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AMD新プラットフォームAシリーズの実力を大検証

2011年08月01日 14時00分更新

AMD のメインストリームAPU が登場。高性能GPU を搭載したその実力を、様々な視点から検証してみた。

RADEON6シリーズ内蔵の高性能APU 

■CPUに高性能GPU内蔵! 低価格ゲームPCはコレ

  『Aシリーズ』は、CPUにGPUを内蔵した“APU”と呼ばれるプロセッサだ。CPU部は従来のPhenomシリーズで搭載してきた『Starsコア』を2ユニット採用しクアッドコアにしている。GPUコアには、定評のあるRADEON6シリーズを内蔵。最上位モデルの『A8-3850』では中堅クラスのグラボと同等の性能をもつ。
 価格は1万円台前半と安価ながら3D性能や動画支援の高いPCを安く組めるのが特徴。AMDの新メインストリームとして期待されるAPUなのである。
 

機能を統合してシンプルに
AMD新Aシリーズの実力
CPU、GPU、ノースブリッジを内蔵したAPU。消費電力も抑えられている。

■Aシリーズの優れたポイントを紹介!

A75チップセット搭載マイクロATXマザー
AMD新Aシリーズの実力
日本ギガバイト
●実売価格:1万2000円前後
PCIエクスプレス×16スロットを2本装備し、“クロスファイアX"に対応。

①1チップ構成でも機能性は抜群
 『Aシリーズ』のAPUには、専用のチップセット『A75』と『A55』が用意されており、従来のチップセットは使えない。Aシリーズにおけるチップセットの役割は、『AMD Fusion Controller Hub』というUSBやSATA、オーディオといったインターフェース類のコントローラーとなっている。A75チップセットでは、USB3.0とSATA3機能を内蔵しているのも特徴だ。
 

Aシリーズのブロック構成
AMD新Aシリーズの実力
GPUを内蔵しているため、PCIエクスプレス×16や内蔵GPUがRADEON 6シリーズのグラボとクHDMIなどはAPUと直結している。
実物のAPUの写真
AMD新Aシリーズの実力
上部の緑色の部分がGPUコア、下部のオレンジ色がCPUコア。
Aシリーズ3つのメリット
性能 GPU性能が高い RADEON 6シリーズのコアを搭載しており、RADEON HD6570並の性能をもつ。
エンコード ATI Streamで高速変換 UVD3により、動画のエンコードが高速化。DivXなどの新コーデックにも対応。
省電力 必要に応じてパワーセーブ TDPをCPUとGPUでシェアリングして必要に応じて使うため、無駄な電力が少ない。
現在発売されているAシリーズのラインアップ
シリーズ モデル CPUクロック コア数 TDP ターボコア RADEON GPUコア GPUクロック
A8 3850 2.9GHz 4 100W × HD6550D 400 600MHz
A6 3650 2.6GHz 4 100W × HD6530D 320 443MHz

 

②クーラーはAMタイプが互換性あり
 GPUコアを内蔵しているため、ピーク時で89度とやや高め。とはいえ、TDPが100Wクラスの小型クーラーでも十分に冷却可能だ。

各状況によるCPUの温度
ピーク時 89度
アイドル時 45度

※室温25℃前後。ピーク時はRAW現像を30分間連続で行なった後の表面温度を測定。Phenom Ⅱ×4付属のクーラーを使用。

AMシリーズが使える
AMD新Aシリーズの実力
クーラーを取り付けるパーツはAMシリーズと同じ。

③メモリーはDDR3 1866までサポート
クロックが高いと性能もアップするため、メモリーを“DDR3 1866”にすれば、1600よりも3パーセントほどアップする。

AMD新Aシリーズの実力

④デュアルグラフィックスで性能アップ
 内蔵GPUがRADEON 6シリーズのグラボとクロスファイアできる『デュアルグラフィクス』に対応。グラボ単体の増設よりも性能が高くなる。

AMD新Aシリーズの実力
RADEON HD6570と6670の価格差は2000円程度なので6670がオススメ。

※【共通】マザーボード:ギガバイト『GA-A75M- UD2H』、メモリー:UAMX『Cetus DCDDR3-8GB-1600OC』(4GB×2)、【RADEON HD6670グラボ】MSI『R6670 Twin Frozr SE』、【RADEON HD6570グラボ】ASUS『EAH6570/DI/1GD3(LP)』。

⑤世界初6Gbps SATA3とUSB3.0対応チップセット
 『A75チップセット』の内蔵USB3.0はPCIエクスプレス×1接続のインターフェースと比べてデータのコピー速度が高速。買うなら内蔵USB3.0とSATA3搭載の『A75』がオススメ。
 

2GBのデータをコピーした場合の速度
A75内蔵USB 3.0 20秒
USBインターフェース 24秒

VISIONテクノロジーこれがスゴイ!

 『Aシリーズ』は、“DirectX 11"に対応。3Dの描画がDX10に比べて格段に精細になった。また、動画の補正機能も多機能化し、映像の高画質化や手ブレ補正も可能になった。

Direct X11対応
AMD新Aシリーズの実力
左がDirectX 11、右がDirectX10。他社のCPU内蔵GPUでは対応してない、DirectX 11に対応。ゲームの描画品質が向上するなど利点が多い。
映像の補正技術がスゴイ
ノイズを除去してくっきりと
映像の再生時に、にじみやブロックノイズを判別して自動的に除去。解像感の高いくっきりとしたクリアな映像を楽しめる。
ビデオカムの映像を手ブレ補正
ビデオカムで補正しきれなかった手ブレ映像に対して、揺れの状態を検出し補正をして、揺れの少ない動画に仕上げる。

 

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