『RADEON HD7970 GHz Edition』は、RADEON最上位のGPUをオーバークロックしたもの。ハイエンド最強をGeForceに奪われた今、再び王座に返り咲くことを狙った製品でしょう。しかし、最初に登場したHD7970自体がクロックアップする余地をもっている設計で、発表当時も1GHzのオーバークロックが可能との触れ込みでした。やはり、浮かんでくるのは“単にOCしただけじゃないの?”という疑問。そこで、GeForce GTX680や旧HD7970との性能の違いをチェックしてみました。外観はノーマル版HD7970と全く同じで、補助電源も6+8ピンで同じです。
製品名 | RADEON HD7970 GHz Edition | RADEON HD7970 (1GHzにOC) | RADEON HD7970 (ノーマル) | GeForce GTX680 |
『バトルフィールド3』 | 74fps | 75fps | 68fps | 76fps |
ゲーム中のシステム消費電力 | 314ワット | 289ワット | 268ワット | 255ワット |
最高GPU温度 | 79度 | 80度 | 77度 | 80度 |
やはり予想通り、通常版のHD7970をオーバークロックしてもほぼ同じ結果に。ゲーム性能もGTX680に迫ることはできました。ただし、『スカイリム』では88fps対133fpsと大敗。ハイエンドナンバー1の座を奪い返すことはできませんでした。
また、システム消費電力に注目すると格段に上がっていることがわかります。これは、電圧を上げた設定にすることで、OC時でも安定して動かすための仕様と推測できます。
というわけで、正直なところ登場した意図が見えない仕様でした。いっそのこと、1.2GHz仕様や2GPUの“HD7990”の登場に期待したいところです。
【テスト環境】
CPU Core i7-3770(3.4GHz)
マザー ASRock Z77 Extreme 4(Intel Z77)
メモリー PC12800 DDR3 4GB×2
ストレージ Seagate ST31000340NS(HDD 1TB、7200回転)
電源 Seasonic SS-760KM(760W、80PLUS GOLD)
OS Windows 7 Professional SP1(64ビット)
ドライバー Forceware 301.42/Catalyst 12.4/Catalyst 12.7β(GHz Editionのみ)
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