FDR-AX100
●予想実売価格22万円前後
●3月14日発売予定
ソニーがCES2014で発表した小型の4Kハンディカム『FDR-AX100』の国内販売が決定。価格は22万円前後と現在民生用として展開している4Kハンディカム『FDR-AX1』(42万円前後)よりも20万円ほど安い計算になる。低価格化してきた4Kディスプレーと合わせて、コンテンツ不足が叫ばれる4K市場の救世主になりうる存在として注目を集める。
AX1と大きく異なるのが、記録メディアと4K(3840×2160ドット)動画記録時におけるフレームレートとビットレートだ。AX1では4K/60p(最大150Mbps)記録で、メディアはXQDを採用。対してAX100では、4K/30p(最大60Mbps)記録でメディアはSDXCカード(class10推奨)。これには理由がある。両機とも4K記録はXAVC S形式での記録となり、フォーマット自体は高ビットレートに対応するが、書き込み速度がXQDよりも遅いSDXCカードではおのずと最大ビットレートが下がるためだ。
とはいえ、AX100はAX1よりも手軽に使えることをコンセプトに開発されているため、SDXCカードといった比較的入手しやすい記録メディアで4Kが撮れるというが最大の魅力になるだろう。重量もバッテリー込みで915gとAX1の2.77kgと比べ、圧倒的に軽く、4K撮影がグッと身近になった感がある。
なお、AX100は内蔵メモリーは非搭載。記録した映像はPC再生は問題ないがBDレコーダーにデータを移動して4K再生できない、空間光学手ブレ補正を搭載しないなど、ほかのハンディカムシリーズと比べて普段使いに向かない部分もある。しかしながら、これまでの4K対応ビデオカメラの常識を覆すほどの価格で投入されることで、一気に4Kを普及させる製品になるかもしれない。「まだ4Kは時期尚早」と参入を足踏みしているほかのメーカーに与える影響も少なくないだろう。3月という卒業/入学シーズンに合わせた発売時期にも注目。ハイアマチュアだけではなく、子供撮りがメインのファミリー層の動きも気になるところだ。
●SPEC
撮像素子 1型Exmor R CMOSセンサー
総画素数 2000万画素
有効画素数 1420万画素(動画時)
レンズ ZEISS バリオ・ゾナーT*
光彩絞り 7枚羽
F値 F2.8-4.5
ズーム 光学12倍(35mm換算29-348mm)、全画素超解像度18倍(フルHD時は24倍)
液晶モニター 3.5インチ(92.1万ドット)
ビューファインダー 0.39インチOLED(144万ドット)
記録形式 XAVC S(最大3840×2160ドット/30p、60Mbps)、AVCHD(最大1920×1080ドット/60p、28Mbps)、MP4(1280×720ドット/30p、3Mbps)
記録メディア SDXCカード、メモリースティックXC-HGデュオ
サイズ/重量 81(W)×196.5(D)×83.5(H)mm/915g
HDR-CX900
●予想実売価格15万円前後
●3月14日発売予定
CX900はAX100と同等の撮像素子、レンズ、映像処理エンジン“BIONZ X”を採用するハイエンド機種だが、フルHD記録までとなる。価格差7万円だが、AX100と同様、1型の大きな撮像素子でフルHDでも高画質な映像が撮影できるのが特徴。
HDR-PJ800
●予想実売価格11万円前後
●1月24日発売予定
PJ800はソニーのお家芸であるプロジェクター内蔵ビデオカメラ。プロジェクター輝度が50ルーメンに強化。自動台形補正も新たに採用し、プロジェクター一体型としてさらに使いやすくなった。内蔵メモリー64GBを備え、空間光学手ブレ補正機構を搭載する。WiFi/NFCに対応する点も注目だが、スピーカーはモノラルになっているので、別売の外部スピーカーユニットが欲しいところ。
HDR-PJ540
●予想実売価格8万円前後
●1月24日発売予定
PJ540はプロジェクター内蔵型のミドルレンジ。内蔵メモリーは32GB。WiFi/NFCに対応し、プロジェクター輝度は25ルーメン。空間光学手ブレ補正を搭載。
HDR-CX535
●予想実売価格7万円前後
●1月24日発売予定
PJ540と同様、1/5.8型Exmor R&空間光学手ブレ補正、内蔵メモリー32GBを採用する。しかしながら、プロジェクター機構とWiFi/NFCは非搭載。
HDR-CX420
●予想実売価格6万円前後
●1月24日発売予定
CX420はエントリーモデル。手ブレ補正機構は光学式とワンランク下がり、プロジェクターもWiFi/NFCも非搭載。しかし、従来の低価格モデルにはなかったAVCHD/MP4同時記録に、モーションショットビデオ(撮影した動画内で動く被写体だけを残像のようにして残す機能)、マイボイスキャンセリング(撮影者の声だけを再生時に抑制する機能)など、今季のハンディカムシリーズに搭載された新機能が使える。
■関連サイト
ソニーハンディカム
(2014年1月15日19時50分追記:記事初出時、重量が1.01kgとなってましたが、本体付属バッテリー装着時の重量は正しくは915gです。お詫びして訂正いたします。)
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