「7月に香港に行くのでいいとこ教えてよ」と、言われた。
1980年代の終わり頃から行き始めて、1990年代から毎年1回は出かけて、2004年代など13ヵ月に6回ほど香港と日本を往復してしまった私である。所詮旅行者なのだが、だからこそなのかパスポートには「Hong Kong」の入国審査のスタンプが並んでいて、仲間と一緒なのに私だけバッグを開けられたことも一度ならずある。
香港の何がいいかというと、もう風景も含めて雰囲気自体がよくてよく香港ネタを喋っている。ということで、たまに聞かれる「香港のいいところ」について、そのたび返事を書くのも大変なのでちょっいまとめてみることにする(ほとんど変わっていないが一部古い情報が含まれているかもしれないのでご了承のこと)。
●蓮香楼(中環)
まず、朝ご飯。
ここは飲茶。
MTRの中環から陸羽茶室なんかのある威霊頓街(ウェリントンロード)をどんどん西に歩いていくとある(威霊頓街160-164)。テーブルに届いた箸や茶碗は、自分でお茶(またはお湯)で洗う。地元の老人たちがずっと新聞読みながら食べている。昔ながらの飲茶のスタイルが楽しめます。月餅もお勧め。
店内はこんな感じで、いつも賑わっている。
これは鶏とハムの湯葉包み蒸しですか。
肉まんがこんな感じで、もう食べてみるしかないですね。
●永華麺家(湾仔)
お昼を軽くなら撈麺(ロウミン)でしょう。
日本でゴールデンハーベストの仕事をしたあと香港で出版社をやっているLさんに教えてもらったお店。ここも伝統的な味を守り続けている雲呑麺のお店(軒尼詩道89號)。
撈麺(ロウミン)。三宿の新記で撈麺にはまったという人は是非。ちなみに、新記の香港店は中環にあり。
●豪華珈琲餐廰(中環)
午後の腹ごなしをもう一発。
香港のフィギュア作家集団「鉄人兄弟有限公司」に連れて行ってもらった町のレストラン。湾仔と中環のあいだにある彼らの仕事場からほど近いお店。名前の「豪華」がカッコいい! 「豪華=冷房あり」の意味との説あり。このあたりで最も古いお店だそうです。出てきたのは、「出前一丁」にハムと目玉焼きをのせただけの料理。
同じお店のお湯に卵を溶いただけの飲み物。打工仔(肉体労働者)向けのお店なんでしょうか(電話番号しか分からず=2574-3069)。
●阿麥書房(銅鑼彎)
香港島側に行ったら必ず寄る本屋さん(http://www.mackiestudy.com/)。時代広場の近くにあるプチプチ誠品書店(台湾のカッコいい本屋さん)って感じのお店。
阿麥書房のあるビルの階段途中のいかにも香港な感じの風景。
※残念ながらこのお店、2~3年前に閉店してしまいました。香港は「二樓書店」(二階書店)といって、二階に楽しい本屋さんがたくさんある。そのお話はまたの機会に。
●住好[口的]GOD(銅鑼彎)
これも時代広場からほど近いインテリアショップ(http://www.god.com.hk/)。独特なテイストの小物やシャツ類も充実していてお土産にもグッドでしょう。私のお薦めは、電気配線柄のエプロンやシャワーカーテン。
●80M(上環)
巴士(バス)の模型専門店。あちこちに支店がある(サイト参照=http://www.80mbusmodel.com/)。香港だと英国風の二階建てバスもあり、個人的にお勧めな『ミスター・ブー!』でもお馴染みのミニバスもあり。
●喜記(灣仔)
夕食は、香港の地元料理はいかが?
広東料理ではなくて、本当の香港のローカル料理「避風塘炒辣蟹」(辛い蟹の料理)のお店(灣仔謝菲道392號)。
立派なエビをふんだんに使った「椒鹽瀨尿蝦」など魚介類のオンパレードとなる(写真は蛤のスープ)。ちなみに、このお店、知る人ぞ知る映画関係者の御用達のお店でもあります(営業時間が朝までって関係もありそう)。
●四川菜太平[イ火](中環)
ディナーってことだと、プライベートレストランはいかが?
香港のGさんに予約をお願いしてやっと行けたお店。画家の旦那と元歌手でシェフの奥さんのやっている四川料理のプライベートレストラン(荷李活道49、tel 25591317)。香港の四川料理は有名店でも軟弱だったりするんですが、ここは辛い。そして、モダン。料理の後に、奥さんの歌が披露されます。
ということで、次回は、九龍側ですかね。
【筆者近況】
遠藤諭(えんどう さとし)
アスキー総合研究所所長。同研究所の「メディア&コンテンツサーベイ」の2012年版の販売を開始。その調査結果をもとに書いた「戦後最大のメディアの椅子取りゲームが始まっている」が業界で話題になっている。2012年4月よりTOKYO MXの「チェックタイム」(朝7:00~8:00)で「東京ITニュース」のコメンテータをつとめている。
■関連サイト
・Twitter:@hortense667
・Facebook:遠藤諭
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