業務用として開発されたインクジェット
これまでのプリンターは、インクジェットは家庭向き、レーザーはオフィス向き、というのが常識でした。しかし、今回日本HPが発表した「Officejet Pro X」シリーズは、そんな常識を覆す業務用のインクジェットプリンターです。
Officejet Pro Xシリーズ |
そもそもなぜ、「業務用プリンターはレーザー」という認識が定着しているのでしょう。インクジェットプリンターについて、下記のようなイメージがあるからではないでしょうか?
・印刷速度が遅い
・運用コストが高い(インク代やメンテナンスなど)
・印刷物の耐久性が低い(にじみ、色褪せなど)
・印刷品質が低い
実際、家庭用のインクジェットプリンターにはこれらの特徴が見られます。1、2名程度の事務所ならともかく、数人〜10人程度でのグループワークで使うのはあまり現実的ではありません。そういう理由から、レーザープリンターを導入しているオフィスは少なくないでしょう。
「Officejet Pro X」シリーズは、そうしたインクジェットプリンターの弱点を克服し、高速印刷が可能で高品質、かつランニングコストも低めのビジネス向けインクジェットという新ジャンルを切り開く製品です。同シリーズの主な特徴は下記の通り。
(1)最高70枚/分の超高速A4カラー印刷を実現
(2)印刷物の高い速乾性・耐水性
(3)低ランニングコスト・低消費電力
(1)については、新しい給紙構造と印刷ヘッドの採用により、A4500枚を7分19.25秒での印刷に成功(上位モデル)。「世界で最も高速なカラーデスクトッププリンター」としてギネス・ワールド・レコードを樹立しています。レーザーと比べて遜色ないどころか、並みのレーザーより高速です。
(2)については、出力したばかりの印刷物を水に濡らしてゴシゴシこすってもまったくにじまないレベル。一般的なインクジェットプリンターで出力した場合、印刷面に蛍光マーカー引くとにじみますが、それもナシ。オフィス文書に十分なカラー画質を実現しています。
そして(3)については、新型の大型インクカートリッジを採用し、1枚あたりの印刷コストは一般的なカラーレーザーの約半分。さらにHP社では1〜3年の「定額パック」を用意しており、より低コストかつ安心して使えるように配慮しています。
「Officejet Pro X」シリーズのラインアップは、下記の4製品。プリンターと複合機で、それぞれ2モデルが用意されています。
「X451dw」と「X551dw」は、プリンター機能のみの製品。X451dwは印刷速度が35枚/分、X551dwは42枚/分。また、X451dwの液晶パネルがモノクロの2インチなのに対し、X551dwは4.3インチのカラー液晶という違いがあります。
「X476dw」と「X576dw」は、プリンター/コピー/スキャナー/FAX機能を備えた複合機。主な違いは印刷速度で、X476dwは印刷速度が35枚/分、X576dwは42枚/分。
また、全ラインアップともLAN機能に加えてWi-Fi通信機能を搭載しており、スマートフォンやタブレットからのダイレクト印刷にも対応しています。いわば、家庭用インクジェットプリンターの手軽さに、業務用レーザープリンターの並みの給紙能力・印刷スピードが加わったいいとこ取りの製品と言えます。
業務用プリンターの入れ替えや新規導入を考えている人にとって、魅力的な選択肢が増えたと言えるでしょう。
<プリンター>
■HP Officejet Pro X451dw
印刷速度:35枚/分(最大55枚/分)、価格:6万1950円
■HP Officejet Pro X551dw
印刷速度:42枚/分(最大70枚/分)、価格:7万3500円
<複合機>
■HP Officejet Pro X476dw
印刷速度:35枚/分(最大55枚/分)、価格:8万6625円
■HP Officejet Pro X576dw
印刷速度:42枚/分(最大70枚/分)、価格:9万7125円
<対応OS>
Windows XP/Vista/7/8
OS X 10.6以上(10.9 Mavericksには近日対応予定)
<問い合わせ>
日本ヒューレット・パッカード株式会社(外部サイト)
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