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『ケリ姫スイーツ』の制作に迫りすぎて今までどこでも話してないことを聞けた件

2013年08月26日 13時00分更新

ケリ姫
↑インタビューさせていただいた、ケリ姫スイーツのプロデューサー西村大介氏。別に怒ってるわけじゃなくてムラリンが撮った写真がこんなのしかなかったんです。インタビューは終始にこやかに進行いたしましたよ。

 本日はアプリランキングでも常に上位の、RPGアクションゲーム『ケリ姫スイーツ』について、プロデューサーの西村氏にお話をお聞きしました。


――今、開発はもちろん、イベント等の運営にも力を入れているとのことですが、どのような思いでのことでしょうか。


西村「時間が空いている時に遊びに来ても、初めて遊びに来てもいつでも楽しめる、そういう環境を作りたかったんですよね。なので、常にイベントを絶やさないような環境を作ってます」


――でも逆に、特別感が薄れたりしませんか?


西村「最初はそういう意識だったんです。でも、ユーザーさんが遊びに来た時、常に新しい環境の方が、絶対楽しんでもらえるんですよね。イベントの無い期間に遊びに来てくださったユーザーさんが、今日は無いんだ……って思っちゃうんですよね」
 

――がっかり感の方が強いってことなんですかね。


西村「そうなんです」


――あ!! いつもデザート(イベント)ばっかり食べてても飽きちゃいますから、やっぱり白いご飯だ(ノーマル)って時に遊んでもらうってのが大切ですよね。

ケリ姫

西村「……いや、逆です……。これ記事になるんですか(苦笑)」


――いい例えだったと思ったんですが……。


西村「(笑)」


――イベントやエリアの新設、キャラなどは西村さんが考えているのですか?


西村「ケリ姫はチームみんなで作り上げるゲームなので、基本的にはプランナーやディレクターが、今度はこうしようっていう感じですね」


――では、西村さんはその中で“ケリ姫の色”を崩さないように修正していく、という感じなのでしょうか。


西村「そうですね。大きな提案はしますが、細かい部分はみんなで考えていきます」


――……今わたしカッコイイこと言いましたよね。


西村「ゴ、ゴホン(笑)。それでいえば、いま新しく実装したキャラがこれですね」

ケリ姫
ケリ姫
↑新キャラの空賊。背中の大砲で合図を送ると飛空艇が現われて敵を攻撃してくれるのだ。

――これは、細かいところまで詰めたあとに描かれたものですか?


西村「いや、違いますよ。先ほど言ったとおり、全体的なイメージをチームで話します。その後、プランナーやイラストレーターがこんな感じかな? っていうイメージを持ってきます。それで作られたキャラがこれです」


――パズドラって、どっちかというとキャラが先行して公開されて、盛り上がりますよね。ケリ姫はキャラの“先行公開”っていうのはユーザーさんには望まれてるのでしょうか。


西村「ケリ姫が望まれていないということは無いのでしょうが、パズドラはどちらかというと、イラストやモンスターに注目が集まるゲームなので……。ケリ姫はキャラというよりも、エリアの注目度が高いので、キャラも魅力だけどどういうエリアになるの? というユーザーさんの声が多いですね」


――でも、ケリ姫のイラストわたし初めて見ました。こういったキャラとか設定とかは、公開されたことないんですか?


西村「そういえばないですね。イメージを固める時に社内で使っているものなので……。では、これも……」

ケリ姫

――かわいい(インタビューに行ったいい大人ムラリンとわたしが大声をあげてしまいました)!! たとえばこの作品、西村さんはどの程度の指示を出されたのでしょうか。


西村「これとかだと、ディレクターが次は火山ですかねー? と言う話をしてきて、そうだね火山だね-。じゃあ、火の鳥だよねー。というようなザックリした感じのやり取りから、ディレクターとプランナーが火の鳥だったらこういう感じかなと言ってこういう感じで、イラストにされてきます」


――じゃあ、まずはどんな時も舞台ありきということですか?


西村「そうですね。逆にいうとそこしか決めないですね。これが1個前に出たエリアなんですが……」

ケリ姫
ケリ姫
ケリ姫

――おーーー!! これ、ステージ始まる前のアニメですよね!!


西村「そうですそうです。これも“次は砂漠だね”から始まったんですよ。まずそこからで、砂漠と言えば水が無いよね、こういったものが出てくるよねーっていうような感じで進めていきます。ケリ姫は1個のエリアを作るにあたって、舞台やモンスター、漫画のストーリーなどがあったりという中で、ひとつのエリアが生まれます。そのときにできた漫画がこれですね」


――この時点で修正が入ったり、ということもあるのでしょうか。


西村「あるんですが、基本的にケリ姫は絵から始まる世界観を大事にするので、大きな直しはないですね。なので、先ほどのように砂漠だったらーという連想ゲームのように単語を集めて、そこからデザイナーと仕上げていきます。基本的に、最初の導入だけを決めて、あとはデザイナーさんにお任せですね」

ケリ姫
ケリ姫

――モンスターやキャラはこの後になるんですか?


西村「そうですね。先ほどと同様に連想ゲームのように、砂漠と言えばラクダだよね、などと言った形で今度はコレが上がってきます」


――と、言うことは、砂漠という舞台があってそこからイメージするイラストが上がってきて、内容を考えるという流れでしょうか。


西村「砂漠で言うと、上がってきたイラストをみて姫がメロンを食べているんですね、そこから“メロン砂漠”というステージの名前を付けているんです。あんまりガチガチにいろんなものを決めちゃうと、ここまでのアイデアは出てこないと思うんです」


――エリアを作っていく上で大切な、敵の強さの強弱はどのようにつけているんですか?

西村「敵に関して言えば、基本的にはステータスを強くしている“だけ”になりますね。配置や攻撃方法ももちろんやってるんですが、ある程度ゴリ押しでクリアーできると言うことにを重視しています。もともと前作のケリ姫クエストは、パズル要素が今よりも強いゲームだったんです。そうすると正解がひとつしか無いので、なかなかクリアーできないことがありました。なので今回はもっとRPG要素を強くして、ある程度ゴリ押しで行けるようにしてます。実際その方がクリアーしたときに気持ちいいんですよね。それに、ユーザーさん自身が強くなったことを実感できるので楽しんでもらえるんです。そういった意味でイチバンわかりやすいのは、配置などのパズル要素を強くするよりも敵のHPや攻撃力を上げるというところになりますね」


――実際それだけだと、飽きちゃったりしないですか?

西村「もちろん、それだけじゃつまらないので敵によっては攻撃の方法を変えたりしているものもいます。攻略要素も増やしているという感じですね。不正解を用意しているという感じです。正解を用意してしまうと、あのメンバーを持ってないとクリアできない! となってしまうので。不正解を用意しておけば、正解はたくさんあることになるので、よりたくさんのユーザーさんに楽しんでもらえます」


――前回お伺いしたときは、『にゃんこ大戦争』とのコラボをインタビューさせていただきましたが、今後コラボも考えていらっしゃるんでしょうか?


西村「にゃんこ大戦争さんとはまたやりたいですね~。ユーザーさんにも大好評だったので。今後はもっともっとコラボしていきたいんです。あ!! 注意書きで“絶賛募集中”って入れていただけないですか?」


――もちろん!! いれさせていただきますっ!!

※ケリ姫スイーツはコラボメーカーさんを大大大募集しております!!

――公式のツイッターなどってありますか?

西村「あります!!(@GungHo_Kerihime)これまでは、フェイスブック(関連サイト)をメインで使ってましたが、最近はツイッターでも最新情報をつぶやいてます」

――ありがとうございます。でも、今日の話を聞いてたら、西村さんのお仕事が……「砂漠だね~」っていうだけ……。

西村「いやいや!! 開発体制の整理や人材配置的なこととか難しいこともして……あっ!そうそう、キャラクターの名前はほとんど僕が決めてます!」

ケリ姫
ケリ姫

――例えば、先ほど見せてもらった“火の鳥”はなんていう名前なんですか?


西村「ユーリンチー(油淋鶏)です」

――なんだか、ネギ乗せたらおいしそうですね。

西村「結構名前はこだわってるんですよ。カジュアルなゲームなので、ゲーマーではなくても誰もが知ってて、ちょっとクスッとくるっていう……」


――こんな話お聞きしたらお腹が空いて……ではなくて、キャラクターにすっごく愛着沸いてきますね。しかし、まさか開発秘話が聞けるなんて思ってもみませんでした。やり込み要素、いつプレーしても楽しめる“ケリ姫スイーツ”今後も、新しいコラボやイベント期待してます!!

 

おまけ……


 実は前回インタビューでお伺いしたときに、(関連記事)ガンホーさんの場所がわかりにくくて何年ぶりに全速力で走った!! という話で最後10分くらい盛り上がったんです。今日は同じパズドラ連載でおなじみのムラリンに案内してもらったので、駅から5分もかからない時間で着きました。ははっ。

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