都市部に比べて何かとモバイル生活に不便な地方。旅行先でLTEがつながりにくく、Wi-Fiスポットもなかなか見当たりません。帰省先などで「ここに住んでる人は不便だろうなぁ」と思った経験がある人も多いのではないでしょうか?
正直に言うと都市部のモバイル環境は羨ましい……ですが、どうあがいても現実は現実。逆手に取って地方のモバイル生活を楽しむ! そんな愛すべき“地方モバイル”の楽しみ方を、九州在住ライターの甲斐〝KSGK〟寿憲がご紹介します。
今回はIT情報料の少ない地方ゆえに起こる、ガジェット専門用語(?)の奇跡的な間違いの数々をご紹介しましょう。
1.うぃふぃ
まず読者の皆さまに訴えたいのが、地方ではIT用語を活字として見る事があっても言葉として聞く機会が少ないということ。都市部のように専門店も少なく、スマホ特集のテレビ番組やラジオ番組もほとんどありません。よって英字表記のIT用語はリアルで、言葉として聞く機会が少ないのです。これにより、奇跡の読み方がいくつか誕生します。その代表格がWiFi(ワイファイ)。地方での覚え間違いスタンダードが「うぃふぃ」または「うぃふぃー」なのです。断じて口が×マークの白く愛らしいウサギではありませんよ。
2.ぶるーたす
「おまえもか?」と古代ローマ気取りで返答してはいけません。紛れもなくBluetoothのことを指してるのです。「ブルートゥース」と読ませない説得力が「ぶるーたす」には備わっています。むしろ地方の恩恵・天然のテルマエに浸かりながら同期してみたくなります。
3.くぃ
無接点充電Qi。そもそも常設されている場所などありもしないので、知るよしもありません。まずローマ字読みをして「チー」と読める訳もなく、カタログを指して「くぃって何?」は極々自然なことなのです。
4.ぱかぱか
2つ折りのフィーチャーフォンを指します。ちなみにスライド式は「しゅっとするやつ」。スマートフォンを「しゅしゅできるやつ」と呼ぶ地方在住中高年が多いのは否めません。しゅしゅするからといってAKB48では断じてありません。また「ガラケー」を「ガラクタケータイ」の略だと誤解して怒る人もいらっしゃるようです。
5.○○○○らいと
ニンテンドーDSではありません。LTEです。数年前には実際に「GALAXY S2 ライト」「Optimus ライト」なる呼称がショップを飛び交ってました。重ねて言いますが、ニンテンドーDSではありません。応用編として「りて」(ローマ字読み)やXiを「さい」(SCEのゲームではありません)、WiMAXを「うぃーまっくす」(察していた方、ご名答!)というものがあります。
6.れっど
LEDのこと。「着信ランプが赤く光らない!レッドなのに!」。そもそもレッドなら「Red」と表記します…。そんなこと言ってたら、LED照明に変えたお宅はムーディー全開のはず。
7.でざりんぐ
概ね間違いでございません。テザリングの間違いですが、これは地域問わず全国で間違って使っている人が多いかも。ちなみにガンプラ世代のアラフォーはうっかり「ウェザリング」(汚れ塗装)と言い間違えることもあります。アラフォーな筆者も否めません。
8.まるえー
「@」(アットマーク)である……スーパーや八百屋ではありません。AKB48の川栄でもないです。ちなみに「.」は「点」、「,」は「はねてる点」、「_」に至っては「下線」です。ですが皆、最初はそう読んでいたと思われるのでコレを責められません。
9.わいふぁいろーたー
ルーターが正解。ニアピンです。ですが、むしろ下ネタに……。下ネタになると言ってしまった筆者は明らかにオッサンです、ゴメンナサイ。心清らかになるよう頑張ります。
10.ばけっと
チキンは盛られていません。むしろデータてんこ盛りのほう、そうパケットです。パケットの誤認は「ポケット」や「ソケット」等も多いらしいんです。ちなみにキャリアショップを回って取材した結果、最強の誤認は「バケラッタ」と既にパケットの陰も形も微塵もない姿になり果ててました。
このように地方は愛すべき誤認のガジェット用語が誕生または残るパラダイスです。ITの分野で日本は世界のガラパゴスだと言う人もいらっしゃいますが、そんなことよりも、我々地方在住者のモバイル環境のほうがよっぽどガラパゴスだと切に訴えたいです。いや、実はそれはそれで楽しめてるんですけどね(笑)。
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