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3Dビデオチャットやバーチャル操作に興奮『3D&バーチャル リアリティ展』

2012年06月22日 20時00分更新

  6月20日~22日まで東京ビッグサイトで行なわれている製造業向けの専門技術展『日本 ものづくり ワールド』。最先端のものづくり技術が集結する、アジア最大の展示会だ。

3D&バーチャル リアリティ展2012

 展示コーナーも“ねじ・締結技術フェア”とか“バリ取り・表面仕上げフェア”とか、むやみにワクワクしてしまう名前が付いているのだが、おそらく専門的すぎて私あたりが見ても全然わからないんだろうなあ、などと思いつつ会場内の『第20回 3D&バーチャル リアリティ展』へ。
 iPhone 4に貼るだけで裸眼3Dになる液晶保護シート『Pic3D-II』(関連サイト)を開発したグローバルウェーブが、またなにかおもしろいものを発表するというのでやってきたのです。

 展示してあったのは新しいiPad用『Pic3D-II』。

3D&バーチャル リアリティ展2012

↑静止画だとわかりにくいが、しっかりと3Dになっている。

 そして、そのiPad版『Pic3D-II』と、Kinectを組み合わせた3Dチャットシステム『ReaCha』。

3D&バーチャル リアリティ展2012

↑必要なものはKinectとウィンドウズPCとPic3D-IIを貼ったiPad。コンシューマーな機材でこんなSFなことができる時代なのね。

 ビデオチャットが3Dでできるようになれば、相手との距離は今まで以上に縮まりそう。離れて住む家族間のコミュニケーションや、企業の会議などの用途を想定しているとのこと。7月リリース予定。

 また、iPad単体で3D写真を作成できるアプリ『Pic3D カメラアプリ(仮称)』も開発中とか。まだ画面も開発中でお見せできないが、通常の3D写真のほかに、静止画の指定した部分を飛び出させる機能などがあるそうだ。こちらもリリースは7月予定。

 発売するかまだ未定なものの、SonyTabletS用Pic3D-IIも参考出品されていた。各種アンドロイドタブレット用も期待できそう。

3D&バーチャル リアリティ展2012

↑SonyTabletP用は出ないのかなー。出てほしいなー。

 3Dもバーチャルリアリティーも関係ないのだが、iPhoneを防水にするシートや、ドリルやハンマーからも液晶を守る衝撃吸収シートの展示もあった。

3D&バーチャル リアリティ展2012
3D&バーチャル リアリティ展2012

↑シャワーでジャカジャカ水をかけたり、ハンマーでガンガンドリルでチュイーンしても大丈夫! やや厚手の保護シートだが、感度的にも問題なさそう。防水は7月、衝撃吸収は8月発売予定。

 専門技術展だけあって、展示されている製品はほとんど企業向け。バーチャルリアリティーにしても、機械の操作シミュレーションのようなものが多かった。

3D&バーチャル リアリティ展2012

↑設計の段階でパーツの干渉や作業工程のチェックができる、キヤノンのMR(Mixed Reality)システム。ヘッドマウントディスプレーで現実の映像とCG映像を重ね合わせ、実物大の臨場感で作業できる。

 わりと硬い印象の展示が多いなか、異彩を放っていたのは秋田大学とエーピーアイが共同開発した歩行環境シミュレーター『わたりジョーズ君』(関連サイト)。

3D&バーチャル リアリティ展2012

↑3画面の3Dディスプレーの前で足踏みをすると前進する。左右からくるクルマに注意しつつ道路を渡るのだ。

 高齢歩行者による道路横断中の死亡事故を防ぐためのシミュレーターで、歩行能力と判断能力がチェックできる。体験させてもらったところ、筆者はみごとにクルマにぶつかりましたよ。懐かしいゲーム『フロッガー』のカエルの気持ちがわかったような気がします。

 企業ではなく、趣味でものづくりをしている人には専門知識的にも経済的にも敷居の高い展示会だが(3Dプリンターで最もお手頃価格のものが68万円だし。欲しいけど、……ねえ)、最先端の技術はいろいろと驚きがあって、見ていて楽しい。

 現在はまだ企業向けで高額なMRシステムなども、一般向けに普及すればアニメ『電脳コイル』のような世界が体感できるようになるかもしれない。はやくそんな日が来ることを願ってやまない、ライター牧野なのでした。

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