日本Androidの会が主催するイベント『Android Bazaar and Conference 2013 Spring』(以下、ABC)が明星大学 日野校で開催された。Androidに興味を持つ開発者やユーザーを対象にした同イベントの開催は今回が8回目。3月15日と16日の2日間にわたって開催されている。
↑会場となった明星大学 日野校28号館。 |
初日となる15日には、UEIの清水亮氏による“Androidベースの独自端末の企画と開発 enchantMOONについて”と題したカンファレンスが開催された。ここでは同講演の内容を中心に、イベントで見かけたユニークな展示を紹介していこう。
●enchantMOONは『手書きは思考のための道具』
↑UEIの代表取締役社長兼CEOの清水亮氏。 |
『enchantMOON』は、UEIが独自に開発したAndroidベースのOSを搭載する、既存のタブレットとは異なる発想で開発された端末だ。基本機能は“メモ”に特化されており、同梱の専用のデジタイザーペンを使うことで、スムーズにメモがとれる。
清水氏は冒頭、最先端のプログラマーやスーパークリエイターが、ToDoやアイデアなどを、紙に書いている事例を紹介。考えを手で描き、目で確認してまた考えるというプロセスが、新しいことを考えるうえで必須のものとし、「手書きは思考のための道具」だと語った。
↑人は「考えを手で描き、目で確認してまた考える」ということを説明したスライド。 |
そのうえで、紙には“情報の共有と検索”機能が足りないとし、それらを補完するenchnatMOONの機能を解説。ほかのノートにリンクできる機能や、スクリプトを埋め込める“シール”、極限まで無駄を削ぎ落した“No UI”など、特徴的な機能を紹介した。
↑enchantMOONのハードの仕様についても解説。 |
そして、コンピューターの歴史を振り返ったうえで、「いつの時代も、その時代の最新の製品がベストだとユーザーは考える。しかし、誰かが次の一歩を踏み出さないと新しいものは作れない。 “enchantMOON”というのは製品名ではなく、プロジェクト名。みなさんもこのムーブメントにぜひ参加してほしい」と述べた。
↑量産化の見込みが立った部品。2013年4月から予約を開始する見込みだという。 |
●x86系CPU搭載スマホ&タブレットを展示
↑欧州の通信会社オレンジで発売されているスマートフォン。“intel inside”のロゴが記載されている。 |
インテルのブースでは、x86系のCPUを搭載した海外端末を展示。欧州や中国で発売済みのモデルに触れることができた。“Atom Z2460”を搭載するスマートフォンを試してみたところ、国内の最新モデルと同等の滑らかな操作性が実現されていた。
そのほか、x86アーキテクチャに基づいたAndroid端末に対応するマカフィーのセキュリティアプリについてのボードも掲載されていた。
↑国内発売を予定しているx86系CPUを搭載したタブレット端末も展示されていた。 |
↑Android on IAに対応する『McAfee Mobile Security』。 |
●Android搭載ハイテク洗面台が登場
↑Androidを搭載した洗面台。鏡のなかにディスプレイが仕込まれており、さまざまな情報を“鏡を見ながら”確認できる。 |
株式会社セラクのブースでは、Androidが搭載された洗面台が展示されていた。鏡面にはニュースや天気、時刻などが表示されており、鏡を見ながら情報をチェックできる。画面の操作は四隅に配置された人感センサーで行なう。直接鏡面に触れると手の脂が付着してしまうが、この仕様なら鏡を汚さずに操作できる。
↑鏡に仕込まれたディスプレイにはニュースや、気温、天気、時刻などが表示されている。 |
また、洗面台の前には体重計が仕込まれており、体重を計測できる。測定したデータはすぐさま鏡面に表示され、データとして蓄積可能。データはグラフで表示されるので、体重の推移を鏡を見ながら確認できる。また、カメラ機能にも対応しており、自分の顔を撮影することも可能。今後は家庭や店舗、ホテル、美容室、ジムなどでの利用される可能性があるそうだ。
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