今回のCEATEC会場において隠れた目玉といえるのが、ホール2にある名古屋工業大学・国際音声技術研究所のブース。展示しているのは、音声インタラクションシステムの『MMDAgent』だ。
巨大なディスプレーに初音ミクが映し出された。同研究所は、歌声合成システムの「Sinsy」で主にボーカロイド界隈では有名な存在だ。
MMDといって“MikuMikuDance”を連想したアナタは、相当な初音ミク通のはず。その通り、MikuMikuDanceの3Dモデリングデータを読み込ませてディスプレーに表示し、マイクで話しかけるとリアルタイムに返事を返してくれる。
こちらは別のモデリングデータの“めいちゃん”。名古屋工業大学の学内を案内してくれる仕様で、例えば「図書館の場所は?」と聞くと音声と画像で案内してくれる。
MMDなので踊ってくれる。会場では『教えて!!魔法のLyric』にあわせて激しくダンスしていた。キャラクターごとに別の動きを割り当てることができる。
MMDAgentがスゴいのは、対話の反応の速さ。「今日の天気は?」と聞いて、キャラクターが答えようとしている最中に「あ、やっぱり明日の天気は?」と聞くとすぐさま切り替えても返事をしてくれる。会場はかなりうるさくて声が聞き取りにくいという、このシステムにとっては悪条件だったのだが、指向性の強いマイクを使うことで割と認識してくれていた。
MMDAgentは、オープンソースで年内に公開される。自分でモジュールと辞書、モーションを用意し、どのような言葉にどう反応するかを設定すれば、意のままに初音ミクを動かせるというワケだ。ネットクリエイターは要注目な技術だ!
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