11月11日から海外のiPhone 4S販売国が広がりました。ここ香港でも指をくわえて他国での先行販売を見ていただけに、11日は各地で行列が見られるなど大きな盛り上がりを見せていました。
しかも香港で販売されるiPhoneはすべてSIMロックフリー。海外から買い付けに来た人もいたほどのようです。
アップルストアは午後には行列完了? |
iPhone 4Sは香港ではアップルストア、アップル正規販売代理店(アップル専門店と家電量販店)、そして3つの通信キャリアから販売されます。
先日オープンしたばかりの香港唯一のアップルストアでも11日の朝7時からiPhone 4Sを単体販売するとのこと。ってことでまずは10日の午後にアップルストアの様子を見てきました。ちなみに香港アップルストアオープンの模様の記事はこちら。
【iPhone5が買える!?】香港にアップルストア直営店がついにオープン
左側の人たちは明朝の購入確定! |
25人ずつ“籠”で仕切られます |
アップルストアには9日あたりから行列ができていたのですが、警察の指示で10日朝までに強制解散。実は香港は店舗の行列は無許可では認められていないのです。
そして10日のお昼ごろから正式な行列が開始。ところが数時間であっという間にその列は数百人にも達し、フェリー乗り場へと向かう陸橋には“本行列”と、その行列に加わるための“予備行列”、さらにはそれの順番を待つ“予備待ち行列”がずらーっと続く状態になっちゃってました。
そして“本行列”の人たちは25名ずつにフェンスで区切られ、そのフェンスには順番に数字が掲示されるなどまるで“籠”に入れられたような状態に。これは長時間並んだままで翌日朝7時の販売時間を迎えると行列が一気に乱れ混乱が起きるのを防ぐための処置。
また籠のなかに入った人たちは発売日の購入は確定したとのこと。ちなみにこの“籠”の数は50個。アップルストア香港では11日の店舗販売はひとり5台まで。すなわちこの時点で25人×50籠×5台=6500台は確実に翌日の在庫があるってことが判明したのです。
ハチソンは今年もパーティーを開催 |
香港の摩天楼がすぐそば! |
一方各キャリアはiPhone 4発売のときほど大掛かりな前日イベントは行ないませんでしたが、昨年プライベートパーティーを開催した販売キャリアのひとつ、Hutchiso(ハチソン)は今年も招待客のみのお忍びパーティーを開催。
香港の都心、セントラル地区にある高層ビルの25階のテラスのバーで夜の20時30分から行なわれたパーティーには香港の芸能人やらセレブな方々が多数招待されました。筆者はセレブではありませんが(笑)、ツテを使ってなんとか入場!
結婚式ではなくてiPhone 4Sの契約受け付け |
このパーティーではこの夜に契約すると確実に4Sを持ち帰ることができるということもあって、契約コーナーはパーティーの開場と共に多くの人が並ぶ状況に。
ちなみに昨年のiPhone 4販売パーティーに参加したときは、契約するだけでも時間がかかっちゃって端末を受け取ることができたのは深夜の2時過ぎ。今年はその反省を活かしてか受け付けも早い時間から行なっていました。ちなみに去年のパーティーの様子はこちら。
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パーティーと言うとやっぱりスワロフスキー……なんでしょかね |
セレブな芸能人の方とツーショット |
限定アクセサリーやイニシャルを掘り込んだ特製カバーの受け付けも行なわれていましたが、どれもがスワロフスキーを使ったもの。やはり来る方々がセレブ系の人ってことでそうなるんでしょうか。
香港のTVや雑誌で見かける芸能人やらモデルの人も会場には多く、それを取材する芸能記者も多数いたほどです。筆者も会場内の写真をいろいろと撮っていたのですが、カメラのCMなどに出ている香港で人気のモデルさん、シェリー・ガン(Cherry Ngan、顏卓靈)さんを発見!
「しゃ、写真いいですかー」と記念撮影。いやー、外では行列だとか大変なのにこんなところでマッタリしちゃっていいんでしょうか?
キャリアの販売は意外と淡々 |
各店舗の行列は10数名から100名程度 |
一方各キャリアは当日深夜0時からiPhone 4Sを販売開始。昨年は夕方から大行列ができたのですが、それはキャリアの先行販売が行なわれたから。
今年はアップルストアや家電店でも同じ11日から単体販売されるということもあって、キャリア契約しないで単体品を買う人はすべてそちらへ流れたようです。
そのため深夜の繁華街の各キャリア店舗の行列は長くても100人程度。23時くらいに店舗へ行っても十分間に合うような状況だったようです。
深夜0時にはシャッターがオープン |
昼間と変わらぬキャリア店内の様子 |
日付けの変わる30秒くらい前からはカウントダウンが始まり、キャリアの各店舗では0時きっかりに店舗がオープン。行列が少ないぶん混乱は起きませんでしたが、販売開始を聞きつけこの時間から店舗に訪れるお客さんも多かったようです。
そのため明け方になっても客足が途絶えなかった店舗もあったほど。なお11日は各店舗、0時から通常の閉店時間である夜の22時くらいまでぶっ通しで営業を行なったそうで、店員さんたちもご苦労様です……。
アップルストア付近は真夜中になって異様な状況 |
“買い取ります”の張り紙! 周りの人もカタギに見えない…… |
さてキャリアの深夜販売が始まったあと、深夜2時くらいに再びアップルストアへと向かってみました。すると昼間はいなかった行列が別の通路にできています。しかも並んでいる人たちはなんとなく一般的な香港市民ではないような……。
おまけに通路の角には大きいスーツケースを持った人やら、テーブルを出して“買い取りはこちら”なんて電話番号を掲げる人やら……。
この行列はアップルストアでの朝7時からの購入が確定した籠に入った1250名とは別に、在庫がもし残っていたら当日購入できる人の順番待ちのものなのです。
ただしこちらの人たちは朝まで約6時間、狭い通路のロープを張られたエリアのなかで立ちっぱなしで並ばなくてはなりません。
「ここまで苦労して並ぶとはすごいなぁ」と素直に思いたいところなのですが、並んでいる人たちの大半の目的は翌日の転売。
籠のなかの人たちはきちんと自分で使う人が多いようで、みなさん楽しそうに夜を明かそうとしているのに対し、こちらの行列の人たちの目には“欲望”という2文字がはっきりと浮かび上がっています(笑)。まぁこれもiPhone人気のひとつの姿なんでしょうねぇ。
11月11日の朝7時過ぎにはアップルストアには数千人の人が! |
お昼前にもこれだけの行列…… |
さて11日の朝。7時前に再びアップルストアへ行こうとしたのですが、人が多すぎて店舗の入り口まで近寄ることができません。取材関係者の多くは朝5時くらいからスタンバイしていたそうです。
お店がオープンしてから多少近くまで寄れるようになったのですが、まぁとにかく人が多すぎて写真を撮るのすら一苦労って感じでした。そのあといったん場所を離れ、お昼前に戻ってきたのですが行列に並ぶ人の数はほとんど減っていないほど。すごすぎる……。
はたして11月11日の1日だけで、香港では何台のiPhone 4Sが売れたんでしょうねぇ。なお翌日からは行列しなくて済むようにオンライン予約サイトもオープンしたのですが、毎日の受け付け開始時間から数分で「翌日予約ぶんは完売」となってしまい実質予約できません。
香港旅行のついでにアップルストアに立ち寄って、その場でSIMロックフリーのiPhone 4Sを自由に買えるようになるまでは、もうちょっと時間がかかりそうです……。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
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