『全力案内!地図アプリ』
バージョン:1.1
App Store価格:無料
(バージョンと価格は記事掲載時点のものです)
ケータイからiPhone 3Gに乗り換えるとき、もっとも心配だったのは目的地までの道案内(以下、ナビ)ができなくなるのでは? ということ。
筆者は仕事柄、取材や打ち合わせで初めての場所を訪れる機会が多い。これまでどんな端末でも、ナビアプリ(具体的には『NAVITIME』)を欠かしたことは一度もない。筆者にとってナビはそれほど重要なのだ。
が、不幸なことに前述の不安は的中した。iPhone 3GはGPSを搭載してはいるが、標準の”マップ”はナビとしては致命的な問題を抱えているのだ。それは……
マップは度重なるアップデートがされ、ようやくクルマと電車のルート検索ができるようにはなったが、悲しいことに進行方向に合わせて地図が自動で回転してはくれないため、これではナビには使えないのである。
そもそも筆者が一番よく使うのは、カーナビでも電車ナビ(これは乗換案内でじゅうぶん)でもなく“徒歩ナビ”。しかしマップでは徒歩ナビができない。期待していたNAVITIMEも、早々にiPhone 3Gアプリからの撤退を宣言しちゃったし……。
そこへキラ星のごとく現われたのが『全力案内!地図アプリ』(以下、全力案内!)だ。これは徒歩とクルマ、それぞれの簡易ナビ的な使い方ができるというもの。NAVITIMEのように複数の移動手段を組み合わせたトータルナビができるわけではないが、今、国内でナビができる唯一の選択肢なのだ。
使い方は簡単。まずホームボタン→“設定”→“一般”→“位置情報サービス”(=GPS)をオンにしてから全力案内!を起動する。
ナビは簡単ですばやいセッティングが重要です!
下部の“目的地”をタップして行きたい場所を検索し、“ここへ行く”→“フリーモード”をタップすれば準備完了。地図はピンチイン、ピンチアウトでスムーズにズームできる。この先の道順がどうなっているかをすばやく確認でき、使っていて安心感がある。
マップを進行方向にクルクル回す人にはありがたい機能
事前に“設定”→“ヘディングアップ”をオン→“Save”しておけば、進行方向に合わせて地図が自動で回転する。標準のマップにはない、かなりナビっぽい使いこなしが可能になる。
目的地までの道順が、地図に黄緑色の線で表示されたら、それに沿って歩いていこう。
シンプルな表示で目視確認もすばやく可能
歩いた軌跡が約15メートルごとに青い点で表示されていくので、出発地点からどのように歩いてきたかや、どちらに向かえばいいのかなどが、ひと目で判断できる。赤い丸が現在位置。
もし道を外れたら、右下の“リルート”をタップ。すると、現在位置を起点に新たなルートを再検索できる。再検索は手動にはなるが、あると助かる機能だ。
てな具合に徒歩ナビとしては使えるが、カーナビにするにはぶっちゃけきびしいと言わざるを得ない。現状では音声ナビに未対応で、曲がるタイミングをつかむには画面を凝視するほかなく、危険だからだ。
ただ、全力案内!の名誉のために付け加えておくと、音声ナビができないわけではない。GPSを利用したフリーモードとは別に、任意の道順を試走できる“シミュレーションモード”というのがある。
文字と音声というナビの基本もバッチリです
シミュレーションモードでは、すでに文字や音声などによる案内機能が実装済みだ。右上の表示では目的地までの残り距離と予想到着時刻も確認可能。
つまり、技術的には今スグにでもカーナビとして使えるようになっている。あとはアップルの許可が出るかどうかだけの問題というわけだ。
チラ見だと「?」だけど、よーく見るとカーナビ情報が詰まっている
なんと独自のプローブ技術により、本物のカーナビよりも細かく、裏道の渋滞状況まで地図上に表示される。オレンジ色の点線が混雑、赤い点線が渋滞を示す。
この全力案内! 現在は無料だが、提供元のユビークリンクによれば2009年4月1日以降は有料になる見込み(価格は未定)。筆者は有料になっても使い続けるつもりだけど、興味のある人は今からコッテリ試用しておくといいかも!
『全力案内!地図アプリ』
App Store価格:無料
(価格は記事掲載時点のものです)
(c)UBIQLINK. Ltd.
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※無料版のダウンロードは終了しました
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追記【2009/8/12】
『全力案内!ナビ』
バージョン:1.1
App Store価格:900円
(バージョンと価格は追記時点のものです)
【主な変更点】
●アイコンが変更された
●名称と価格の変更
アプリ名が『全力案内!地図アプリ』から『全力案内!ナビ』に変更されるとともに、有料化(年額制)。
●ついにカーナビになった
これまで音声案内は試走モードでしか使えなかったが、ついにナビモードが音声案内に対応し、リアルタイムなカーナビとして使えるようになった。
●道をそれても自動で再検索
ルートから外れても自動でルートを再検索するほか、有料道路を使うかどうかもリルートの都度、選べるようになった(ナビモードを”クルマ”に設定している場合)。手動リルートの場合は、有料道路を優先するかどうかを事前に指定できる。柔軟な指定が可能です。
●目的地の設定がラクに
履歴やブックマークから目的地を指定できるようになった。また、地図の中心点や現在位置をブックマーク可能。
●ナビ操作もしやすく
iPodで音楽を再生しながら音声ナビを聴けるようになった。また、アプリを終了してナビを中断しても、次回起動時に続きからナビを再開できるなど、使い勝手が向上してますよ。
●画面も見やすく
横画面表示に対応。交差点手前などで方面看板(案内板)が表示され、カーナビ専用機のようで見やすい。
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