スマートフォンのディスプレーも大型化が進み、写真や動画などをより広いディスプレーで楽しむことができるようになってきました。最近はスマートフォンの表示画面を、HDMI出力によりテレビに映し出すことができる製品も増えています。
わずか4.5センチ四方のキューブサイズ |
でも旅先などどこにでも大画面テレビがあるとは限りません。そんなとき便利なのが小型のプロジェクター。手の平に乗るコンパクトサイズのモバイルプロジェクターがいくつかのメーカーから発売されています。
今回ご紹介するのはわずか4.5センチ四方という、手の平にすっぽり収まってしまう超小型のもの。重量も129グラムと手軽に持ち運べます。
韓国SKテレコムのSmart Beam |
このコンパクトなプロジェクターは韓国のキャリア、SKテレコムが発売開始したばかりの『Smart Beam』。どうして通信キャリアがこんなものを発売したのかというと、教育用のコンテンツ配信を同時に行ない、家庭での学習用途としても売り込もうと考えているからだそうです。とはいえ単体で購入も可能で、特定アプリだけではなくスマートフォンの画面をそのまま出力することもできます。
プラグアンドプレイですぐに利用可能 |
Smart Beamはバッテリーを内蔵しているのであらかじめ本体のマイクロUSB端子から充電しておくか、あるいはマイクロUSB端子の充電器を接続して電源供給します。
ノートPCからの給電もできますね。あとは本体のMHL端子に付属のMHLケーブルを接続すればオーケー。この状態でもう電源を入れちゃっても構いません。
MHL対応のAndroidスマホで利用できる |
対応するスマートフォンはMHLに対応したAndroid製品。サムスンやHTCなど大手メーカーの製品はたいてい対応していますよね。
Smart Beamに接続したMHLケーブルの片方のマイクロUSB端子をスマートフォンに接続するだけで使えます。なお最近のサムスン製品には付属のアダプターを噛ませて接続します。
iOSデバイスもHDMI経由で利用できる |
またiOSデバイスにも対応します。その際は『Lightning - Digital AV アダプタ』などHDMI出力できるアダプターを入手し、Smart BeamとはHDMI/MHLケーブルで接続します。両OSのスマートフォンに対応したことで活用の幅は大きく広がりますね。
さっそくなにか投影されています |
今回はGALAXY Note IIを使ってみましたが、Smart Beamに接続すると本体正面からなにかがすぐ投影されます。これ、スマートフォンのディスプレー表示そのままですよね。このようにつなぐだけですぐに使えるわけです。
壁に向かって投影してみよう |
部屋の電気を暗くしてSmart Beamを壁に向けると普段見慣れたスマートフォンの表示がそのまま投影されます。今回は壁紙が貼ってある壁しかなかったのですが、それでも結構ちゃんと投影されていますね。ただ、このままではちょっとピントが甘いです。
フォーカスは手動で調整可能 |
Smart Beam本体にはフォーカス調整用のダイヤルがあるので、壁に投影後はここを回してピントを微調整することができます。自動フォーカスだとうれしいんですが、これだけ小型サイズの上にバッテリー駆動できることを考えると、ピントはこのように手動調節できれば十分かもしれません。
家族や友人と一緒に楽しめる |
ピントを合わせれば壁へ投影されたスマートフォンの画面表示を多くの人と一緒に楽しむことができます。テレビのない寝室でも壁さえあれば大画面表示できるのがプロジェクターのいいところですね。
なお、スマートフォンの表示が横方向になると、Smart Beamの出力も自動的に横方向になります。
天井への投影ももちろん可能 |
Smart Beamは投影先を壁だけではなく天井に向けることもできます。つまり寝ながら映画を見ることも可能なのですね。なかなか寝付けないときにTwitterのタイムラインを天井に流しっぱなしにする……なんてのも面白いかも。
最大100インチまで投影可能 |
Smart Beamの出力のスペックは明かるさが35ルーメン、解像度はVGA、投影距離は20センチから3メートルまで。最大の投影サイズは3メートルで100インチとのことで、ちょっとしたホームシアターとしても使えそうですね。
なお実用的な最大サイズは2メートルで60インチのようです。でもこの大きさでも十分楽しめますよ。なんと言っても普段使っているスマートフォンの画面を手軽に壁などに投影できるのですから。
シリコンプロテクターも付属 |
Smart Beamはバッテリー駆動もできるので、韓国ではキャンプに行ったときに白い車のドアにその日撮影した写真や動画を投影してみんなで楽しむ、なんてCMもやっているようです。
ただ外で使うとなると落としてしまったときに、角に傷がついたり本体が故障してしまう恐れもあります。Smart Beamにはシリコンプロテクターも付属しているので、これを付けておけばちょっとの衝撃くらいには耐えられそうです。
いつでもカバンのなかにいれて持ち運びたい |
モバイルプロジェクターのなかでももっとも小型サイズなSmart Beamは、カバンのなかに入れて毎日持ち歩いても邪魔にならないサイズ。ちょっと時間があるときや人と会ったときなど、サッと取り出してすぐ利用できるのでとても使いやすいと思います。
端末メーカー品ではなくキャリア販売品なのでこのまま日本で販売されることはないでしょうが、韓国旅行の際や日本の輸入ショップを利用すれば入手できるかも。スマートフォンがひとり1台の時代、これからはモバイルプロジェクターも誰もが持つ時代になるかもしれませんね。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります