アドビシステムズがコンシューマー向け画像編集ソフト『Photoshop Elements 12』と、動画編集ソフト『Premiere Elements 12』を発表した。本日24日からダウンロード販売を開始し、店頭パッケージは10月11日(金)から販売される予定だ。
新Elementsシリーズでは、“Elements製品はPro向けではない”という観点から、とにかく簡単に、誰でも作品が作れるソフトを目指して改良されている。また、モバイル間での連携の需要度が増していることから、アプリを介したケーブルレスのスムーズな共有が可能になった。
主な機能を紹介しよう。
●管理ソフト『Elements Organizer 12』
(『Photoshop Elements 12』&『Premiere Elements 12』共通)
まずは、起動時に“整理”を選択すると起動する『Elements Organizer12』から。読み込みメニューに“モバイルアルバム”という項目が追加されている。
スマホと画像共有できるモバイルアルバム |
これはスマホ用アプリ『Adobe Revel』(無料)と連携し、モバイル端末←→PC同期をスムーズにしてくれる機能だ(『Adobe Revel』は、設定メニューのリンクからもDL可能)。
アプリ側でアカウントを入力し、連携設定をしておけば、デスクトップ上のモバイルアルバム項目にドラッグ・アンド・ドロップするだけで、自動的にクラウド上で画像が共有される仕組み。ネットワークのスピードにもよるが、だいたい20秒程度(Revel→PCはもう少し時間がかかる)。
『Elements Organizer12』(PC側) |
『Adobe Revel』(スマホ側) |
『Adobe Revel』では、簡易的な補正や加工を加えることもできるので、スマホの写真はスマホ側で簡単に補正し、『Elements Organizer 12』と共有することで一元管理が行なえる。
●画像編集ソフト『Photoshop Elements 12』
『Photoshop Elements 12』では、“クイック”、“ガイド”、“エキスパート”の3つ作業スタイルで作業する。
“クイック”モード |
“クイック”は、完成のイメージをプレビューで確認しながらクリックしていくだけで、簡単にイメージ通りの画像編集ができるモード。
スマート補正やカラーバランス、露光量などを補正する“調整”メニュー、フィルターを適用して作品っぽい仕上がりにする“効果”メニュー、紙の質感などを追加できる“テクスチャ”メニュー、、写真に枠がつけられる“フレーム”メニューがある。
“ガイド”モード |
続いて中央の“ガイド”モードでは、これまで同様、「傷を修復したい!」、「顔色をキレイにしたい!」、「チルトシフト写真をつくりたい」といった要求から、必要な手順を教えてくれるモード。順番に効果を見ながら(覚えながら)作業でき、パズル効果、集中線のほか、古い(ボロボロの)紙印刷写真をきれいにする、復元効果などが新たに追加されている。
どこを抜き出すかも指定できる“パズル効果” |
集中線で遊べる“ズーム連写効果” |
右側の“エキスパート”モードは、キリヌキや赤目補正、スポット修復、テキストやペンツールなどが右側にならび、多少知識のある人向けのUIだ。
“エキスパート”モード |
ペンツールなどを使って絵を描いたり、切り抜き加工をするなら“エキスパート”に切り替えよう。
地味に便利になったのが角度補正ツールで、角度補正時に“エッジを自動的に塗りつぶし”項目にチェックを入れると、あまった周囲の白枠を、自動的に塗りつぶして補ってくれる。風景写真などでは特に重宝する機能だろう。
余ったエッジを自動で補正 |
また、Pro版同様、画像内のコンテンツの位置を任意の場所へと移動し、切り抜かれた場所をわからないよう自動補正できる“コンテンツに応じた移動”も追加されている。
移動前 |
移動後 |
ユニークな機能としては、ペットの赤目(青目?)補正機能が追加された。ペットの目の反射の仕組みは人と違うため、人間用の赤目補正ツールは、これまでまったく役に立たなかったという。ペットの緑目写真を持っている人は是非試してみるといいだろう。
補正前 |
補正後 |
さらに“エキスパート”の“画質調整”メニューには“画像および動画の自動スマートトーン補正”が追加されている。
コントローラーで直感的に補正 |
こちらは、あらかじめ4つの補正写真を表示し、どのイメージに近づけたいかコントローラーを動かすだけで補正でき、さらにその位置を記憶するというモード。指定した補正位置は記憶されるため、全体的に暗く撮れてしまった写真をまとめて同じ程度明るくする、といった場合に使える。
●動画編集ソフト『Premiere Elements 12』
Premiereでは、手順が逆引きできるガイドモードが追加sれた。「ビデオクリップにトランジションを追加したい」、「不要なフレームをトリミングしたい」といったごく基本の動作を順番に作業できる。また、フィルムルックに4種類のエフェクトを追加したほか、50種類以上の楽曲と250種類のフリーの効果音を収録している。
効果音は、右のメニューで視聴し、効果音を付けたい場所に合わせてドラッグ・アンド・ドロップするだけ。音は自動的に映像の長さに合わせて調整される。
『Photoshop Elements 12』と『Premiere Elements 12』の価格は各1万4490円、乗り換え・アップグレード版が共に各1万290円で販売開始。セットで購入できるプランもあり、そちらは2万790円、乗り換え・アップグレード版が1万5540円、学生・教職員・個人版が1万290円となる。
【9月24日17時20分】初出時の価格に関する表記を一部修正しました。
■関連サイト
アドビシステムズ
-
Adobe Photoshop Elements 12 & Prem...
20,790円
-
Adobe Photoshop Elements 12 Upgrade
10,290円
-
14,490円
-
14,490円
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります