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ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

2013年08月14日 12時00分更新

 最近のスマートフォンはどれも似たようなデザインばかりのものが増えています。とはいえ2画面折り畳みだったりプロジェクターを載せたりと特徴的なギミックを搭載した製品もいくつかありました。今回は夏休みの自由研究として、海外のギミックスマートフォンを古いものから新しいものまで調べてみました。

なんと9年前の謎ギミックスマホ、モトローラMPx
ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

 世界のスマホの歴史も10年以上になりますが、10年前のスマホ黎明期にも海外ではギミックに富んだスマートフォンがいくつかありました。そのなかでももっとも不思議なデザインをしていたのがモトローラの『MPx』。本体サイズは99.7×61.2×24ミリで折りたたみスタイル。OSはMicrosoft Pocket PC 2003 Second Edition、なつかしさを通り越して、もはや知らない人が多いかもしれません。

横に開けば無理やりQWERTYキーボード
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 このMPxは縦に開けば折りたたみスタイルのスマートフォンとして使えるのですが、いったん閉じて横にも開くことができるのです。キーボードはQWERTYながらも縦開きのときにも利用できるよう、QWERTYの間に縦向きの数字が並ぶなど不可思議な配置をしていました。縦にも横にも開く携帯電話はわずかながらも過去にいくつかありましたが、ディスプレーサイズの大きいスマートフォンでこのギミックを採用したのはMPxくらいでしょう。

ゲーム機スマホもすでに出ていた
ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

 どう見てもゲーム端末にしか見えないこちらはノキアの『N-Gage QD』。もちろんノキアもこれを本格的なゲーム端末として開発したのです。登場はこちらも2004年。OSはSymbian S60。スマートフォンとして利用できるだけではなく、MMCカードをゲームカートリッジとして販売。スマートフォンのゲーム機利用を模索した製品でした。

まぁやっぱりニンテンドーには勝てなかった
ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

 海外の大手ゲーム会社と組んで製品を出したものの、しょせんはゲーム専用機には使い勝手で勝てず、またゲームカートリッジも高価だったため売れ行きは思わしくなかったようです。実は前年には初代N-Gageが販売されたのですがそちらはゲームカートリッジ交換時に端末の電源を落とし、しかもバッテリーをはずさなくてはならないという煩わしい仕様でした。当時はまだまだ勢いのあったノキアの、黒歴史とも言える1台がこのN-Gageシリーズなのです。

ソニエリが出してた“いかつい”名機
ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

 Symbianスマートフォンというとノキアだけと思われがちですが、Symbian UIQを採用した製品は他社も出していました。なかでもソニー・エリクソン(当時)はフラッグシップモデルを毎年投入するほどの力の入れよう。2005年に出した『P990』はメタリック調なボディーに存在感のあるフリップ式の10キーを開けばQWERTYキーボードが現われるという、ビジネスパーソンに人気の製品でした。

ソニーのカメラは昔から強かった!
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 さらには背面はいかにもデジカメなデザインで、当時としては最高の2メガピクセルカメラを搭載。ソニーのXperiaはカメラが大きな売りですが、その精神は前身のソニー・エリクソン時代から受け継がれているのです。こんないかついデザインの端末、また出して欲しいものです……。

謎のスライドホイールスマホ
ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

 Symbian全盛期はほかにもいろいろと面白い製品が出ていました。一見するとスマートフォンとは見えない製品でも実はスマートフォンだった、そんな端末もよく見かけたものです。サムスンが2008年に出した『i450』はスライド式の10キー端末。反対側にもちょこっとスライドしますが、そうするとホイール形のパッドが現われます。このパッドは回転はしないものの指先でなぞると音楽再生コントロールが可能。音楽再生中はディスプレー側も一体となったホイール表示になるなど遊び心に優れた製品でした。

変態QWERTYキーボードなノキアE55
ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

 ノキアが2009年に発売した『E55』は10キー端末ながらもひとつひとつのキーにアルファベットが2文字割り当てられた変態QWERTYキー端末。実はこの元祖はBlackBerryが出していたストレート形の『8110』。日本語入力は厳しそうですが英語ならば辞書を使ってサクサクと文字入力ができたようです。タッチパネル全盛時代には不要な入力方式かもしれませんが、少ないキーで入力効率を高める工夫をこのころは各社が行なっていたのでした。

これははずせない京セラEcho
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 海外メーカーの製品ばかりを紹介しましたが、日本メーカーも海外で面白い端末をたまに出しています。そのなかでも2011年に京セラが発表した『Echo』は閉じればストレート、開けば2画面、完全に開けばタブレットスタイルになる横折りたたみ型スマートフォン。発売時は大きな話題になりましたが、販売されたのはアメリカのみだったのが残念。ぜひとも世界展開をして欲しかった1台です。

最近のスマホも楽しい、LG DoublePlay
ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

 Androidスマートフォンで忘れたくない製品がLGエレクトロニクスの『DoublePlay』。2012年にこちらもアメリカのみで販売されました。アメリカ人はギミック好きなんでしょうかねぇ? コンパクトなスマートフォンながら横スライドさせると左右に分かれたQWERTYキーボードの真ん中にサブディスプレーが現われます。動画やウェブを見ながらSNSのタイムラインを流す、といった使い方にお勧め。

Yota Phoneははたして発売されるのか?
ギミックが楽しい海外スマホの歴史を調べる:夏休み自由研究

 そういえば今年の頭、Mobile World Congress 2013で発表された『Yota Phone』は片面が液晶、もう片面が電子ペーパーというマルチ画面かつ不思議な端末。そろそろ発売されてもいいころなのですが、製品化は進んでいるのでしょうか? スマートフォン全盛時代のいま、右も左も同じようなデザインの製品が多いと思いきや、毎年どこかのメーカーが特殊なギミックや面白機能を搭載した製品を出しています。今回紹介した製品を超えるような端末がこれからも出てくることを楽しみにしたいものです。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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