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最近話題のハイレゾって何? 基礎知識をレクチャー|Mac

2014年01月03日 18時00分更新

 「ハイレゾ」という用語に明確な定義はありませんが、オーディオ業界で共有されている通説は存在します。今回は、ハイレゾという言葉の意味を探ってみましょう。

「ハイレゾ」が示すオーディオ形式とは?

 ハイレゾ(High Resolution)とは、直訳すると「高解像度」のこと。画素数の多い映像にも用いられますが、現在では情報量の多いオーディオ音源および再生機器を指すことが一般的です。

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 ハイレゾかどうかの基準は「音楽CD」。音楽CDには、サンプリング周波数44.1kHz/量子化ビット数16ビットのPCMデータが収録されており、ハイレゾにはそれを上回る情報量が求められます。情報量が多いほどオリジナルに近い、リアルな音空間を再現できるとされるのです。

 音源が圧縮されているかどうかも重要な基準です。AACやMP3といった非可逆圧縮(ロッシー)音源は、高域の音データを削除して圧縮率を稼ぐため、デコード(復元)しても元の状態には戻りません。非圧縮、もしくはデータを欠損させずに圧縮する可逆圧縮(ロスレス)であるFLAC/ALAC形式の音源を用意しましょう。

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 高域音データを削除して圧縮するMP3とAAC以外は、すべてハイレゾ音源。ロスレスであるFLACなどと比べてAIFFやDSDといった非圧縮音源のほうが情報量は上ですが、データ容量が大きいため、そのぶんデバイスのストレージ容量を圧迫します。

サンプリング周波数と量子化ビット数とは?

 「サンプリング周波数」とは、アナログ・16ビットデジタル変換(AD変換)時における1秒間あたりの標本化回数のこと。これは音の分割を意味し、44.1kHzである音楽CDであれば、1秒の音を4万4100件のデータに変換しているのです。回数が多いほど精度が高く、オリジナルの音に近づきます。

 もうひとつの「量子化ビット数」は、AD変換時のデータを何段階で表現するかを示すものです。一般的にビット数で表現され、8ビットは256段階、16ビットは6万5536段階、24ビットは1677万7216段階。ビット数が大きいほど解像感に優れた、緻密で繊細な音を再現できます。

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 サンプリング周波数と量子化ビット数が大きいほど音の情報量が多く、音のきめ細やかさを表現するのに有利なため、よりオリジナルに近い音を再生できるとされます。

ハイレゾ音源は配信ウェブサイトで入手する

 iTunesStoreで購入できる音楽(AAC)は、非可逆圧縮(ロッシー)であり、CDより音の情報量は少ないのです。ハイレゾ音源を入手するには、専用の配信サイトで購入する必要があります。

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 例えば、初のアニソン配信など国内のハイレゾ配信事業では先駆者的存在の「e-onkyo music」は、ファイル形式やサンプリング周波数で楽曲を検索できるなど、オーディオファンが使いやすいよう工夫されています。

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 2013年秋にハイレゾ配信へ参入した「mora」。ポップスのラインアップが多いのが特徴です。取り扱い曲数はこれからですが、ハイレゾ音源のダウンロードランキングを表示できるなど、独自の工夫も見られます。

 購入方法はiTunes Storeとほぼ変わりません。FLACとWAVを中心に、最高音質であるDSDもあります。サンプリング周波数と量子化ビット数は一律ではなく、音楽レーベルやアルバムごとにまちまちです。

 旧譜を高音質で、という販売パターンが多いものの、アーティストによってはハイレゾ対応に積極的で、新譜をDSD形式を配信していることもあります。曲のよさは重要ですが、音のよさでアーティストの姿勢や考え方を探るのもアリですね。

 このほか、MacPeople 3月号の第6特集「Mac&iOSをハイレゾ化計画」では、ソニーのウォークマンをはじめとする専用プレーヤーのレビュー、iPhoneやMacでハイレゾ音源を再生する方法、お勧めのDACやヘッドホンの紹介まで、音楽を高音質で楽しむ方法を紹介しています。ぜひお手に取ってみてください。

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