サムスンはIFA2013会場に巨大なブースを出展し、テレビ、スマホ、タブレットをはじめとする同社の最新製品を多数展示しました。
↑IFA2013のサムスンブース。とにかく巨大で圧倒的な存在感がある。 |
そのなかでもモバイル製品エリアの片隅に展示されていたのが、PCです。じょじょに存在感が薄くなっているPCですが、薄型Windows8タブレットや第4世代Coreプロセッサー搭載のプレミアム機など、サムスンならではのPCがいくつも並んでいました。
残念ながら日本向けに発売予定の製品はないものの、同社の最新PCを一挙紹介していきましょう。
■3200×1800ドットディスプレー搭載の最上位機種『ATIV Book 9 Plus』
『ATIV Book 9 Plus』は、以前に“Series 9”という名前で知られていた、サムスンのプレミアムUltrabook。高品質なアルミニウムを多用することで、薄型かつ軽量に仕上がっています。
↑最上位機種の『ATIV Book 9 Plus』。 |
13.3インチのディスプレーは、3200×1800ドット(QHD+)という超高解像度。ディスプレーにはタッチパネルを搭載し、厚みが増しているにも関わらず、本体は13.6mmという超薄型。
さらにUSB3.0を2ポート、microHDMIポート、SDカードスロット、変換アダプターによる有線LANやVGAに対応するという多機能ぶり。ブース担当者によれば「サムスンのPC分野でのあらゆる技術を注ぎ込んだ」とのこと。これだけの機能を詰め込んで、重さは1.39kgにとどまっています。
CPUは第4世代Coreプロセッサーを搭載。Haswellで向上したグラフィック性能により、QHD+の画面でも快適に描画できるとのこと。メモリーは最大8GB、SSDは最大256GBを搭載可能。最大11時間のバッテリー駆動が可能です。
OSには10月18日に一般発売予定のWindows8.1を標準搭載。そのため、ATIV Book 9 Plusの発売日も10月以降となっています。価格も追って発表される予定です。
■AMDプロセッサー搭載の低価格モデル『ATIV Book 9 Lite』
ATIV Book 9シリーズの低価格モデルとして、『ATIV Book 9 Lite』も発表されました。同Plusとは異なり、AMD製プロセッサーや標準的な解像度のディスプレー、外装にプラスチックを採用することで低価格を実現したノートPCとなっています。
↑普及価格帯を狙う『ATIV Book 9 Lite』。 |
プロセッサーはAMDによる“Quad-Core”プロセッサーを採用。ディスプレーは13.3インチでタッチに対応し、画面解像度はHD(1366×768ドット)となっています。USB×2ポート、microHDMI、SDカードスロットに加え、変換アダプターによる有線LANやVGAにも対応するなど、インターフェースの充実ぶりは同Plusと同等です。
最大5.5時間のバッテリー動作が可能。厚さは17.4mm、重さは1.58kgとややサイズアップしています。価格は未定ですが、同Plusより確実に低価格になるとのこと。
■厚さ8.2mmのAtomタブレット『ATIV Tab 3』
『ATIV Tab 3』は、Atomプロセッサー搭載のWindows8タブレット。以前に発表されたWindows RTタブレット『ATIV Tab』とは異なり、x86プロセッサーを搭載し、Windows8が動作します。
↑サムスンの10.1インチAtomタブレット『ATIV Tab 3』。 |
最大の特徴はその薄さ。Windows8タブレットとしては異例の8.2mmを実現。重さも10インチクラスとしてはかなり軽い550gとなっています。明るいホワイトの外観も相まって、手に持ってみるとその軽さを実感できます。
↑8.2mmという薄型のWindows8タブレットだ。 |
同梱のキーボードはスタンドを兼ねており、マグネットを内蔵。タブレット背面に磁力で固定することができます。マグネットなので、柔軟に角度を調節できるのもポイント。GALAXY NoteシリーズでおなじみのS Penにも対応します。
↑キーボードはマグネット接着。角度の変更も自由にできる。 |
ヨーロッパではすでに発売済みで、価格は699ユーロとなっています。
■タブレットを巨大化したような『ATIV One 5 Style』
『ATIV One 5 Style』は、21.5インチのディスプレーを搭載したオールインワンPC。最大の特徴は、サムスン製タブレットをそのまま巨大化したようなデザインです。
↑サムスンの21.5インチオールインワンPC『ATIV One 5 Style』。 |
↑タブレットをそのまま巨大化したような外観が特徴。 |
このデザインにより、「GALAXYやATIVシリーズのタブレットと一緒に使ってほしい」(ブース担当者)とのこと。
ディスプレーの画面解像度はフルHD(1920×1080ドット)、CPUはAMDによる『A6 Quad Core Processor』を搭載。メモリーは4GB、最大1TBのHDDを搭載できます。重量は5.9kgとなっています。ヨーロッパでは、近日中に999ユーロで発売される予定です。
■デュアルOS機『ATIV Q』は発売延期か
もうひとつ筆者がIFA2013のブースで探していたのが、サムスン初となるWindowsとAndroidのデュアルOSを搭載したコンバーチブル機『ATIV Q』でした。
↑スライダー機構を備えたコンバーチブル機『ATIV Q』。 |
しかしブース内にはATIV Qの展示がなかったため、ノートPCの担当者に確認したところ、「スライダー機構に関する技術的な問題で延期になったと聞いている」との回答が得られました。この問題のため、ATIV QはIFAに出展することができず、もちろん一般発売もされていない状態とのこと。
2014年3月にハノーバーで開催される展示会“CeBIT”には展示できるかもしれないとのこと。デュアルOSを試すには、もうしばらく待つ必要がありそうです。
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