11月25日に秋葉原で開催された“冬のASCIIフェス2012”で、筆者の携帯コレクションから特徴的な40台を持ち込みご紹介させていただきました。
山根博士のケータイコレクションの一部、ASCIIフェスで見せます。
今回はビンテージなスマホのご紹介 |
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1000台を超えた筆者の携帯コレクション。そのほとんどが海外端末なのですが、スマートフォンももちろん多数あります。それらの中でもスマートフォンと言う言葉さえまだなかった時代の製品は、今はなかなかお目にかかれないものばかり。今回はASCIIフェスでご紹介した端末の中から、ビンテージなスマートフォンを3機種紹介しましょう。
あの名機がノキアとドッキング |
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HPの『OmniGo 700LX』。実はこれはスマートフォンではないのですが、これがあったからこそ、のちのスマートフォンが生まれたという、ホモ・サピエンス・イダルトゥのような製品なのです。本体上面に大きな窪みがある、なかなか特徴的な外見をしています。1995年の発売ですから、今から17年も昔の製品です。
中身はHP200LX相当、ネットもLotusもできる |
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横から開いてみると、中はMS-DOSマシンとして'90年代に一世を風靡したHPのLXシリーズと類似しています。ハードウェアとしてはベストセラーとなった『HP200LX』とほぼ同等。これ単体でMS-DOSマシンとしてネットアクセスやらメールなどの機能を備えています。
背面にノキアが合体してスマホライクに! |
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当時はHP200LXと携帯電話をケーブル接続してネットアクセスしていたユーザーも多かったんですね。ならば携帯電話を本体にドッキングできたら接続の手間がはぶけるはず! ……と考えたHPとノキアが合作して作ったのがこのOmniGo 700LXなんです。上部の窪みには当時世界中でヒットしたノキアの携帯電話『Nokia 2110』がピッタリはまります。そもそも“NOKIA”ってロゴが書いてありますよねここに。このセットがあれば世界中で仕事ができる。そんな夢のマシンだったんですねぇ。サイズはかなりデカくなりますけど……。
一体化されたノキアのコミュニケーター |
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HPのその後のPDAは、縦型タッチパネルの今のスマートフォンライクな形状へと進化していきました。一方のノキアは自社で携帯電話を内蔵した一体型のデバイスを投入。コミュニケーターと名づけられたこの『Nokia 9000』は1998年に登場。インテルCPU搭載、OSはGEOSを採用するなど、スマートフォンの走りとも呼べる製品です。
本体を開けばどこでもビジネス可能 |
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ディスプレーはグレースケールながら、この時代に640×200ピクセルの大画面を搭載。そして開いたままでハンズフリー通話が可能なので、仕事をしながらそのまま通話なんてできちゃうんです。インターネットやカレンダー、ノートなど各アプリは本体のハードキーからアクセス可能。世界中のビジネスマンがこぞって買ったという、当時の隠れベストセラーマシンだったんです。
売れなかったらしい悲劇の端末 |
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お次はフランスのキャリア、オレンジが発売した『Orange Videophone』。発売は2001年ころ。あまり情報がないのは当時20万円ぐらいしたそうで、コンシューマー向けじゃなくビジネス層をターゲットに売られたからでしょうか。まあかなり無骨なデザインですよね。
2Gでビデオ通話もできたらしい |
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OSはWindows CE 3.0。Windows Phoneの大先祖にあたります。本体にはノキアの通信モジュールを独自に搭載しているらしいです。そして最大の特徴はGSMのみ対応にもかかわらずビデオ通話ができること。15fpsだそうですが、4096色のディスプレーでお互いの顔はどんな風に見えたんでしょうか?
昔のスマホのデザインもなかなか面白い |
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今やスマートフォンと言えば大型のタッチパネルを指先で操作する製品が主流となりましたが、昔はキーボード操作を重視した製品もあったためかギミックに富んだスタイルのものも結構あったものです。今回紹介した製品も、その思想を引き継いでサイズを小型化し中身をAndroidにして復活してくれたら、それはそれで面白いかもしれませんね。
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