iPadは真のパソコンなのだっ
(または超キモチイイ指コンである)
iPad is the true Personal Computer, or perfect finger-computer.
誰かが「来週発売の週刊アスキーに8ページの実機試用レポートを入れよ」と命じたため、徹夜で記事を作ってるイトタモやミヤモトの血走った目を盗んで、少しだけiPadを触ってみました.
手にした第一印象は「見た目より重い」です.というか、これまでいくつか編集部で「模型」をつくってきたのですが、それらが軽かったためか、ホンモノを手にすると重いのです.空中で左手で保持しながら、右手で操作していると、身長1.8m体重0.1tの私であっても、10分くらいで負担を感じました.本体の背面がスムースな処理なので、持つ手が緊張するのかもしれません.
モバイルオタクのアックンがゲットしたBelkinの透明保護カバーを被せると、手に張りつく感じで、非常に持ちやすくなります.ちなみに、ナマで机上に置いて使おうとすると、背面がなだらかな山形なため、ちっとも安定しません.Apple純正のカバーはナナメに机上に設置できるようで、iPadはとにかくなにか外装をしたほうが使いやすそうです.
さわりはじめてとても強く感じるのは、液晶の美しさです.iPhoneは長辺が約75mmで480ドットですから6.4ピクセル/mm(163ppi)、iPadは長辺が約195mmで1024ドットですから5.2ピクセル/mm(132ppi)と、実はiPadのほうが「荒い」のが、実際目にすると、精細でドットが立っている感じがします.
いろいろな写真を転送して操作してみましたが、手振れやボケがとてもよくバレるいやなデバイスだな~と思いました.これだけの大きさの明るいカラー画面を、手元=目に近い位置で操作するのですから、いい液晶が必須条件になるのですね.いい写真も重要になります.
写真の操作のほかにも、いろいろなiPhone用のアプリをインストールしてみると、とにかくスピード感があります.ハードウェアとOSをとても密に作り込んだ結果だと思いますが、とてもよく調和していて、あらゆる操作とその反応が「きもちいい」のです.さらに、文章を入力したり、表計算してみたり、雑誌や本を読んでみました.っていうか、あのApple.comの動画を事前にみていたオレは、ワープロのPagesや表計算のNumbersは添付ソフトと思っていたので、事後購入が必要というのはちょっとショックでした.
それはおいといて、これらのApple純正アプリも、iPad用に出てきた新聞や雑誌も、まさにiPadの画面サイズを使って、指だけで操作することをとてもよく考慮した作りになっているのです.指だけでスプレッドシートやプレゼン資料を作るんですよお客さん、変態ですよね.iPadには純正オプションのキーボードもありますが、「基本は指だけ」なんですよ、超当たり前ですけどねえ.ちなみに、画面に出てくるQWERTYキーボードは、iPadを縦位置にすると、両手の親指で打てるので、立ったまま文字入力するときは縦位置がオススメです. 表計算では数字が入るべきセルをタッチすると、画面にQWERTYではなくテンキーが出てきて感動しました.
「ペンコンピューター」おたくな私は、過去20年に出ては消えたいわゆるペンコンを何台か持っています.三菱のAMiTYやNECのVersaProは、CPUパワーにしても、薄さや軽さにしてもiPadなみ、当時を考えればそれ以上にとてもよくできたハードウェアです.ただ、マウスとキーボードで操作するのが前提のOS(Windows)をペンだけで使わなければならなかったが最大の壁でした.「インテルのCPUとMSのOS」が前提ですからねえ、たいへんですよ作るのは.
iPadは、この液晶サイズでこのレゾリューショでこの操作で、「指コン」としてのベストの状態を作り出すために、CPUやGPUにはじまるすべてのハードウェアとOSを完全にマッチさせて作られた.だから、これだけ「キモチイイマシン」に仕上がったのだとつくづく感じました.
触るまでは「iPad=でかいiPhone」だと思っていたのですが、ちがいます.もちろん電子ブックリーダーではありません.遊びはじめると、とってもハマりますけど、画面のデカい携帯型ゲーム機でもない.っていうか、昔パソコンに向かって「なんでもできるはなにもできないとおなじ」とかいわれましたけど、なんでもできるiPadはパーソナルコンピューターなのです.iPadのためのアプリは、これからも、予想もしなかったものが出てくるに違いありません.だから1人1台持ち歩く、というかiPadってiPhoneの流れ的に、複数人でユーザーを切り換えて使い回す設計ではないですよね.だから、「iPadは真のPC」なのです.
パーソナルコンピューターという言葉を作ったアラン・ケイ(だったよね)も、今週、スチーブ・ジョブズから送られた実機を触って、腰抜かしたらしいですし・・・・.
以下付録
アップルは、iPadの日本を含む世界出荷を「4月末」とおっしゃってまして、4月24日説とか30日説とかあるんですが、30日だとしても、そろそろ予約が始まるべきなんです.米国では出荷の3週間前に予約が始まったわけですからねぇ.だから、今週末とか来週末は、アップルからの「あ~、よやくかいししやす」というメールに即座に反応できるよう、ネットにつながっているべきでしょうやはり即刻クリッククリックでしょう.デジカメアダプターとかカバーとか周辺機器も忘れずに買おうね.
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