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名曲カンタレラのKAITO V3版も試聴可能!

2月発売『KAITO V3』について黒うさPに聞いてみた

2013年01月21日 19時00分更新


 ども、週刊アスキー元編集長のF岡です。なんすかね、この唐突感。10年以上消息不明だった息子がある日突然帰ってきたみたいな。「侘助!今頃なぜ帰ってきた?」的な。そんなことはどうでもいいですね。週アスPLUS久々の登場ですが、今回はKAITOの話です。

KAITO V3
クリプトン・フューチャー・メディアの『KAITO V3』公式サイト。KAITO V3で作成したデモ曲も公開されている。


 昨年の暮れも暮れ、忘年会と納会に誰もが明け暮れる最中、クリプトン・フューチャー・メディア社から『KAITO V3』(関連サイト)の予約受付開始と製品仕様が発表されました。これがスゴい。英語データベースを含む4つの声色データベースに、DAW『Studio One』のカスタム版、クリプトン社開発のボーカルエディタ『Piapro Studio』が付属する。これ1本で、完璧な音楽制作環境に! しかも価格は1万6800円と超リーズナブル。

 で、ぶっちゃけ、肝心の歌声ってどんな感じなのよ。ソフトウェアの凄さはわかったけど、やっぱ歌ってナンボ。新生KAITOの歌が聴きたい! と思ってたら、サンプル音源が送られてきました。まずは、これを聴いちゃって下さい。
 

KAITO V3 デモソング カンタレラ(Short.Ver)


 ヤバい……。これ「カンタレラ」じゃん! ヤバいよ、この声。というか歌声に泣けるぅ。

 これはもう、作った本人に聞くしかないや。この場で電話かけて聞いてみますね。……ピポパパ(電話かける音)「はい、来々軒です!」(ガチャ)という古めのギャグは置いておいて。

F岡「もしもし、黒うささん?」
黒うさ「はいはい、今日は飲めませんよ」
F「いや、そうじゃなくてマジメなインタビューなんですが、新しいKAITOさ、カンタレラで使ったでしょ? で、歌わせてみて、今まで使ってみた感じと違ってました?」
「V3の使用感でいえば、エンジンの違いも含めて、初代に比べると利便性は大きく上がっていて使いやすかったです。
特に、発音の滑らかさや自然さは格段にレベルアップしてましたね」
F「ふむふむ、あとアペンドみたいに声色の使い分けができるんだよね?」
「STRAIGHT、SOFT、WHISPER、英語の4種類があって、その中のSOFTを使ってます。STRAIGHTも試したんだけど、こちらは明るくて力強い感じ。ミクアペンドではバリエーションも多いので混ぜて使ったりしてるんですが、KAITOも混ぜてみるのも面白いかなあ、と」

そうかー、この「カンタレラ」ではSOFTを使ってるんだー。

F「なるほどー。ところで、初めて聞くんですが、そもそもKAITOを使うキッカケって何だったでしょう?」
「ずっとミクを使ってて、ほかのボーカロイドをも試そうとしたのが最初ですね」
F「それが「カンタレラ」というわけね。で、その「カンタレラ」って「千年の独奏歌」とかと並んで、KAITOをみんなに知ってもらうキッカケになったじゃないですかー」
「うーん、カンタレラ投稿した当初は、こんなに広がる作品になるとは思ってなかったですね。みなさんの応援もあって、いろいろな分野に広がっていくのがとても嬉しかったです」
F「うわ、ソツのない答えw」
「電話切りますよw」

F「新しいKAITOっていろいろと声が入っていて、その上、英語も歌えますよね。これによって表現の幅って広がるもんですか? 例えば“イケてるKAITO”とか“セクシーなKAITO”が出てきてみたり、とか(笑)」
「それにはうまく答えられないんだけど、技術自体はより進化していくんでしょうね。よりリアルになって、使いやすくなって、そしてうんと安くなって。どんな分野でもこれは変わらないんじゃないかと思います」
F「それがV3がもたらしてくれるもの……」
「よく“不気味の谷”と言われる現象がありますよね。人間か機械かというのは、0か1かなんだと思いますが、0と1の間の長い歴史を作っている最中なのかもしれないですね、今は。
そういう意味では、このシーンはユーザーが最先端にいて作っていく世界だと思うんです。そのへんも自分は楽しめたらいいなあと思ってます」
F「つまり、谷の向こう側とこっち側で、その谷を埋めようとしてみんな頑張って作り続けてるみたいな。新しいKAITOは、そんな歴史の1シーンというか未来のひとつというところで、おお、われながらいい感じのまとめだ!」
「ところでF岡さん、小説版の『千本桜』ってそろそろ校了じゃないんですか?」
F「あ、あ、あ、今、編集部にガメラがあああああああ!(ガチャ)」


 ということで、新しいKAITO、なんか未来に一歩近づいた感じで良さげです。黒うささん、どうもありがとうございました。最後に、その新生「カンタレラ」のイラストをどうぞ。絵師は一斗まるさんです。動画はそのうち公開したいということなので、お楽しみに!

KAITO V3
一斗まるさんの描くKAITOを使った、新しいカンタレラのPVが鋭意製作中とのこと。こちらも楽しみ~!(本イラストは製作途中のものですが、一斗まるさんのご厚意により掲載させていただきました)

■関連サイト
週アス×初音ミク Twitter
KAITO V3公式サイト(クリプトン・フューチャー・メディア)

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