スマートフォンのディスプレーサイズが大型化するにつれて、画面の傷防止のための保護フィルムの貼り付けも面倒になってきています。またマイナーな海外端末を買ったときなど、その機種用の保護フィルムがなくて困ることもよくあるものです。
フィルムがいらない! 液体のスクリーンプロテクター |
最近はハイエンド機種は“ゴリラガラス”の採用が増えていますが、それでも念のため保護フィルムを貼っておいたほうが安心と考える人も多いことでしょう。とはいえフィルムを買ってきたものの、気泡を入れずに貼るのは一苦労してしまうもの。
でもそんな苦労が過去のものになるものが登場したかもしれません。その名は『Liquid Screen Protector』。なんと特殊な液体がディスプレーの表面にナノコーティング層を作り、傷や水から守ってくれるとのこと! しかも効果は最大6ヵ月続くそうです。この手の商品はすでにいくつか出ているようですが、この製品はパッケージに“Abrasion Resistant”と書いてあるように“耐磨耗”……すなわち多少の傷の保護もできるとのこと。中国の電脳街で買ったのでやや不安はありますが、さっそく試してみました。
5ミリリットルの液体でスマホ数台の処理が可能 |
パッケージのなかには超小型のボトルに5mlの液体が入っています。これを塗布することで傷防止できちゃうなんて本当なのでしょうか? なお一般的なスマートフォンには2~3滴、タブレットは5~6滴でよいとのこと。わずかな量ですがこれでスマートフォン4~5台を十分に保護できそうです。
マニュアルを読むと簡単そう |
付属のマニュアルは英語表記もあるので使い方に悩むことはありません。わずか6つのステップでスマートフォンの画面のプロテクト処理が可能になるとのこと。そんな簡単にできるなら手持ちの端末すべてをコーティング処理したいですねぇ。
いきなりスマホは怖いので鏡でテスト |
とはいえいきなり手持ちの端末で試すのは心配なので、手鏡を持ってきてその表面で試してみることにします。マニュアルの6つのステップどおりに、まず手を洗い、次にボトルを振って、付属のクロスで鏡の表面をぴかぴかに磨きます。
液を落とすのが難しい |
次にボトルのキャップを開けて液を2~3適くらい落とすのですが、これが難しい。キャップ部分はスポイトにはなっていないので、ボトルを傾けて画面上に垂らしてみると水滴のようには落ちず、多めにだらーっと流れてしまいます。きっちり計量してやるなら小型の注射器などが必要かもしれません。ま、今回はテストなのでこのまま気にせず進めることにします。
スポンジで一方向へ伸ばします |
画面上の液は付属のスポンジで一方向に伸ばしていきます。小さい埃が入っちゃうんですが、ナノコーティング層は埃よりも薄いので気にせず伸ばしていきます。なお繰り返しコーティングすると強くなるとのこと。1分以上間をあけて、もう1回塗ってみました。
最後に拭き取って完了! |
5分ほど乾かしたら、乾き残った部分などをクロスで拭き取って完了です。なお水に触れる場合は24時間安定させることが必要とのことです。傷防止はこの状態ですでに効果が出ているらしい。
見た目は何も変わらない |
ということで仕上がりはこちら。今回の記事は鏡の写真ばかりになってしまいますが、表面を見てもナノコーティングなので見た目は変わりません。これで本当に傷まで防止できたらすごいのですが、どうなんでしょう。
傷防止効果は長期テストが必要かな |
とりあえず傷がつきやすいシーンのテストとして、鍵の束を鏡の表面に何度もぶつけてみたのですが、今回テストに使った鏡がそこそこいい品質だったためか液を塗っていないところにも傷すらつかず。これは実際にスマートフォンの画面に塗りつけて長期テストをする必要がありそうです。
なお買った店では実際にスマートフォンに塗ってカッターで傷がつかないというデモもやっていたのですが、うーんやっぱり自分の端末でやってみないと何とも判断できないかも。ちなみに指紋の跡をつけて鏡表面を拭くと、拭き取り跡に差が出るので何らかの膜が表面に形成されているのは確かです。
スマートウォッチに向いているかも |
説明書を読むと、液を塗る前にスマートフォンのヘッドホンジャックは保護しておくようにと注意書きがあります。すなわち画面以外の部分に塗ると何か影響があるようです。また液がホームボタンの隙間からなかに入っちゃったら大丈夫なのだろうか、など気をつかう必要があります。そう考えると、スマートフォンよりもむしろ画面が小さかったり湾曲していたりするスマートウォッチへの利用がいいのかも。
すでに汚れ防止可能な液体プロテクターは販売されているので、この製品はそれに傷防止の効果を加えたものなのでしょう。でも効果のほどは現時点では不明。類似製品がたくさん出てくるようになったら使い物になるという証明になるかもしれません。類似商品の動向をしばらく見続けておこうと思います。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります