E3会場の外、とあるホテルの一室でプライベートショーを用意していた『Virtuix』というメーカーを取材してきました。
これがVirtuixの『Omni』のシステム。なにやら赤ちゃん用の歩行訓練器のような形をしていますが、“歩行型ゲーミングデバイス”とでも呼べばいいでしょうか。これに、VRヘッドマウントディスプレーのOculus VRの『Rift』を組み合わせて使います。
システムの要『Kinect for Windows』。歩く様子をPCに取り込みます。実はOmni自体に電気的な機能は一切なく、「将来的には、Kinectが無くても、また、歩行速度などもわかるように、Omni本体にセンサーを組み込みたい」とのこと。
PCはゲームができるスペックならなんでもオーケーだそうです。今回は『Half life 2』で試せました。ほかにも、公式映像では『スカイリム』などに対応していることがわかります。
シューター系ゲームをやるならガンコントローラーがいいですね。これはXbox用のもの。
Omniの床面は滑りやすい素材になっていて、同じく滑りやすい素材を張った専用の靴をはいて乗ります。ランニングマシーンのイメージが近いのではないでしょうか。
うまく歩くためには前傾姿勢になる必要があります。安全のためにも、腰にベルト型の専用ガイドを装着します。
これがプレー中の姿。単にこの写真が撮りたかったという説も……説明してくれたおふたりからも「Awesome!(最高!)」いただきました。
ガイドのおかげで両手で銃を構えても安定して歩けます。Omniの床面はプラスチック系の素材なので、ガシャガシャと結構な音がします。また、ヘッドセットだけはコードにつながっているので、体の向きを変えているうちにコードが絡まりそうになることと、FPS系ゲームではよくある“横にスライド移動”という動きに対応していない点を、今後改善してほしいと伝えておきました。
5分もプレーすると、空調が利いた室内にも関わらず、汗が噴き出てきます。まだ歩き方に慣れていないこともありますが、新たなPCゲーマー用ダイエットマシーンとしていいかもしれません。
VirtuixのCEO、Jan Goetgelukさん(右)とSimon Solotkoさん(左)。「アジア圏の人にリーチするのは難しいから取材してくれてうれしいよ」と言ってくれました。現在クラウドファンディングの『Kickstarter』で出資を募っています。ちなみに値段はどれくらいになりそうか聞いたところ、「499ドルから599ドルを予定している」とのこと。
あとはサラウンドシステムと組み合わせれば五感全体で2次元世界に入り込めそう。仮想現実をうたうデバイスは数ありますが、今まででもっともエキサイティングな製品に出会えました。
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