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「APS-Cの完成形」キヤノン・EOS 90DでSUPER GTを撮る

2019年10月19日 12時00分更新

軽いは正義! 操作系は上級機を踏襲

 まずお断りしないといけないのは、今回取材したEOS 90Dは試作機であるため、画質などは市販版と異なる可能性があるほか「掲載はノートリミングで50%以上の縮小をかける」という条件が義務付けられています。よって今回は画質より、使用感について触れていきたいと思います。

 まず「軽い」の一言。それもそのハズで、総重量は701gとEOS 80Dの730g、EOS 7D Mark IIの910gより軽く仕上げられています。確かにボディーが重たい方がブレにくいですが、いざ持ち歩くとなると軽さは最大の武器になります。まして複数台持ちになると、その恩恵ははかりしれません。

左EOS 90D、右EOS7D Mark II

 大きさはEOS 80Dとほぼ同じで、EOS 7D Mark IIと比べるとかなりコンパクトな印象。手の小さい人にはちょうどよいでしょう。ですが、手が大きい筆者の場合、右手親指付近のボタン類が押しづらく感じました。シャッターボタンは上級機に似た感触で、明確な半押し感のある2桁シリーズとは異なります。ここは大歓迎です。

握ってみたところ

 操作関係はEOS7D Mark IIとパッと見は一緒。EOS 80DにはなくEOS 7D Mark IIやEOS 5D4といった上位モデルには搭載され、AF選択などを行なうマルチコントローラーが付きました。これがあると無いでは操作感が大きく異なります。また、シャッターボタンの近くに置かれたAF選択モードボタンがEOS 7D Mark IIに慣れた身には新鮮です。

左EOS 7D MarkII、右EOS 90D。ダイアル配置などが似ている

天面から見ると、EOS90D(右)の方がスッキリしていながらボタンが多い

EOS 7D MarkIIと異なり、AFとDRIVEボタンが分離。サブダイヤルの近くにはAFモード選択がある

メインダイアルの上に、マルチコントローラーが新設

バリアングル液晶

 メニュー画面をパッと見たところ、EOSに慣れている人なら一通りは使えそう。とはいえAFのセッティングなどは、AFメニューではなく、別の場所に移っていました。今回はデフォルト状態で撮影したのですが、デジカメのキモはこのセッティングでして、ここをいかに自分好みへと詰めていくのかが、撮影成功の可否を握っているといってようでしょう。

カメラマークのカスタムファンクションIIにAFセッティング項目がある

一眼レフではおなじみのレンズごとのピント調整。ミラーレスにはその機構はない

AFの追従設定。これを粘るにすると、目の前に何かが通り過ぎてもAFは動かない

いきなりファインダーに飛び込む時にも有効な追従性

45点自動選択AFなどで有益な乗り移り特性

AIサーボ撮影時の1コマ目、シャッターチャンスを逃さないか、ピントを狙うかの設定

連射中のレリーズ設定

被写体が判別できなかった時、AFを動かすか否かの設定

 EOS 90Dにサンニッパ(EF300mm F2.8L IS II USM)を取り付け、AIサーボモードにするなどカメラを設定。AFは普段筆者が使っているスポット1点AFを選択して、まずは土曜日の予選アタックをするGTカーを撮影することになりました。

 サンニッパをフルサイズで使うと広めになるのですが、APS-Cですと400ミリ相当になるため、丁度良い画角になります。なによりズームレンズと違う描写とAF速度は、撮っていて気持ちがよいものです。

今回の撮影セッティング

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