9月23日に発表された第2世代のSurfaceシリーズは、10月22日より世界21ヵ国にて発売されます。
その一方で、気になるのは日本での発売はいつになるのかという点です。日本での発売予定は発表時点では言及されておらず、日本マイクロソフトも公式なコメントをしていないものの、具体的な動きがあるようです。
■日本版Surface 2の発売は意外と早い時期?
10月9日より東京ビッグサイトで開催された『ITpro EXPO 2013』において、日本マイクロソフトの樋口泰行社長が講演を行ない、Surface 2について「時期は言えないが、日本でも発売する」と言及しました。
↑ITpro EXPO 2013で講演する日本マイクロソフトの樋口泰行社長。 |
ひとまずこの発言から、日本でSurface 2の発売が検討されていること自体はわかったものの、肝心の時期がわからない以上、もどかしい気持ちは変わりありません。
前モデルのSurface RTやSurface Proは、たしかに日本でも発売されました。しかしSurface RTは2013年3月、Surface Proにいたっては2013年6月と、いずれも米国での発売から大幅に遅れたスケジュールとなり、やや旬を過ぎた感がありました。特に日本でSurface Proを購入したユーザーにとっては、わずか3ヵ月強で第2世代モデルが発表されたことになります。
この点を日本マイクロソフト関係者に指摘したところ、「前モデルのようにOfficeのライセンスなどを日本向けにカスタマイズした上での発売となる」と前置きしつつも、「前モデルのように何ヵ月もかかるわけではない。発売は意外と早い時期」との情報が得られました。
■樋口社長が使っているSurface Proはまだ第1世代か
この情報を得て真っ先に気になったのが、樋口社長がITpro EXPOでプレゼンに用いたSurface Proは、どちらのモデルなのかという点です。
Surface ProとSurface Pro 2の外観はよく似ていますが、キックスタンドのロゴがWindowsロゴかSurfaceロゴかで見分けることができます。
↑第1世代のSurface ProはWindowsロゴ。 |
↑第2世代のSurface Pro 2はSurfaceロゴになった。 |
そこで、樋口社長がプレゼンに用いたSurface Proが写っている写真を拡大し、画像処理してみたところ、Windowsロゴがうっすらと確認できました(このロゴは光の加減で黒っぽく見えることもあります)。
↑キックスタンド上にWindowsロゴが確認できる。 |
また、「日本マイクロソフト社内でも、まだSurface Pro 2は使われていない」との情報もあることから、樋口社長が使っているのは第1世代のSurface Proとみて間違いなさそうです。
なお、Surface 2の発表会では10月22日に発売される第1弾の国や地域に続いて、11月に中国で発売されることが発表されています。もし日本でそれより早く発売されるのであれば、なぜSurface 2の発表会で日本について言及しなかったのか、疑問が残るところです。
いずれにしても、日本で“数ヵ月も待たずに”Surface 2の販売が開始されるならば、年末商戦を想定した時期となることは間違いないでしょう。
■Surface 2の価格を予想する
価格について、米国版のSurface 2は449ドルから、Surface Pro 2は899ドルからとなっています。そこで、日本版の価格を予想してみましょう。
日本版のSurface Proで印象的だったのは、海外版と比べて割安な価格です。日本でSurface Proが発表された時点での為替レートは1ドル=100円前後でしたが、実際には日本マイクロソフトが価格を決定した時点での1ドル=80円というレートが用いられたとのこと。これにより、日本版のSurface ProはOffice Home and Business 2013のバンドルを考慮すれば、米国版と比べて2割ほど割安に設定されました。
↑日本版Surface ProはOffice込みで9万9800円からと割安(現在は8万9800円から)。 |
一方、日本で9月24日に値下げが行なわれたSurface RTの最新価格は、3万4800円(32GB版)です。これに対して米国版は349ドルとなっており、現在の為替レートに近い1ドル=100円で計算されているものと思われます。このレートを用いれば、日本版Surface 2は4万4800円、Surface Pro 2は8万9800円が最小構成の価格となることが予想できます。
ただし、日本版Surface 2ではOfficeのライセンスが海外版と異なる点に注意が必要です。米国版Surface 2に搭載されるOffice 2013 RTは“Home and Student”版です。一方、日本ではWindows RT 8.1に付属するOffice 2013 RTは“Home and Business”版になると発表されています。このことから、日本版Surface 2が為替レートに比して米国版と同程度の価格なら、日本版のほうがお買い得と言えます。
気になるのはSurface Pro 2の価格です。日本においても小型タブレットについては、Office Home and Business 2013のバンドル価格を引き下げる動きがあるようです。しかしSurface Pro 2は10.6インチのタブレットのため、Officeのライセンス価格は通常のPC向けと同等となるものと思われます。もしSurface Pro 2にバンドルするOfficeのライセンス価格を引き下げれば、ほかのOEMからの反発は避けられないでしょう。
このことから日本版Surface Pro 2では、米国版の899ドルを円換算した8万9800円に、Office Home and Business 2013の一般的なバンドル価格である2万円を加算した10万9800円が、最小構成の価格になると予想できます。
機種名 | ストレージ | 米国版の価格 | 日本版の価格(筆者予想) |
Surface 2 | 32GB | $449.00 | 4万4800円 |
Surface 2 | 64GB | $549.00 | 5万4800円 |
Surface Pro 2 | 64GB | $899.00 | 10万9800円 |
Surface Pro 2 | 128GB | $999.00 | 11万9800円 |
Surface Pro 2 | 256GB | $1,299.00 | 14万9800円 |
Surface Pro 2 | 512GB | $1,799.00 | 19万9800円 |
しかし第1世代のSurface Proでは、最小構成の価格が9万9800円でした。これは現在では値下げされ、8万9800円となっています。いくらUltrabookクラスの性能があるとはいえ、Surface Pro 2が10万円を超えてしまうというのは、いかにも割高に感じられます。
このように、米国版の価格にOffice価格を積み上げた単純な価格予想では10万円を上回ってしまうものの、日本マイクロソフトには何らかの方法で10万円を切る価格を実現してもらいたいところです。
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