MWC2013取材でバルセロナに1週間滞在しました。MWCは各メーカーの新製品にいち早く触れることができるのもうれしいところですが、バルセロナの怪しい携帯通りでレアな端末や古い製品と触れ合うことができるのも実は毎年楽しみにしているのです。
今年もやってきましたあの通りへ |
![]() |
---|
昨年筆者の携帯電話コレクションが1000台になりましたが、そのときに1000台目を買ったのがここバルセロナ。各国から流れてきた携帯やスマートフォンが流れ着くお店の集まった、とある細長い路地があるのです。そのときのお話しはこちら参照。
MWC2012番外編:山根博士のケータイ・スマホ購入台数が1000台達成!
今年はこんなの見つけました…タングステーン! |
![]() |
---|
この携帯通りで売られている端末はヨーロッパ各国で販売されていたプリペイド品がほとんど。SIMロック解除されて、なぜかバルセロナに集められて売られているのです。中にはとても古い製品もありますが、古くてもちゃんとパッケージまで揃って売られているのがうれしいんです。今回見つけたのは懐かしのパーム社のこちら、『Tungsten W』。
もちろん付属品完備の新品 |
![]() |
---|
Tungsten Wの発売は2003年、なんと10年も前の製品になります。それが新品フルセットだなんてよくぞ残っていたものです。ほかのパーム端末はもう新品で売られていることはないでしょうが、Tungsten WはGSM通信機能内蔵なので、携帯キャリアのどこかの店で眠っていたものなのかもしれません。
なんともいえぬカッコよさ |
![]() |
---|
QWERTYキーボードを備え、しかもアンテナの付いたTungsten W。各キーの配列などはうまくデザインされています。本体サイズは77.9×16.5×121.9ミリと、最近のスマートフォンを厚くした感じかも。重量は184グラム。ディスプレー解像度は320×320ドットですが、当時はこれでも高解像度と喜んだものです。
高くて買えなかったのよ本当… |
![]() |
---|
Tungsten WはGSM圏でのみ発売されました。これ1台で通信できちゃうスマートフォンライクな製品として人気でしたが、中でも今回購入したこちらはボーダフォンバージョン。その大きな特徴はアンテナにボーダフォンのロゴが赤く入っているんですね。これ出たころ人気になって買えなかった記憶があります。今回もノーマルのTungsten Wだったら買わなかったかもしれません。やはりこのロゴがあるからこそコレクションとして欲しいわけですよ。
SIMカードは背面に入ります |
![]() |
---|
背面を見ると真ん中にSIMカードスロットがあります。ここにSIMを入れればいまでも通信できてしまうから驚きです。GPRS(General Packet Radio Service)で最速64Kbpsといまとなっては話にならない速度ですが、メール読むくらいならまだ使えるかもしれませんね。
電源も入った! ちょっと使いたくなります |
![]() |
---|
10年前の製品がはたしていまも使えるのか、まずは電池が死んでいないことを祈りたいのですが、お店で店員さんは慣れた手つきでクレードルにTungsten Wを載せて充電開始。ちょっと充電したらちゃんと動くではありませんか。日本語化して“レトロスマートフォン”として使いたくなるなぁ。
Palm OSの使い方忘れました |
![]() |
---|
さて電源を入れてみたものの、使い方をすっかり忘れてしまいました。筆者も昔はパーム端末をいくつも買って使いこなしていたのですが、『Treo 600』を最後に遠ざかっています。しかも購入したTungsten Wはスペイン語版で、メニューがよく読めません。ま、帰国後にじっくりといじることにしましょうか。
机上のインテリアにもいいかもしれない |
![]() |
---|
クレードルの上にTungsten Wを置くと、なんだかこのまま現役機として使えそうな雰囲気を感じます。机の上に置いてスタイラスでメモを取る“電子メモ端末”とか、アラーム代わりとしてならまだまだ十分使えるかも。骨董品といえば骨董品ですが、機能以前に本体のデザインのカッコよさはいまでも通用するんじゃないでしょうか。
ヨーロッパはモノを大事にする文化なので、こんな古い製品がまだまだどこかに眠っているかもしれません。来年のMWC2014の取材もバルセロナの携帯通りでどんな製品に出会えるか、いまから楽しみなのです。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります