CES2013の取材から戻り、そろそろ次はMWC2013の準備をしなくてはという今日この頃ですが、前々回記事にした“CES2013で見かけた欲しい製品”のいくつかが気になって仕方ない毎日を送っています。特にポラロイドが出しているスマートフォンはヨーロッパで売っているらしいので、MWC2013取材でバルセロナを訪問するのがいまから楽しみなところ。
NFCプリンタからEvernote冷蔵庫まで 博士入手断言のCES2013グッズ
NFC内蔵のフォトプリンター『Pocket Photo』 |
でも実はいますぐ欲しい製品があるんですよ。それはLGエレクトロニクスのNFCプリンター『Pocket Photo』。これはZINKペーパーを利用するフォトプリンター。日本では2008年冬にポラロイドの『Pogo』が発売され、インク不要のZINKペーパーは大きな話題となりました。ですがZINKペーパーの印刷画質が好みの分かれるものであったことや、写真の楽しみ方が印刷からSNS共有に変わったこともあり『Pogo』は生産中止になってしまいました。
ダメだ待ちきれない! 韓国へ飛ぶぞ!! |
では2012年に改めて登場した『Pocket Photo』はなにが違うんでしょうか? 最大の特徴はNFC内蔵でペアリングもワンタッチ。またサイズも小さくなり持ち運びやすくなっています。さらにはプラスアルファの機能で写真をさらに活用できるそうです。
NFC内蔵ってだけでも物欲がちょっと沸くのですが、すでに韓国では昨年秋から販売が始まっているとのこと。ならば飛んでいって買ってきちゃおう! と先週ソウルへ行ってきたのです。
LGエレクトロニクスの全商品が売っているLG Bestshop |
さて韓国といえばサムスンの専門店が多数あり、これまでも何回か連載記事に書いたことがあります。ところがLGエレクトロニクスはスマートフォンやモバイル関連のお店がないんですよ。なので家電店やITショップに行かなくてはならないのかなぁと思っていたのですが、モバイルだけじゃなく冷蔵庫など家電までありとあらゆるLGエレクトロニクスの製品を扱うLG Bestshopが国内各地にあるんです。
フラッグシップストアはものすごくデカイ |
ソウルのカンナム地区にあるLG Bestshop旗艦店はかなり大きいビルで、ありとあらゆるLGエレクトロニクス製品が売られています。訪問したのは平日昼だったのですが、店員さんがまるでショールームの説明員のようにあれこれ説明してくれました。おかげで余計なものを買いそうになったりしてしまい、逆に肝心のプリンターは買えず……。
街なかのIT系のお店でゲット! |
まぁやっぱり自分で自由にお店のなかを歩き回りたいなぁって思い、そのあとはショッピングモール“COEX”内にあるIT系のステーショナリー店へ。ここはスマートフォンのケースやPCアクセサリーを売っており、もちろん『Pocket Photo』も売っていました。しかもZINK用紙もセットで少しお買い得。
スマホのようなパッケージ |
今回はZINKペーパーが3パック追加セットで約16万ウォン(約1万3500円)でした。パッケージは直方形で、LGエレクトロニクスのスマートフォンのパッケージとどことなく似ている雰囲気ですね。『Pocket Photo』の本体サイズは72.4×120.9×24ミリで、重量は212グラムです。
バッテリー内蔵、マイクロUSBで充電 |
本体にはバッテリーが内蔵されており、モバイル環境でも利用できます。ただし500mAhなので印刷可能枚数は15枚程度。外出先にも充電ケーブルは持っていったほうがいいでしょう。充電はマイクロUSBなので外部バッテリーを用意してスマートフォンに使っているケーブルをそのまま流用できるのも便利。またPCやカメラから印刷できるようUSB端子も付いています。
ZINKペーパーをセットし電源を入れたらスマホにアプリ |
あとはZINKペーパーを本体にセット。電源を入れてスタンバイオーケーです。またスマートフォン側にはGoogle Playからアプリ『LG Pocket Photo』を入れておく必要があります。NFC内蔵のAndroid端末ならおそらくすべての機種が対応しているでしょう。
なんとアプリは日本語化されているぞ! |
さてスマートフォン側のアプリを起動してみてびっくり。なんと日本語化されています。また最初にある程度のTipsが表示されるのでどんなことができるかわかります。特に特徴のひとつであるQRコードプリントの説明も日本語で簡単に読めるので、すぐに使ってみようって気になれます。
ということであとはタッチするだけ |
すぐに画像が転送され印刷される |
あとはアプリを起動して写真を選ぶ、またはなにもしない状態でスマートフォンを『Pocket Photo』本体にかざせばペアリングできます。もちろんですがあらかじめスマートフォンのBluetoothは有効にしておく必要があります。アプリを起動して写真を選んだ状態でかざせば“プリントしますか?”の表記がすぐ出ますが、いちいち印刷とかを押さなくても自動で画像が転送され印刷されるようです。
転送からプリント完了までは1分強くらい |
あっけなく印刷完了 |
なおNFCはペアリングに使われ、画像はBluetoothで転送されます。そして印刷がすべて終わるまでは1分強といったところでしょうか。ZINK特有のちょっとレトロっぽい仕上がりの写真はなんとも言えない味があります。出先でプリントできることを考えるとこれくらいの画質でも結構いけますね。
QRコードプリントが大きな目玉 |
さて『Pocket Photo』がただの写真印刷機能だけしか持っていなかったら使い道もあまりないかもしれません。でも実はアプリ側が大きな目玉機能である、QRコードの印刷機能を持っているんです。QRコードにURLやメッセージ、地図情報などを埋め込み、それを写真の右角に印刷することができるのです。
地図情報のQRコードと日付けを印刷 |
また日付けとメッセージをそのまま左隅に印刷する機能も備えています。とりあえず『Pocket Photo』を買ったあと、ソウル駅で食べたご飯がおいしかったので、駅の場所を入れたQRコードと、その日を印刷してみました。
ちゃんとQRコードを読んで地図も表示できる |
QRコードリーダーを使って読み込むと、きちんと地図が表示されました。画像ファイルにジオタグを埋め込むかのごとく、写真にその位置情報をQRコードとして印刷できるわけですね。これはいろいろと使い道があるかもしれません。なおQRコードは情報量が50KBを超えるとサイズがじゃっかん大きく印刷されます。URLやメッセージ程度ならQRコードは一回り小さく印刷されるのでもう少し目立ちません。
日本で売ってよLGエレクトロニクスさーん! |
『Pogo』が出た当時は「どこでもワイヤレス印刷できる」という目新しさがありましたが、その用途だけでは使い道も限定されてしまったかもしれません。一方この『Pocket Photo』はNFCでペアリングが簡単なうえに、QRコードを使って写真に情報を付加して印刷できるわけです。てなことでアプリも日本語化されてるし、NFC搭載のスマートフォンも増えてきた日本でぜひこの『Pocket Photo』を販売してくれないでしょうかね? Optimusシリーズの周辺機器としても結構使えると思いますよ。LGエレクトロニクスさんにはぜひ検討してもらいたいものです。
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