」とのツイートが投稿されていました。このツイートは現在では削除されており、周辺機器についての発表であることを明確化した形となりました。
なぜこのように公式アカウントが情報を書き換える事態が起きたのか、その背景を解説してみたいと思います。
■@SurfaceJPのツイートは日本独自の動きか
4月2日といえば、サンフランシスコで開催されるマイクロソフトによる開発者向けのイベント『BUILD 2014』の初日です。このBUILDではOSのアップデートに加え、デバイスについてもアップデートを発表することをCEOサティア・ナデラ氏は言及しています。このことから、BUILD 2014では、WindowsタブレットやWindows Phoneの新機種の登場も期待されています。@SurfaceJPによる最初のツイートは、このBUILDの内容を予告しているのではないかという誤解を与えるものだったといえます。
ただ、筆者が気になったのは“4月2日の午後”という表記が、日本時間なのかどうかという点でした。もしそうならば、米国西海岸は夜中であり、しかもBUILD 2014初日のキーノートが始まる前夜という時間帯です。また、同じくSurfaceの米国版公式アカウント(関連サイト)ではこの情報をツイートしておらず、日本独自の発表である可能性がありました。また、筆者がマイクロソフトの別の部門から得ていた情報を合わせても、日本でSurfaceの新機種があるとは到底考えにくい状況でした。
この点を日本マイクロソフトに確認したところ、たしかに@SurfaceJPのツイートは日本時間の情報とのことでした。その後まもなくして@SurfaceJPは“周辺機器の発表”というツイートを投稿し、以前のツイートを削除しています。この間に日本マイクロソフト社内でどういった議論があったのかは不明ですが、少なくともBUILDの内容とは異なる、日本独自(または日本を含む諸地域)の発表となりそうです。
■発表される周辺機器とは?
それでは、日本で発表される周辺機器とは何でしょうか。まだ日本で発売されていないSurfaceの重要な周辺機器としては、パワーカバーがあります。
↑米国とカナダで発売中のパワーカバー。日本発表時には日本語キーボードになるものと思われる。 |
パワーカバーはSurface 2/Pro 2と同時に発表されたオプションで、タッチカバーやタイプカバーと似たキーボードですが、バッテリーを搭載している点が異なります。これを装着することで、Surfaceシリーズ(初代Surface RTを除く)のバッテリー駆動時間は70%増加するものと説明されています。地域ごとに異なるキー配列が必要となるためか、Surfaceシリーズのアクセサリーの中でもグローバル展開が遅れているアイテムのひとつとなっています。
米国での価格は199.99ドル(関連サイト)。Surfaceシリーズのアクセサリーは1ドル=99円台のレートで価格設定されていることから、もしレートに変更がなければ日本での価格は19800円程度になるものと考えられます。
重量は535g(発表当初は0.55ポンド=約250gとの資料もあったが、その後訂正されている)と若干重く、第2世代のキーボードに搭載されたバックライトもないものの、USBポートによる充電やバッテリー交換ができないSurfaceにとっては、駆動時間を延長できる貴重な方法となりそうです。
ほかにも日本では、タイプカバーやタッチカバーのBluetoothによる無線接続を可能とする『Wireless Adapter』や、自動車のシガーソケットから給電できる『Surface Car Charger with USB Port』が未発売となっています。
↑カーチャージャー用の充電アダプター。米国や香港など限られた地域でしか売られていない貴重なオプションだ。 |
■BUILD 2014では小型版Surfaceに期待
日本では昨年末から品切れが続いていた『Surface Pro 2』の店頭在庫が一時的に復活し、直後に売り切れてしまうなど、依然として品不足が続いています。何ヵ月も待ち続けてようやくゲットしたという人も少なくないでしょう。
とはいえBUILD 2014では、小型版Surfaceの発表に期待が高まっています。もし実現すればSurfaceシリーズで初となる小型タブレットだけに、タブレット市場におけるWindowsのシェア向上を後押しする存在となりそうです。
↑BUILD 2014で『Surface Mini』の発表なるか? |
筆者の注目ポイントは、キーボードの扱いです。既存のSurfaceユーザーとしては、従来のタイプカバーやタッチカバーとの互換性を維持してほしいところですが、横幅の違いから不格好な見た目になる恐れがあります。一方、小型版専用のキーボードという可能性もありますが、キーピッチが狭くなれば打ちづらくなります。この点にどう折り合いを付けるかが、見どころのひとつです。
BUILD 2014のキーノートは、太平洋時間で4月2日の午前8時半、日本時間で4月3日の午後0時半に開始予定となっています。
■関連サイト
Surface
BUILD 2014(英語)
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