週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

全コア5.2GHz設定のOCテストも敢行

【詳報】Core i9-9900KSの性能をRyzen 7 3800Xや3900Xと比較

2019年10月31日 14時45分更新

全コア5GHz動作可能な選抜個体

 Core i9-9900KSのスペックについては、すでにジサトライッペイ氏が記事で報じている通りである。下表はその記事からの引用であるが、8コアすべてに負荷をかけても5GHzで動作する個体を選抜してチューニングをしている代わりに、TDPは95Wから127Wへ大幅増となった。

 もっとも、Core i9-9900KのTDP95Wという数字は発熱量や消費電力を正しく表わしていないという疑惑が拭いきれないため、あえて今回正直な値を書いた、という邪推もできなくはない。

 ちなみに、BIOSはCore i9-9900Kが動くBIOSなら動作するようであるが、とりあえず最新のBIOSにアップデートして運用するようにしたい。

主なスペック
型番 Core i9-9900KS Core i9-9900K
コア数/スレッド数 8/16
定格クロック 4GHz 3.6GHz
Turbo Boost時の最大クロック 5GHz
8コア動作時の最大クロック 5GHz 4.7GHz
L3キャッシュ 16MB
内蔵グラフィックス Intel UHD Graphics 630
メモリークロックサポート DDR4-2666
TDP 127W 95W
希望カスタマー価格 513~524ドル 488~499ドル

今回入手したES版Core i9-9900KSの情報を「CPU-Z」で拾ってみた

Turbo BoostのBinテーブル(何コア動作時は○倍動作、という対応表)を今回検証に用いたGIGABYTE製マザーボード「Z390 AORUS MASTER」(Intel Z390)で確認してみた(BIOSはF10b)。これはCore i9-9900Kの場合。1−Core/2-Core Activeな時は50倍、8-Core Activeな場合は47倍という設定になっている

Core i9-9900KSでは、1-Coreから8-Coreすべての場合において50倍、すなわち5GHz動作にであることが読み取れる。「Package Power Limit2」いわゆる“PL2”は158W(Core i9-9900Kは118W)に増えており、全コア5GHz動作時の消費電力の高さを匂わせている

CINEBENCH R20実行中の動作クロックをチェックしたところ、どのコアも5GHzで動作していた。なお、5GHzジャストにならないのはその瞬間のBCLKが端数になっているためだ

 注目したいのはCore i9-9900KSの保証期間だ。Core i9-9900Kを筆頭とする第9世代Coreプロセッサーの保証期間は3年間だが、Core i9-9900KSはわずか1年。相当無理をして全コア5GHzを達成しているためか、単に製品数が確保できないため、3年の保証期間を担保できないから、などいくつかの理由を推測できるが、本当のところは謎だ。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事