SIMフリーのスマートフォンが買いやすいタイの首都、バンコク。2年ぶりに訪問してさっそく最新の現地事情を見てきました。
空港で3GプリペイドSIMが買える |
2年ぶりにバンコクの入り口、スワンナプーム国際空港に降り立って感じるのは3Gの普及の拡大です。一昔前なら、空港よりも街中で2GのプリペイドSIMを買うほうが安くてお得ということもあったのですが、いまや3キャリアが空港のカウンターで旅行者向けの3GプリペイドSIMを売っています。なお価格は1GB込みで299バーツ(約950円)と横並びでした(有効期限や音声通話無料ぶんなどは細かい差あり)。
交通系ICカードが一新、NFCスマホ対応も |
交通系のICカードは昨年からRabbitカードが登場。高架を走るBTS(バンコク・スカイトレイン)や、マクドナルドやスタバなどのファーストフード店でも使えるので便利になりました。小銭を気にする必要がないのがなんといってもありがたいもの。なおタイ最大のキャリアAISは10月31日にNFCスマホでRabbitカードが利用できる“AIS mPAY Rabbit”を開始。いずれはバンコクへ行ったらスマートフォンでおサイフ機能が使えるようになりそうです。
何はともあれMBKへGo! |
さてホテルに荷物を置いたら四の五の言わずにMBK(マーブンクローンセンター)へ向かいます。街中にはiPhone 5s/5cの広告も増えているし、LTEの文字も多く見かけます。3GとLTEで出遅れていたタイもようやく高速通信時代がやってきているようです。
フロア全体をゆっくり周る |
MBKの4Fには相変わらず携帯ショップがずらりと入っています。以前ならば怪しい端末を並べているお店が多かったのですが、バンコクもスマートフォン人気が高まっていることから売っているのはまともなものが増えたように感じます。キャリアの店や量販店、メーカーのお店もあるので、安心してお買い物をしたい人はそちらでもスマートフォンを購入できます。
iPhoneとGALAXYの天下 |
各ショップで売られている端末を見ると、やはりiPhoneの人気が一番高く、それに続いてGALAXYシリーズという様相。BlackBerryは機種が減ったこともあってか新品を見かけることはあまりありませんでした。数年前のバンコクは右も左もBlackBerryだったのですが、これも時代の流れでしょうか。ほかにはXperia、HTCが以前よりも増えている印象です。
中古はスマホがメイン |
中古端末はノキアなどのフィーチャーフォンをずらりと並べている店は減って、こちらもスマートフォンがメイン。ちょっと前の機種から最新モデルも売られています。バンコクでもスマートフォンを頻繁に買い換える人が多いので、新品同様の掘り出し物も見つかりそうです。
地元i-mobileのスマホが熱い |
タイといえば地元メーカー、i-mobileががんばっています。低価格なフィーチャーフォンを数十機種も揃えるなど大手メーカー顔負けの品揃えでしたが、いまやそのi-mobileもスマートフォンで勝負。同社のスマートフォン“IQシリーズ”はデュアルSIM対応で、5.7インチの大画面モデルや1万円程度の低価格品まで品揃えも豊富。バンコクでしか買えないスマートフォンが欲しいなんて人にもお勧めかも。
OPPOのお店が! 中国スマホが本格進出 |
またMBKに限らず街中でもよく目にしたのがOPPOの広告。OPPOとは中国でいま話題のメーカー。薄型モデルやカメラ特化モデルなどを続々と出していますが、グローバル展開先としてタイへ本格的に進出しているのです。
結構かっこいいOPPOのスマホ |
ラインナップは4~5機種。地元の女の子がOPPOの端末を真剣に選んでいたのですが、自分撮り用途に適している高画質なフロントカメラを女性向けに大きくアピールしている模様です。ちなみに12月にはフラッグシップの『OPPO N1』が登場予定ですが、残念なことにまだモックなどは展示されていませんでした。
レトロなケータイ屋も健在 |
一方で昔の携帯電話を中古で売っているお店もまだありました。これはもうコレクション用、あるいは洒落で使うためのものでしょうが、こんな端末でもSIMを入れればいまでも通話できちゃうのはすごいものです。
プリペイドでのLTE利用はまだかな |
さて各社が3Gのエリアを広げているバンコクですが、普段日本でLTE回線に慣れているとやはり通信速度には不満が出てしまうところ。特に上りの速度が遅めで、写真のアップに失敗することも何度かありました。現在タイでLTEを提供しているのはTrue。自社ブランドのLTEスマートフォンも出しているのですが、利用できるのはポストペイドの契約回線のみ。早くプリペイドでLTEが利用できるようにして欲しいものです。
まだ少し残っている中華ケータイ屋 |
このようにスマートフォン屋だらけになっていたMBKですが、それでも中華系の格安携帯、キャラクター携帯などを扱う店はまだ少し残っています。通話メインの利用で見た目を楽しみたいって人にはいいのでしょうが、海外からの渡航者にとってはあまり使い勝手のいいものではないでしょう。なお当然のことながらブランドやキャラクターモノは著作権は無視されています……。
プリペイドSIMやルーターは選び放題 |
MBKといえばプリペイドSIM屋が多いことでも有名です。短期滞在で使い捨てでよければ空港でプリペイドSIMを買っちゃうのが簡単ですが、リピーターの人で番号を選びたい人や、もっとお得なSIMを探したいならやはりMBKのほうがよいかもしれません。モバイルルーターの品揃えもかなり増えています。
アクセサリーはカラフルなものが多い |
その他にはスマートフォンのケースやカバー屋、そして外部バッテリーやケーブルを売っているアクセサリー関連のお店も増えていました。中古携帯電話を扱っていたお店がこの手の店に鞍替えしているようです。ケースはセンスのいいものが増えていましたし、ケーブル類はカラフルなものが多いのがバンコクの特徴のようです。
ノキアも結構がんばっているね |
世界的にLumiaシリーズの売り上げがじわりと伸びているノキア。MBKの各お店でもノキア端末の取り扱いは以前より増えていました。SymbianからWindows Phoneへの移行時期だった2年前はこれといって目立つ機種もなかったのですが、いまや低価格機、大画面モデル、そして41メガカメラのLumia1020とラインナップが拡充。街中でも広告が増えていましたよ。
2泊3日、何を買うか悩ましい |
バンコクの楽しみはMBKだけではないのですが、結局いつも来るとMBKに入り浸りになってしまいます。今回は初日に1時間ほどMBKを一回りして終了。明日以降何を買おうか、などとホテルで悩むのも楽しいものです。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
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