ロシアのYota Deviceは表面に液晶ディスプレー、背面に電子ペーパーを搭載した世界初のハイブリッド・デュアルディスプレースマートフォン『YotaPhone』の展示を行なっていました。
ぱっと見は4.3インチの普通のスマホ |
YotaPhoneの液晶ディスプレーは4.3インチ(1280×720ドット)。OSはAndroid 4.2で、液晶側は普通のスマホとして利用できます。なおメニューボタンなどはなく、ディスプレー下部分を指先で左右にスワイプすることで、ホームボタンや戻るボタンのかわりの操作を行ないます。
9.9ミリ厚の一般的なスマホサイズ |
YotaPhoneの本体サイズは67(W)×9.9(D)×131(H)ミリ。最近のスマホとしては標準的な大きさでしょうか。背面は上部側にじゃっかん角度が付いており、持ちやすくなっています。また充電はマグネット式のコネクターを利用し、充電ケーブルの先を本体に差し込む必要はありません。
裏返すと背面に電子ペーパーディスプレー! |
そして裏返して背面側を見ると、そこには4.3インチの電子ペーパーディスプレーが内蔵されています。電子ペーパー側にはメールやソーシャルフィード、カレンダーなどを表示するのはもちろん、電子ブックを読んだりギャラリーの写真を見ることもできます。
そして電子ペーパーの特性を生かした使い方も便利。たとえば飛行機のEチケットを表示しておけば、YotaPhoneの電源を切っても電子ペーパーディスプレーにはチケットは表示されたまま。また太陽光の下では電子ペーパーの表示は見づらくなりにくいため、旅行先で地図を表示しながら街歩きを楽しむ、といった用途にも使えます。
電子ペーパーへの表示は液晶側からコントロール |
電子ペーパーへ表示するコンテンツは液晶側からコントロールします。たとえば写真を液晶で表示し、画面右上にある“丸にうずまきの矢印”のアイコンを押すと、その画面が電子ペーパーに表示されるのです。ソーシャルフィードなどはアップデートされれば電子ペーパー側も最新のものが表示されます。また“疲れた”、“愛している”など特定の言葉のSMSを受け取った場合、電子ペーパーにそれに対応するイラストを表示するアプリも標準装備しています。
操作はディスプレー下を指先でスワイプ |
電子ペーパー側も、操作する際にはディスプレーの下を指先でスワイプして行ないます。表示をリフレッシュしたり、電子書籍でページをめくったりなどの操作がスワイプで可能。YotaPhoneはデュアルディスプレーという目新しさが目立ちますが、ボタンを少なくして簡単に使えるインターフェースの開発にも力を入れたとのことです。
LTE対応で日本発売もあるか? |
通信方式はLTEにも対応し、LTE 1800(B3)/2600(B7)/800(B20)MHzのトライバンドに加え、W-CDMA、GSMにも対応。NFCも搭載しています。
YotaPhoneはシンガポールのHi-P社に製造委託しており、2013年下半期に発売予定とのこと。価格は400〜450ユーロ程度で、全世界で販売される予定です。
気になる日本投入についてはいくつかの企業が興味を持っているとのこと。ただし日本は端末はキャリアが販売する市場であることなどから、現時点では詳細に関しては明確な回答はできないとのことでした。
電子書籍が少しずつブームになりつつある日本ですし、電子ペーパー端末と普通のスマホをこれ1台で済ますことができるYotaPhone。日本投入を期待したいものです。
●おもなスペック
OS:Android 4.2
CPU:Snapdragon MSM8960(1.5GHz、デュアルコア)
メモリー:2GB
ストレージ:32/64GB(マイクロSDカード非対応)
カメラ:画素数非公開(インカメラ210万画素)
ディスプレー:4.3インチ(720×1280ドット)
背面ディスプレー:電子ペーパー4.3インチ
バッテリー:2100mAh
サイズ:67(W)×9.9(D)×131(H)mm
重量:140g
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