COMPUTEX 2013にてNIVIDIAは、アメリカとカナダで発売間近となっている、Tegra4搭載のゲーム機『SHIELD』の最終出荷バージョンを公開した。
最新のTegra4を採用し、5インチ(1280×720ドット)の液晶ディスプレーを搭載する『SHIELD』。
背面にはミニHDMI端子が用意されており、大画面のテレビへ出力可能。説明会では4Kテレビへ4K映像のゲームを出力するデモも行なわれた。
SHIELDの発売予定日が当初発表時期からからずれ込んだ理由として、同社のTegraテクニカルマーケティングマネージャーのSridhar Ramaswamy氏によると、操作性の向上をギリギリまで詰めていたためとのこと。
実際にプロトタイプと最終出荷バージョンを比べて見ると、アナログスティックの位置が微妙に変わっており、実際にゲーム機としての操作性はアップしていた。
左がプロトタイプで右が最終出荷バージョン。注意してみないと差は分からないが、触ってみるとその違いは大きい。
気になるSHIELDの日本発売だが、日本広報担当によると「発売する予定はあります」とのこと。ただし、これまでのNVIDIA製品とは性質が違うため、販売ルートやサポート体制など準備が必要なようで、今すぐに発売というわけにはいかないようだ。
また、SHIELD以外にもTegra4搭載のタブレットを展示。やはりゲームに強いTegra4というのを全面にだしたアピールをしていた。
記者向けにゲームを使ってTegra4の解説を行なうSridhar Ramaswamy氏。
東芝のTegra4搭載タブレット『Excite Write』。10.1インチ(2560×1600ドット)の高解像度ディスプレーを採用。
ここ最近ではクアルコムのSnapdragonシリーズにシェアを奪われつつある、Tegraシリーズ。Tegraシリーズの優位性としてはやはりゲームということになるが、Tegra専用のゲームを扱う『TegraZone』では、現在登録されているゲーム数は60本ほどとあまり増えていないのが現状。
SHIELDもTegraZoneを中心としてゲームアプリを展開していくだけに、Tegraの反撃とSHIELDの成功は、専用のゲームアプリの充実度が重要となってくる。
また、スマートフォン用のTegra4iを搭載した端末もプレス向け説明会で公開。スマートフォン市場でも富士通がTegraからSnapdragonへシフトするなど、押され気味なのが現状だ。
公開した端末はメーカー非公開のテスト機ということで、詳細は不明だったが、かなり薄く作り込んであり、これまでの発熱やバッテリー消費といった問題が解決できていれば、採用するメーカーも増えてきそうだ。
テスト機として公開されたTegra4i搭載スマホ。メーカーは非公開だが、現在アメリカで販売に向けて承認を受けている端末だという。
フラットなデザインを採用。このほかZTEがTegra4iを搭載した端末の発売を予定しているとのこと。
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