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ドライバーに無限の可能性を与える「無限 シビックTYPE R」

2019年11月09日 10時00分更新

「無限」のパーツをフル装備した
シビックTYPE Rに試乗

 2017年9月28日に発表されたシビックTYPE Rは、ホンダ久々となる赤バッジのレギュラーモデル化に大きな注目を歓迎を持って迎えられた。しかし登場して約2年が経つ今夏、ホンダのホームページには「※まもなく販売終了となります。詳しくは販売会社にお問い合わせください。」との一文が。あまりに早すぎる終売に正直驚いた(おそらくモデルチェンジが近いのだと思うが)。驚きすぎたので、すかさず広報車を借りてレビューしたほどだ(終売が決まった「シビック TYPE R」は今のうちに買おう!)。

CIVIC TYPE R(458万3700円・税込)

 そのタイミングで、さらに驚くことが。なんとホンダのワークスチューナーである無限(M-TEC)が、10月からシビックTYPE R用の新商品を続々と出すというのだ。「なぜ今?」という疑問を抱きつつも、さっそく試作パーツを取り付けた車両に試乗した。

無限CIVIC TYPE R

究極のTYPE Rを目指したRC40GT Pakage

 誰もが思うのは「なぜ終売間際のタイミングで?」ということ。通常、このようなアクセサリーは新車販売時に用意されているものだ。担当者も「私たちもビックリしましたよ。いくらなんでも早すぎますよね」と苦笑する。詳しくは明かされなかったが、どうやら終売の話は、比較的最近決まったようだ。とはいえ「無限はシビックで名を馳せたところがあり、シビック用の用品を出すのは使命でありました」とのこと。確かに国内販売750台だった前モデルにもエアロパーツなどを用意していた。では、なぜここまで販売まで時間がかかったのだろうか?

 そこには「CIVIC TYPE R MUGEN RC20GT Package」という究極のTYPE Rが関係しているようだ。無限は2018年の東京オートサロンに、コンセプトモデル「MUGEN RC20GT TYPE R CONCEPT」を出展。その迫力あるスタイリングで多くの人が度肝を抜いた。

 その翌年の東京オートサロンでは同社の市販化に向けて走行性能・デザインをサーキットで磨き上げ、空力性能・動力性能・冷却性能の向上を図ったプロダクションモデル「CIVIC TYPE R MUGEN RC20GT Package Pre Production MODEL」を出展。「MUGEN RC20GT」をパッケージとして販売を想定した案内を行なっていた。

CIVIC TYPE R MUGEN RC20GT Package Pre Production MODEL

 そんなMUGEN RC20GTなのだが、開発はかなり進んでいたものの、当初の想定をはるかに超える価格と極端に低い量産性により、販売が現実的ではないとの判断に至り発売中止を決定。「ですが、この開発で得た知見はたくさんありました。今回登場する商品には、それらが活かされています」と開発担当者は語る。

 想像するに、無限は時間をかけてRC20GTを開発しながら、そこで得たノウハウを元に、商品開発を並行していたのだろう。こうして完成度を上げ、満を持しての発売に至ったところ、まさかのシビックTYPE Rが終売とタイミングが重なったというわけだ。

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