海外旅行にぜひ持って行きたいのがSIMフリースマホ。現地でプリペイドSIMを買えば、その地の安価な通信料金でスマホをフルに活用できます。
プリペイドSIMをどこで買うかが問題だ |
でもいきなり初めて行く国でどうやって、そしてどこでプリペイドSIMを買えばいいのでしょう? たいていの国では空港で購入可能ですが、キャリアの店だったり売店だったり販売場所は国、空港によって違います。またスマホ用SIMが欲しいのに意思疎通がうまくできず通話専用SIMを買うはめになったりと、プリペイドSIMの購入も一筋縄でいかないケースもよくあります。
ロンドンとマカオなら超ウルトラ簡単! |
海外SIMフリースマホデビューしたい人にとってもプリペイドSIMの入手はちょっとした難関ですが、実はものすごく簡単に購入できる都市もあるのです。それはロンドンとマカオ。この2都市はなんと入国するとすぐにプリペイドSIMの自動販売機があるのです。ということは会話も不要、お金を入れるだけでプリペイドSIMが買えちゃうわけ!
ヒースロー空港ターミナル3なら |
ロンドンのヒースロー空港では、国際線の多くがターミナル3(T3)を利用します。このT3には3ヵ所にプリペイドSIM自販機があるのです。各キャリアを扱っているので自分の好みのものを購入可能。なお購入にはクレジットカードも利用できます。
SIMフリーケータイも売っている |
まずはT3のイミグレーションを抜け、荷物を受け取る手前の通路に最初の自販機があります。ここではSIMフリーの携帯電話セットも販売中。ただし価格はあまり安くありません。またSIMの品揃えもやや少ない場合もあるので、ここであわてて買う必要はないでしょう。
ロビーに出れば自販機が2台 |
荷物を受け取って税関を抜け、ロビーに出てくるとそのエリアにも同じ自販機が2つあります。品揃えはそれぞれ異なるのでどちらも見てみるといいでしょう。こちらは携帯を売ってないぶん、SIMの品揃えはイミグレ近くの自販機よりも多いようです。
どれを買おうかじっくり悩んじゃう |
販売されているのはVodafone、T-Mobile、3UKなど大手キャリアに加え、LebaraなどMVNOのプリペイドSIMも。あらかじめイギリス渡航前に各社の料金は調べておいたほうがいいですが、どれを買うか悩んだときは、3UKのデータ専用SIMには無料データ量と料金が明記されているのでそれを買うのがいいかも。
いまのオススメは3UKのナノSIM |
その3UKですが、2013年夏に販売されているものがiPhone5をターゲットにしたプリペイドのナノSIM。15ポンド(約2300円)ですが1ヵ月データ定額とのこと。おそらく速度制限がありそうですが、テザリングもOKでコストパフォーマンスは抜群です。
付属のアダプターが使いやすい |
しかもこのナノSIMには、マイクロSIMや標準SIMに変換するアダプターもついています。SIMアダプターって中国製の安いもののなかには、端末のSIMスロットに引っかかってしまうものもあるのですが、この付属のものは段差が少なく引っかかる恐れはなさそう。もちろん利用は自己責任で。
香港から1時間、眠らない都市マカオ |
さてお次はマカオです。香港からマカオは“ジェットフォイル”でわずか1時間。香港島からの船は24時間運航、昼は15分おき、ラッシュともなると臨時便も出るくらい。香港で夕飯を食べてから「ちょっとマカオでカジノでも」なんてことも可能なんです。しかも到着後はSIMの入手も簡単。香港旅行にはマカオはぜひセットに入れたいもの。
フェリーを降りたら白タクに注意 |
マカオ到着後、イミグレを抜けて外のロビーに出てくると真っ先に白タクの運ちゃんが話しかけてくると思います。マカオの主要カジノは無料バスをガンガン走らせていますし、まずはプリペイドSIMの入手が先ですから、話しかけてくる人間はとにかく“無視”。
さっそくあるぞ、プリペイドSIM自販機が! |
それほど広くないロビー内を回ってみると、さっそくプリペイドSIMの自販機発見! “3”と書いてあるのはイギリスの3UKと同じグループ、ハチソン・マカオ。なるほどマカオではキャリア別に自販機があるようです。
さっそく買ってはダメよ |
販売されているのは3Gタイプと2GタイプのプリペイドSIM、そして料金追加のバウチャーなど。データ定額もあるのでさっそく買いたくなりますが、マカオにはほかにもキャリアがあるのでここはひとまず我慢我慢。
こちらはスマートーンの自販機 |
ロビーにはほかのキャリア、スマートーンの自販機もあります。自販機をじっと見ていたら「おにーちゃん、SIMいるかい?」とかばんにプリペイドSIMをつめた人が寄ってきました。先ほどの白タクの運ちゃん同様、このように海外で話しかけてくる人は基本的に怪しいので(笑)、たとえ安い値段を言われても無視したほうが安全です。
買うなら地元マカオテレコムがよいかも |
ハチソンもスマートーンも香港キャリアのマカオ子会社。一方こちらのCTMは、マカオ地元のマカオテレコムです。CTMは地元だけあっていたれりつくせりだったり料金が使いやすいなど、プリペイドSIMを買うならこちらがよさそうです。
ケータイも売ってますね |
CTMも携帯電話とプリペイドSIMのセット販売がありますが、やはりそれほど安くはありません。どうせなら中国製の1万円くらいのスマホセットでも売ってくれればいいのにー。なおUSBモデムのセットや、以前はiPodとのセットなんてものも売っていました。
マカオだけど香港や中国のお金も使える |
各社の自販機はクレジットカードは使えず現金のみ。でもマカオに到着して両替所が混んでいたら“マカオ・パタカ”に替えるだけでも時間がかかってしまいます。ところがCTMの自販機は香港ドル、中国元のお札も使えるんです。ただしレートは換算されず100マカオ・パタカ=100香港ドル=100人民元となります。ちなみにマカオ国内で観光客が行くようなお店は、同様に香港ドルがそのままマカオ・パタカ代わりに使えます。
あらゆるSIMサイズで至れり尽くせり |
さてCTMのプリペイドSIMを見ると100マカオ・パタカ。でも種類がたくさんあります。これはSIMサイズごとに複数種類が販売されているんです。それぞれ“標準(ミニ)”、“標準とマイクロ両用”、“マイクロ”、“ナノ”の4タイプ。これならSIMカッターのお世話になる必要もありませんね。
利用登録などはマニュアルを読もう |
購入は簡単なマカオのプリペイドSIMですが、利用開始時には登録が必要です。SIM付属のマニュアルに記載されているのでまずは読んでおきましょう。ちなみに登録は“*122#”に発信。APNは“ctmprepaid”。APNは自動設定されるものでは使えないので手動で変更します。
このままでもデータ通信ができるのですが従量料金は高いので、1GB/30日/98マカオ・パタカのパッケージに入ったほうがいいでしょう。ここだけ英語の音声案内を聞きながら作業が必要ですが、“1773”に発信、案内に従い英語を選択し、データオプションを選択後に、“1GB/30日”を選びます。
世界中の空港にプリペイドSIM自販機を! |
身分証明書不要でプリペイドSIMが買える国はアジアを中心に世界でも多くあります。でもプリペイドSIM自販機はまだわずかな空港でしか見かけません。ロンドンもマカオも自販機の利用者は多く、需要はかなり高いと思われます。プリペイドSIMの販売が自由な国では、ぜひとも空港へのSIM自販機の設置を進めて欲しいものです。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
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