歴史的な大雪が関東地方を襲った2014年2月第2週の週末、寒波を避けたわけではありませんがフィリピンのセブ島へ行ってきました。セブ島といえば美しいビーチにリゾートホテルが立ち並ぶ観光地として知られていますが、実はスマートフォンのお買い物もしやすい『スマホの楽園』でもあるのです。
↑空港のSIM自販機はおばちゃんが人力販売。
日本からセブまでは5時間ほど。2014年3月からはLCCのセブパシフィック航空も直行便を運航予定で訪問しやすくなります。空港では荷物を受け取って税関を抜けると現地キャリ『Smart』のプリペイドSIM自販機がありますが、なぜかおばちゃんが自販機の蓋をあけて手動で販売しています。空港ですぐSIMが買えるのはうれしいものの定価より高く、ここでは買わないほうがいいかも。
↑ここ行っとけば間違いなしのSMモール・セブ。
フィリピンは過去にマニラを訪問したことがありますが(その1)、(その2)、どことなく緊張感のある都市でした。一方セブは観光地ということもあってか市内も危ない感じはなくのんびりした雰囲気。タクシーもメーターを倒してくれるし安心して乗れる感じがします。さてこのセブでスマートフォン関連をチェックするなら、マニラでも訪問した『SMモール』に行きましょう。
↑スマホやSIMならNorth Wingを目指せ。
SMモールはここセブ島でも超巨大なショッピングモールで、当てもなく歩いていると自分がどのあたりにいるのか分からなくなってしまいます。とりあえずスマートフォン関連はモール内の北側、『North Wing』を目指しましょう。
↑夢の世界の『Cyber Zone』。
North Wingの2階に上がると『Cyber Zone』の看板のあるエリアがあります。この中に進むとスマートフォンショップが山のように並んでいるのです!マニラのSMモールではスマートフォン関連の店は冷遇された場所にありましたが、セブ島では店内に専用エリアを設けてたくさんのお店を集約しているんですね。お店の数は30、40、いやもっとかもしれません。セブ島には他にもいくつかのショッピングモールがありますが、スマートフォン関連の充実度はここが一番です。
↑結構にぎわうレノボのお店。
先日モトローラ買収を発表したレノボ。ここにもレノボのお店はありますが、店内に入るとお客さんの多くがスマートフォンを品定めしていました。最新のVibeシリーズや昨年ヒットしたプレミアムなK900など品ぞろえはなかなかのもの。レノボブランドだけでも十分やっていけると感じてしまうくらい、地元の人には人気があるようです。
↑スマホ購入でデータSIMゲットできるサムスン電子。
Cyber Zone内でも一番多く取り扱われているのはやはりサムスン電子のGALAXYシリーズ。ミッドレンジやエントリークラスの製品も含めると10機種以上が販売中。もちろんサムスン電子専門店もあります。ちょうど今はキャンペーンをやっていて、指定したGALAXYを買うと600MBが使えるデータプリペイドSIMを無料プレゼント。端末買ってデータSIMももらえちゃうなんて旅行者にもうれしいキャンペーンですね。
↑プリペイドSIMはあちこちのお店で売ってる。
店内をぐるっと回ると端末販売店やアクセサリ点が多く、SIMカード販売店はほとんど見かけません。『Smart』、『Globe』、『Sun』などキャリアのお店があるのでそこで買ってもいいのですが、それぞれのスマートフォン販売ショップでもプリペイドSIMは売っています。今回はLGのお店で買ってみました。
↑LTEのプリペイドSIMをゲット。
LTEのプリペイドSIMはフィリピン最大キャリアのSmartが販売しています。種類は写真の“音声・データ用”と、SmartBroという商品名でMobile Broadband SIMと書かれた呼ばれる“データ専用”の2タイプがあるので注意。どちらも“LTE”と書かれたものがLTE対応品です。なおLTEのプリペイドSIMは日本と同じ2100MHz(Band1)に対応。ですがドコモのLTEスマートフォンをSIMロック解除した端末を持ってきても、ごにょごにょしてLTE Band1に周波数を固定しないと電波を掴んでくれないようです。普通にSIMを入れると3Gしか使えないのがちょっと残念。
↑680円で1週間LTEデータ使い放題。
購入したSIMは残高が入っていないようです。299ペソ(約680円)で1週間データ定額が使えるので、300ペソ分のリチャージカードを買って残高を追加しました。残高追加は電話を掛けるだけと簡単。1510に続けてバウチャー番号を入力して発信すれば残高が追加されます。300ペソチャージしたら、次はSMSで電話番号2200に“LTE 299”と本文を書いて送信します。“LTE”と“299”の間はスペースが必要なので注意しましょう。
↑海外版のGALAXY Note3で快適LTE接続。
ドコモのSIMロック解除端末が上記のようにそのままではLTEを掴まないので、今回は海外版のGALAXY Note3を利用しました。APN設定してもデータ通信が始まるまで数分かかることもありましたが、つながってしまえば10Mbps以上の速度が出るので快適です。なおAPNは以下の通り。SIMカードの種類で異なります。ユーザー名とパスワードはどちらも不要です。
音声・データSIM(今回購入品)
APN:smartlte
データSIM SmartBro(Mobile Broadband SIM)
APN:smartbro
↑地元メーカーが増えている。
LTEプリペイド回線も手に入ったことだし、再びモール内を歩きましょう。今回は約半年ぶりにフィリピンを訪問したことになりますが、前回は見かけなかったメーカーの製品が増えています。中国製でしょうけれど、地元フィリピンメーカーが次々に参入してるんですね。このTorqueというメーカーも今回初めて見かけました。販促品のドロイド君の小型スピーカー、欲しい……。
↑オクタコアCPUスマホも販売中。
フィリピン地場大手メーカーのStarmobileからはMTK6592搭載のオクタコアCPUスマートフォンが販売されていました。こちらの『Diamond X1』は3G対応、6インチHDディスプレイ搭載、そしてカメラはなんと1800万画素!CPUは1.7GHzオクタコアでお値段13990フィリピンペソ、約3万2000円です。これは思わず買いたくなってしまいました。店員さんからも「先週入荷したばかりの最新製品だよー」、「すぐ売れちゃうよー」とプッシュしまくり。海外用スマートフォンとして買うのもいいかもしれません。
↑セブ島で超人気なスマホを発見。
某フィリピンメーカーのブースでは、とあるお客さんが買っているスマートフォンに多くの人が注目していました。これはセブ島でも一番人気の製品?ちょっと見せてもらうと角のあるメタリックなボディーに背面は革調の仕上げ。うーんこれ見たことあるデザインです(笑)。このメーカーはちゃんとした企業なのですが、製品の一部はどうも大手メーカーの製品デザインからインスパイヤされたものがあるようで...まぁこのあたりはまだ笑って許してあげましょうかね。なおOSはもちろんBlackBerryではなくAndroid、日本円で1万円くらいでした。
↑フィリピンメーカースマホ、悪くないかも。
それぞれのお店を回ってみるともちろん海外大手メーカーの製品の人気は高いのですが、地元メーカーの製品を買っている人も多く見かけます。価格が低いだけではなく品質もだいぶ良くなっており、最初から地元メーカー狙いの人も増えているようです。
↑もちろんiPhoneも人気ですよ。
なおアップルの正規代理店もこちらにはあります。iPhoneもSIMフリーで販売中。価格はそれなりにしますが、西洋人客が多いなどやはり人気は根強いですね。
↑ノキアには頑張ってほしい。
そしてノキアのお店もありましたが、お客さんの入りがちょっと少ないような感じでした。製品によっては在庫が少ないものも。とはいえ他のスマートフォンショップではどこのお店でもノキアの製品を扱っていたので、ノキアを買うならそれらのお店を回ったほうがいいのかもしれません。
↑買物の後はフードコートへ。
モール内にはスタバやマックもありますが、フードコートに行けば地元価格でご飯を食べながらゆっくりと休憩することもできます。リゾート地と思いきやスマートフォンのお買い物もたっぷりできるセブ島、LCC就航後に遊びに行ってみてはいかがでしょうか?
山根康宏さんのオフィシャルサイト
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