週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

中国おもしろ情報その3[アニメ制作現場編]

2010年03月30日 19時45分更新

 你好、やまぐち@帰国です。3回目は、重慶に移動。アニメ制作の現場をレポートします。

 まず重慶という場所ですが、中国の内陸にある人口3000万人の大都市。中国に4つある“直轄市”のひとつで、重慶以外の直轄市には北京、上海、天津があります。この街の雰囲気は、現代と昔の中国がミックスした雑多な感じ。辛い四川料理が名物で、食べ物の辛さが人々の人柄に出ているようなアツイ雰囲気が魅力です。重慶の女性は美人で気が強いのが有名なのだとか。

繁華街
いい感じの路地

 重慶では、“重慶視美アニメ制作基地”を訪れました。これは、重慶のテレビ局や出版社からなる企業集団“重慶メディアグループ”と、四川美術学院(美大)が共同で設立した基地。教育と実際の制作を兼ねているところがすばらしいです。

こんな作品
こんな作品
同社が作っているアニメのポスターが置かれていました。
中はこんな感じ
工程ごとに部屋が分かれています。廊下をゾロゾロ進みます。

 スタッフはすべて学生のようですが、プロとして通用するレベル…というか、つくったアニメは放映されているんだから実際プロですよね。でも、作業の様子は真剣そのもの。学生アルバイト感覚では決してなく、プロの心意気を感じました。同じポップカルチャー分団内にいた、第一線でアニメの背景を描いている方から見てもかなりレベルが高いとのこと。

スタッフは学生
スタッフは学生
みんな大学生なので若いです。この部屋FLASH制作で、女の子が多めでした。
FLASH制作
FLASH制作
右手にタブレット、左手はキーボード。タッチタイピングで、手元を見ることなくショートカットを押していました。
エフェクトをかける
エフェクトをかける
ある程度完成した動画にエフェクトをかける作業は、『After Effect』でやっていました。
絵コンテでしょうか
絵コンテでしょうか
紙に絵コンテを描いたり、キャラクターデザインのようなものを描く工程です。アニメクリエーターの参加者曰く、とても丁寧で優秀な絵コンテだったとのこと。
BGMづくり
BGMづくり
アニメの音楽も学生とおぼしきお兄さんが制作していました。使用ソフトは、『Nuendo』。日本のアニメクリエーターはみんな知らないソフトだそう。
声優まで!?
声優まで!?
アテレコもしていました。声優さんも学生なの??
背景画
背景画
タブレットと『Photoshop』で美しい背景を描いていました。FLASHの工程と同じく、キーボードショートカットを使いこなしていました。
ほぼ完成の背景
ほぼ完成の背景
制作時間は人によってかなり違うとのことですが、たとえばこれは1日くらいとのこと。

 日本でもアニメ制作会社の内部を見たことはないので、「へー」「ほぉ~」の嵐でした。とにかく印象的だったのは、いかにも若い学生のみなさんが、ものすごくレベルの高い作品をその手でつくりだしている現場を目の当たりにしたこと。

次回は、重慶のハイテク教育小学校をご紹介します。
 

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります