山根博士の海外モバイル通信

最強の18000mAhデカバを香港で発掘

　スマートフォンに必須とも言える外付けバッテリー。最近は大容量化が進んでいますね。日本でも大容量のものが普通に買えるようになっていますが、スマートフォン利用者の多い香港でも同様に外付けバッテリーは人気商品になっています。

香港でも老舗の電脳ビル“黄金電脳”

狭い通路に低い天井、小さい店がたくさん

　1980年代からPC関連のお店の集まるところとして有名な香港の“黄金電脳”、“高登電脳”といった電脳ビルでも、最近はスマートフォン関連アクセサリーを売るお店が増えてきました。とは言えビルのなかの雑然とした雰囲気は昔と変わっていません。土日となれば歩くのも困難なくらいで、狭いビルのなかには小規模な店が多数入っています。

外付けバッテリーはどこでも見かける

形状も容量も種類は無限大

　お店めぐりをしてみると、どこでも目立っているのがその外付けバッテリー。とにかく種類が豊富でどのお店でも10種類以上、多い店ではなんと50種類以上もの商品が売られています。

　容量は小さいものだと2000〜3000mAhくらいのものからあり、お値段も手ごろ。でもそのクラスのものはやや非力ということもあってか、デザインに力を入れたりカラフルな本体のものなど、見た目重視のものが増えています。

7500mAhや8200mAhではまだまだ不満！

　一方、大容量タイプのものも結構増えています。5000mAhや6000mAhなんてのはザラで、こちらのお店では7500mAhや8200mAhのものも売られていました。でもこれくらいの容量ではヘビーなモバイラーにはちと物足りないかもしれません。

　それに以前週アスPLUSで紹介されていたバッテリーは10000mAhと、大台に乗っています。日本でそんな製品があるのなら、香港でもそれ以上のものを探したいところ！

オーストラリア製、9600mAhで1A2Aのデュアル出力

　とにかく種類が多い外付けバッテリーですが、高容量のものはどこも大きくアピールしているので見つけやすいようです。さっそく先ほどよりも容量の大きいモノを発見。Baseusというメーカーのもので9600mAhもあります。

　10000mAhにはじゃっかん足りませんが、これでも十分な容量と言えるでしょう。ちなみにこれはオーストラリアのメーカーだそうですが、まだまだ未開の地の多いオーストラリアではやはりデカバッテリーが必須なんでしょうか？

EGmemoryからはデザインのいい10400mAh

　一方EGmemoryというメーカーの細長いタイプのデカバッテリーも見つけました。これはパッケージも綺麗だし、本体カラーも安っぽくないのがいいですね。女性のモバイラーにも十分オススメできるかもしれません。そして容量は10400mAhと、ようやく10000mAhを超える製品がありました。これさえあればもう十分かもしれませんね。

最近日本でも出ているYoobaoのPOWER BANK

　さて10000mAh超えも見つけたしこれでも買おうかなと思って、ほかのお店も覗いてみたら、多数のバッテリーを出しているメーカーがあるのに気づきました。Yoobaoというメーカーで、最近は日本でも販売しているところがあるようです。

　容量は小さいものから大きいものまで10種類くらい。そして上のほうはというと、8400、10400、そして最大のものは11200mAh。さっきのものより80mAhも増えています。この11200mAhのものはLEDライトも内蔵していて、いざってときは懐中電灯にもなるという優れもの。これも悪くないなぁ。

なかなか超えられない11200mAhのカベ

　こうやってどんどん大容量のものが見つかるとなると、さらに上のものがあるんじゃないかと期待したくなるものです。でもほかのお店を回っても、なかなかそれ以上のものが見つかりません。べつのお店で見つけたこれも10400mAh。うーんこのあたりが限界なんでしょうか？

ようやく見つけた12000mAh、これ買います！

　とあきらめていたところ、なげやり気味に吊されて売られていたバッテリーの容量に目が釘付けになりました。その数値は12000mAh。さっきのものにさらに80mAhがプラスされています！ ここまですでにお店を20軒以上回っていたので、もうこれが一番のものでしょう。ってことでさっそくこれを買うことに決定！

なにやらもっとデッカイ＆黒いのが出てきたー！

　お店のおばちゃんに「これください！ いやーこれ見つかって感激！」なんて言いながらお金を払い、無事12000mAhのデカバッテリーを受け取ると、おばちゃんがなにやら不敵な笑みを……。

「そんなに容量大きいのが欲しいのかい？ こんなのあるよ」とお店の奥から出してきたもの。それはさらにサイズの大きい黒い物体でした。これはいったいなに？（まぁバッテリーだろうけどさ）。てかサイズどんくらいあるの!?

18000mAhはモバイル外付けバッテリー最強かっ？

　くださいください、いくらでもいいから頂戴！ と、中身も確認せずに購入したこの黒いバッテリー。パッケージから出して背面を見てみると、なんと18000mAh。いちまんはっせんですよ。これまでノートPCなどにも使える外付けバッテリーではこのクラスのものがありましたが、モバイル用途の小型のものとしてはこれが最大容量かもしれません。ま、サイズはかなり大きくなってしまってモバイルとは言えないかもしれませんけどね（笑）。

フル充電には時間がかかり、iPhone 5よりもデカイ

　サイズはiPhone 5より大きいというこの18000mAhのデカバッテリー。充電は残念ながらミニUSB。マイクロならいまの時代使いやすいのですけどね。12000mAhのものとはデザインが類似しているのでおそらく同じ工場のものなのでしょう。

　さっそく充電してみましたが、12000mAhのものはフル充電まで6時間くらいだったのですが、18000mAhのものは9〜10時間ぐらいかかるようです。やはりこれだけのサイズとなると充電時間の問題もあるので、ほかのメーカーは作らないのかもしれませんねぇ。

2つで合計30000mAhもあれば無敵

　てなことで帰宅後に充電を開始しても翌朝までにフル充電されていないかもしれないこの18000mAhのデカバッテリー。ならば12000mAhのものと組み合わせて交互に使うのがいいかもしれません。そして外出中にハードな使い方が想定されるときはこの2つを持ち出せば合わせてなんと30000mAh。もうなにがあってもへっちゃらですよ。

　しかしこれだけ大容量化が進めば、20000mAh超えの製品も年内には出てきそうですねぇ。外付けバッテリーの容量は果たしてどこまで増えていくのでしょう？

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局