MacPeopleの公式ブログで4年以上も前に書かれたにもかかわらず、現在でも一定のアクセス数を稼いでいる記事がある。「Macを無線LANポイントにする方法」というエントリーだ。OSが2世代前のSnow Leopard時代のものなので、現行のMountain Lion環境で同じ内容を再現してみよう。とはいえ、基本的な操作方法は以前と変わらない。
■AirMacベースステーションをMac本体で代用
要は「ネットワーク共有」というOS Xの機能を利用して、Mac本体をAirMacベースステーションの代わりとして使うわけだ(下図参照)。このテクニックはAirMacベースステーションの調子がおかしい時や、旅先のホテルに有線LAN環境しかないような場合に、iPhoneやほかのMacなどからワイヤレスでネット接続したいときに有効だ。
■「共有」パネルで設定
ネットワーク共有は、「システム環境設定」の「共有」パネルで設定する。まずは、アクセスポイントとして使いたいMacを、ブロードバンドモデムやONUなどのLANポートとイーサネットケーブルでつなぐ。ビジネスホテルなどの場合は、部屋に用意されているLANポートと接続すればOKだ。準備ができたら「共有」パネルを開き、左の「サービス」欄にある「インターネット共有」をクリックしよう。この時はまだ、この機能は「切」のままでいい。「共有する接続経路」は「Ethernet」を、「相手のコンピュータが使用するポート」は「Wi-Fi」を選ぶ。
続いて、右下にある「Wi-Fiオプション」をクリックすると、下のようなパネルが表示される。「ネットワーク名」と「チャンネル」は、基本的にそのままで構わない。「セキュリティ」で「WPA2パーソナル」を選び、パスワードを設定しよう。これが、このMacが提供する無線LANのアクセスパスワードとなる。パスワードを入力したら「OK」をクリック。
■「インターネット共有」をオンに
「共有」パネルの画面に戻り、左のリストで「ネットワーク共有」のチェックボックスを有効にする。表示された確認ダイアログで「開始」をクリックすると、「インターネット共有」のインジケーターがグリーンになり、同機能が有効になったことがわかる。これでMacが無線LANのアクセスポイントになったわけだ。
インターネット共有が有効になっているかどうかは、メニューバーでも確認できる。WiFiのアイコンが扇形の中に「↑」が描かれた状態になっており、メニューを開くと機能のオン/オフやネットワーク名を確認可能だ。
■ほかのMacから接続する
インターネット共有で構築した無線LANにほかのMacから接続する方法は、通常のWiFi接続の際と同様だ。メニューバーのWiFiメニューを開くと、アクセスポイント化したMacの「コンピュータ名」が表示されるはずだ。それを選び、先ほど設定したパスワードを入力すれば、インターネットにアクセス可能になる。
■iOSデバイスから接続する
iOSから接続する場合も同様だ。「設定」アプリの「Wi-Fi」を開き、アクセスポイントにしたMacの名称を「ネットワークを選択」欄で選ぶ。あとはパスワードを入力して「接続」をタップするだけだ。
使わなくなったマシンでインターネット共有を利用すれば、AirMacベースステーションなしでWiFi環境を構築できる。ただしその場合は、Macの電源を入れっぱなしにしておく必要がある。また、Lion以前のOS Xでは暗号化方式として、安全性に問題のあるWEPしか使えないという弱点もある。常用するなら、Mountain Lionの動作要件を満たすマシンで利用するのが望ましい。
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