7周年を迎えた“Google マップ”の進化と未来を示す発表会が行なわれ、Google マップに搭載される新サービスや新技術が登場した。
■未知の土地へ突き進むストリートビュー
360度のパノラマ写真で実際の道を表示できる“Googleストリートビュー”は現在39ヵ国3000都市以上にサービスが広がった。ストリートビューの撮影といえば、おなじみの“ストリートビューカー”のほか、雪道のためのスノーモービル、三輪車、手押し車、さらには電車の車輌を利用したものなどがある。
現在、南極を含め7大陸を制覇し、39ヵ国で800万キロメートルを走って記憶。これは地球を200周ぶん、HDDに換算すると2000万ギガバイトのデータ容量という。しかし、まだまだ世界では未知の場所があり、マッピングを進めていくという。
タイでは撮影中にゾウに遭遇したり、船につけてアマゾン川を撮影。スイス鉄道と協業で、電車に固定し命がけでアルプスの山々を撮った。
そして今回、新登場したのが“ストリートビュートレッカー”だ。クルマでは通れない場所をリュックサックにつないだカメラを付けて歩いて撮影できる。これで、今まで行けなかった場所や山を登ったりしながらの撮影が可能になる。重さは約20キロになるという。国内でのトレッカーでの追加予定は未定だが、今後グランドキャニオンなどが追加されるという。
カメラを背負って歩く姿は頼もしすぎる。
まだ見ぬ地へ……、スキーで進む。
また地図だけではなく過去の記憶、状態を残すのにもストリートビューは使われいる。未来に継承していくことにも使えるのではと、東日本大震災のアーカイブとして震災前の写真を公開している。ユネスコとは協業で世界遺産を公開するサイト“ワールドワンダープロジェクト”を提供。店内の様子が事前にわかる“おみせフォト”では、室内の中をストリートビューで表現。“アートプロジェクト”では、西洋美術館などで美術の世界にも進出している。
■モバイル版『Googleアース』に3D技術
新しい3Dモデリングを採用したモバイル版『Googleアース』を6月末に、AndroidとiOS向けにリリースする。実際の距離感までがわかる立体視の技術が使われている。2枚の写真による立体視ではなく、モデリングしたものに対し、さまざまな角度からの写真を貼り付けて3D化した。ビルだけでなく、周辺の地形も3D化することにより、まるでその場所をふかんして見ているようにわかる。この3D化はまずモバイル版からはじめ、順次PC版にも展開していく。
■お店の友人からの評価がわかる“Google+ローカル”
レストランなどの情報を調べられる“Googleプレイス”が、Google+に統合され、“Google+ローカル”として登場した。これはすでにサービスインしているサービスだ。お店の情報をサークルの仲間からのお店の情報とZAGATの評価、コンテンツも加えて見られる。これから行きたいお店の情報などを、友人のレビューや、またGoogleマップの“おみせフォト”で事前に内装も調べられる。
■ダウンロードして使える“オフラインGoogle マップ”
Googleマップがオフラインでも使えるようになる。6月末からロンドンやシドニーなどを対象にローンチする。Androidでのみ対応し、オフラインで使いたい部分を事前にキャッシュしておいて、電波のない場所などでも利用できる。残念ながら、日本国内の地図は対象外となっている。
2005年に誕生し、このように日々進化を続けるGoogleマップ。7年経った最近も、当時より開発のスピードは上がっていて、新しい機能も続々と追加されている。今後の新サービスの登場にも期待したい。
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