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ギネス記録樹立! “最大落下角度121度”の絶叫マシン“高飛車”を体験してきた!【動画も見てね】

2011年07月11日 20時30分更新

 富士急ハイランドといえば『FUJIYAMA』、『ドドンパ』、『ええじゃないか』など絶叫系アトラクションが魅力の遊園地。その富士急ハイランドにて2011年7月16日にオープンする最新大型ローラーコースター『高飛車』。オープン前に体験試乗してきたので、新アトラクションの絶叫体験と爽快感を動画でレポートしますぞ!

 新宿駅から送迎バスに揺られること約2時間。富士急ハイランドに到着し、併設されているホテルで新アトラクションの説明を受けることに。会場に現われた富士急行 取締役社長の堀内光一郎氏は、「基本コンセプトはスピード、高さ、スケールを追い求めるのではなく“コンビネーション”。高飛車はリニアモーターによる急加速、7回のひねり、垂直巻上げ時に見える富士山の美しさ、そして最大落下角度121度のえぐりこみ落下など、これまでの大型コースター開発で培ったノウハウを注ぎ込んだ完成度の高い“濃密でキレのあるコースター”です」と、開発コンセプトと高飛車の魅力を説明してくれました。

高飛車試乗レポート
高飛車試乗レポート

 また高飛車は安全性にも注力されており、これまでのコースターより走行はスムーズで静か、ブレーキ性能が高いこともアピール。これはコースターを安全に楽しめるだけでなく、雨の日に富士急ハイランドに遊びに行くと楽しめるアトラクションがないという要望に応えたものだそうです。堀内氏いわく、「静かなコースターなので悲鳴が本当によく聞こえます(笑)。雨の日でも安全に楽しめますが、びしょ濡れにはなります」。

 “高飛車”というのネーミングに特に由来はなく、軽いノリや感覚で決められたそうな。名前にこめられた意味やコンセプト、理念なんてものはまったくない。ただ、ここ近年は外国からの来場者、とくに中国から遊びに来る来場者が増加している現状を踏まえて「漢字のネーミングならひと目でわかってもらえる」という期待をしており、初の漢字ネーミングのコースターにしたとのこと。

 ちなみに富士急ハイランドでは、これまで9つのアトラクションで14個のギネス記録を樹立しているということをみなさんご存じでしょうか? もちろん今回のアトラクションでも狙っており、説明会の会場にて“最大落下角度121度”という数字がギネス記録に認定されたことを発表。ギネス認定証の授与式が行なわれました。実は、ギネス記録の認定はコースターの図面から検証すれば実際に試乗することなく記録更新かどうか判明するのだが、認定員は「何回も乗らないと記録更新かどうか認定できなかった」と主張。ギネス側も大いに楽しんだ世界記録になったようです。

高飛車試乗レポート
認定証の授与を行なった富士急行株式会社の堀内光一郎社長(左)とギネスワールドレコーズジャパンのフランク・フォーリー社長(中央)。
高飛車試乗レポート

 説明会が終わり、いよいよ高飛車体験試乗の時間に! まずは高飛車のスペックを押さえておこう。

●コース全長:約1000メートル
●最大速度:時速100キロ
●最大落下角度:121度(ギネス記録)
●乗車時間:約160秒
●乗車定員:8人(単車両、前列4人、後列4人)
●乗車制限:身長130センチ未満不可、10歳未満および61歳以上不可
●料金:1000円 (フリーパス利用可能)

 スペックだけを見ると『FUJIYAMA』などほかのマシンのほうが凄そう? しかし“コンビネーション”で攻めてくる高飛車はスペック表があまり参考になりません。注目したいのは単車両コースターであるところ。連結車両コースターより小回りが効くため小さいターンを入れられる点と、前方車両のコース状況が見えてしまい、後方車両の人がシラけてしまうなんてトラブルがありません。つまりどこに座っても同じくらい絶叫できます。

 と、いくら文章で書き連ねてもそのスゴさは伝わらなそうなので、体験乗車の様子を撮影してきたので見てください。
(一部、映像に見苦しい点があるかもしれません。視聴には十分に注意してください。ていうか、一部だけじゃない説アリ)

ギネス認定絶叫マシン『高飛車』を体験!

機材協力●マウスコンピューター『MDV-ADS7400S-WS

 いかがでしたか? 高飛車がいかにスゴい絶叫マシンなのかが一発で理解できたでしょう。

 え? 絶叫ブサメンのアップだけで状況がサッパリわからんって? 仕方ないのでコースレイアウトに沿って少し補足を加えみましょう。

●スタート直後
 最初はトンネルからスタート。暗闇で何も見えない中をローリングで揺さぶり、スタートからわずか10秒後には絶叫させられているという、ガツンとくる初撃。

●リニアモーター超加速
 トンネル終盤、明るくなってホッとしたあたりでリニアモーターによる超絶加速! 約2秒で最大速度の時速100キロに到達。ミニ『ドドンパ』というべき、シートに体重がググっと押し付けられるすさまじい“G”を感じるゾーン。

●ひたすらターン
 リニアモーターでつけた加速そのままでローリングの嵐。カメラをつけたヘルメットがいちばん重く感じられ、まっすぐ前を向こうにも重力で押さえつけられているゾーンです。

●垂直巻上げ
 43メートルのタワーを垂直に登っていくゾーン。個人的にどのコースターでも巻き上げが苦手なのですが、高飛車は思ったより巻き上げスピードが速いのでジワジワ感より焦りを強く感じます。とても周囲の景色を見回す余裕なんてないよ! 

●落下直前に一時停止
 高飛車のブレーキ性能を実感できるゾーン。ブレーキショックは少なくてもピタッと止まります。いやいや、落ちる前に止めないでいいから! 

●バーティカルドロップ
 高飛車の目玉、最大落下角度121度の飛び込みゾーン。落下までジワジワ進む恐怖の焦らしタイム。落下直前に“レールが目の前に無い”という意味不明な光景が見られます。

●ひたすらロール
 バーティカルドロップ後もまだまだロールが続きます。「バーティカルドロップは怖かったろ? いやな事は俺が全部忘れさせてやるぜ」とレールが語ってくるゾーン。キミも同じくらいハードだから!

●終了
 あれだけ絶叫してたくせにスタート地点に戻ると一抹の寂しさ。気分爽快な絶叫体験だから何回でも乗りたくなります。

 撮影するため5回ほど高飛車に乗車して気づいたのですが、ゴンドラのスムーズな乗り味に要注目です。レールの継ぎ目による不快なガタ付きや騒音がほとんどなく、周囲から走行シーンを見ていても“シュルルー”ととても滑らかに走行しているのがわかります。古いコースターにありがちな不安感による怖さがなく、純粋にターンやローリングの怖さで絶叫できるのがポイントです。

 世界でも富士急ハイランドでしか楽しめない“121度の落下”は絶叫マシーン大好きな人なら絶対に楽しめるはず! これから夏の行楽シーズンに遊びに行って新感覚の落下で絶叫してこよう!

 ちなみに今回の動画ですが、ヘルメットにカメラを装着するという斬新な方法で撮影してみました。

高飛車試乗レポート

 自作の撮影セットのわりにずいぶんキレイに撮れてるでしょう? というのも、今回の企画の趣旨を説明したら、なんでかわからないけどソニーさんが業務用の小型HDカメラを貸してくれたのです。

高飛車試乗レポート

“まめカム”HD HXR-MC1
●ソニー
●直販価格 19万8000円

スペック
撮像素子 1/5型クリアビッド配列 Exmor CMOSセンサー
有効画素数 約143万画素(16:9動画撮影時)
レンズ 光学10倍(動画撮影時デジタル120倍、35mmカメラ換算43~507mm、F1.8~2.3)
記録メディア メモリースティック PRO デュオ / メモリースティック PRO-HG デュオ / メモリースティック PRO デュオ HX
サイズ / 重量 コントローラ部:81(W)×42(D)×107(H)mm、カメラヘッド部:37(W)×86.2(D)×42.2(H)mm / 約500g

 通常のHDカメラでは入り込めない場所の様子を撮影でき、アタッチメントを使ってヘルメットなどにも取り付けられ、レース競技の撮影などにも使われている製品なんです。こんな企画のために貸してくれてホントにありがとうございました。

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