ゲーミング性能は依然として強いIntel
マルチスレッド系の処理ではあまり良いところを見せられなかったが、ゲーム系ではどうだろうか? ということで、まずはCPU負荷が超絶に重い「Assassin's Creed Odyssey」で試してみる。画質は“最高”とし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用して計測した。解像度を上げるとGPU側が律速になるため、解像度はフルHDのみとした。もっと解像度を下げてCPU性能をより引き立てるることもできるが、あくまで実用的なシチュエーションでのパフォーマンスの差を見てみたい。
Zen2世代に入ってRyzenは驚異的な性能向上を果たしたが、ゲーム分野においてはまだIntelがわずかにリードしている。マルチスレッド処理が進んでいるこのゲームでも、Ryzen 9 3900XよりもCore i9-9900Kのほうが平均フレームレートがより高いという結果を生んでいる。特にCore i9-9900KSの平均フレームレートの高さはダントツだ。ハイエンドGPUのパワーを存分に引き出したいなら、まだIntel製CPUに分があると言えるだろう。
ただし、最低フレームレートを見るとRyzen勢のほうが良い結果を出している。メモリーのクロック設定の違いなども関係していそうだが、Core i9-9900KSが常に最強とは言えない。フレームレートの安定度で言えば、Ryzenのほうが優秀な結果を出すこともあるのだ。
Assassin's Creed Oddyseyはもう旬を外している感もあるので、今が旬の「Call of Duty: Modern Warfare」でも試しておこう。画質はDXRを無効にした以外はすべて最高(ただし、デフォルトでモーションブラーはオフだったので、ここでもオフ)とし、キャンペーン“ピカデリー”の一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
ここでもCore i9-9900KSの平均フレームレートの高さは突出している。Core i9-9900Kも高いが、9900KSはさらにその上をいった。最低フレームレートこそRyzen勢も健闘しているものの、ゲームにおける最強の座はいまだIntelにあると言っていい。ただし、初代→第2世代とその差をグイグイ詰めてきたAMDである。次世代のZen3アーキテクチャーが出るまでに、Intelも新アーキテクチャーを完成させなければ、ゲームでの優位性の確保は難しくなるかもしれない。
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