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2010上半期ネット事件簿ロングインタビュー その4

2010年07月02日 19時00分更新

 週刊アスキー 7月13日号(6月29日発売)特集『Twitterから事件が続々! 2010上半期ネット事件簿』で登場してくれた4人のロングインタビューを掲載!

人気サイト“探偵ファイル”の元編集長の大住有さん。ヤフオクで自分自身を出品し、雇用主を捜してのオークションを開催。結局は出品キャンセルとなってしまったが、“90億円の値が付いた男”と話題に。この祭りの裏話を語ってもらった。

大住有さん01

 90億の男と呼んでください

ヤフオクの準備は4月上旬から。1ヵ月くらいかけて、文章の準備からしっかりとやりました。ふつうの就活のほうもじっくりやりました。そっちは全部がっつり落ちましたけど、ちきしょー。覚えておけよ、●●●●のヤロー。まあ相性はありますから、はっきりいって“大住有”というキャラクターは一般の会社には不向きだと思いますよね。

入札は700件以上入っていました。値段も90億までいって、出品取り消しになりました。でも、良いキャッチフレーズができました。これからは“90億の男”と名乗ります。100億にはちょっと届かない、そのハンパさがまたちょうど良いですね(笑) 削除対策はバッチリしてましたけど、出品カテゴリーを“その他→その他”にして、消されたら「間違えてましたー」と“その他→ネタ”でまた出そうかと。人間で出したら人身売買になるので、個人事業主届けを出して完全に事業化して、その取引として、その交渉権のやりとりです。消されたら元も子もないので、安全対策には気を配っていました。

20万円くらいまでなら、本気でオークションを成立させる気でいました。ヤフオクの情報を知って、現場の人間がすぐに出せるラインがこの20万円あたりだろうと思いますしね。そこを超えたら、話題をあおる方向にしようと思ってました。入札しなくてもヤフオクからリンクも張って、メールで直接やりとりできるようにしていました。オファーは10社くらいありました。産学連携でやっているような企業や大手の広告代理店、そしてニコニコ動画です。iPadを買うとき3万円の補助が出る会社も迷いましたが、ニコニコ動画に決めました。具体的な仕事は決まっていません。次期メディア争いの、ど真ん中というのがおもしろそうで、今後、どうなるのか中に入って見てやろうと。そこに絡んておきたいと思ったのが決め手でした。

大住有さん02

 ツイッターは使いにくい

話題は初めはツイッターで、次に2ちゃんねるにスレが立って、各まとめ系サイト。次に商業サイトと、各媒体に拡散していきました。どう情報が拡散していくかの確認の意味もあったんです。1年半、社会と離れていたので、今までの手法が使えるかなと。やはり人の流れは変わっていましたね。ツイッターは大きいですね。まだ人数は少ないですけど、これからは確実にこっちにいきますね。ただ、情報を流してコントロールしようとしている側からしたら、本当に使いにくい。話題の寿命が短いんですよ。夜中のサッカーの試合は、朝には誰も話題にしてないでしょう。とすると、夜中のその時間帯に起きている人にしか、情報は伝わらないじゃないですか。やはり、ツイッターのまとめサイトとか重要になってくるんじゃないかな。情報は加工して商品にしないと意味がないですからね。

大住有さん03

 --無職の人へ向けて

無職のみんながんばれ! ニートのみんながんばれ! お前らの気持ちはよくわかるから! ワシも1年半悶絶したから! これをキッカケと思って、なんでもやってみようぜ。やり方はいくらでもある、とりあえず動け!

ドワンゴ ニコニコ事業本部
大住有 @oosumiyuu

リクルートパーソナル(大住有blog)

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