クアルコムはMWC2014で、同社のスマホ・タブレット向けCPU『Snapdragon』シリーズの最新モデルについて説明会を開催しました。
MWC2014に合わせて発表されたのは『Snapdragon801』、『Snapdragon615』、『Snapdragon610』の3つです。
Snapdragon801はCESで発表された同社のハイエンドモデル『Snapdragon805』の下位モデルとなり、Snapdragon805は最大クロック周波数2.7GHzでLTE通信はCat6(最大300Mbps)に対して、Snapdragon801は最大クロック周波数2.5GHzでLTE通信はCat4(最大150Mbps)といった違いがあります。
『Snapdragon801』は従来のSnapdragon800に比べてCPU、メモリーとも17%高速化。さらにカメラセンサーは45%、グラフィックは28%、DSPは18%と全体的に性能の底上げがなされています。
↑現地で解説を行なったクアルコムの上級副社長兼QCT共同社長のマーティー・レンダチンタラ氏。 |
ちなみに、Snapdragon805を採用した製品はまだ登場しておらず、現状ではSnapdragon801が最上位となっており、MWC2014でソニーが発表した『Xperia Z2』(関連記事)と『Xperia Z2 Tablet』(関連記事)もSnapdragon801を搭載しています。
同じく発表されたSnapdragon615、Snapdragon610(関連記事)は、モデル番号のとおりミドルレンジ向けのCPU。ただし64ビット対応となっており、スマホやタブレットのOSの64ビット化を見据えたモデルとなっています。
↑Snapdragon615と610の基本スペック。ミドルレンジ向けながらディスプレーは2560×1600ドットに対応している。 |
Snapdragon615と610を登載した製品は2014年の第4四半期を想定しているとのこと。つまり、Androidなどスマホやタブレット向けOSの64ビット版が登場するのもそのころになりそうです。
CPUの機能でクアルコムが発表会でプッシュしていたのが、複数のSIMスロットへの対応。デュアルSIMスマホは日本ではあまりなじみがないですが、陸路で手軽に国境を越えられる海外、特に新興国で人気のモデルとなっています。
クアルコムの『Snapdragon400』や『Snapdragon401』ではCPUベースで、トリプルSIMまで対応。さらに組み合わせるモデム用チップによっては、トリプルLTEにも対応するとのことです。
↑LTEのトリプルSIMに対応するSnapdragon400、401。もし日本で発売されれば3キャリア同時待ち受け端末の可能性もあります。 |
↑展示会場では、Cat6に対応した『gobi 9x35』を使ったデモをブースで展示。下り300Mbpsオーバーを計測。 |
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