現像時間はこれまでの環境の6倍も速くなる
10年選手のマシンと最新マシンとの速度差はダンチなのは当たり前だが、どのぐらいなものなのだろうか。T橋さんに聞いたところ、CPUはさることながら、メモリーの容量も多いため、アプリを操作する反応は速いという。
旧マシンは、1度ビデオカードが壊れた後、ジサトラハッチがGeForce GTX 650を挿したというが、GeForce GTX 1660との性能差は圧倒的。「Lightroom Classic CC」であっても、高解像度のRAWデータを読み込んだ際、旧マシンだとサムネイルが表示されるまで、やや低画質の表示からシャープな表示になるまで時間がかかったが、本機ではすぐに表示される。
また、サムネイル表示のスクロールをするなどの作業もカク付くことなく、スクロールする度にサムネイルも瞬時に表示され快適に作業できたとのこと。
もちろん、RAW現像変換も最新世代Core i5のパワーより、高速に行なえる。「Lightroom Classic CC」を使い、2340万画素に対応するカメラで撮影した1枚約22MBほどのRAW画像(6000×4000ピクセル)10枚の現像時間を比較してみた。
結果は、たった10枚にもかかわらず、旧マシンは2分以上かかり、DAIVはわずか23秒で終了。実に約6倍もの差がついたことになる。これが100枚現像することになったら……と考えると、よくこんな遅いマシンで仕事をしていたもんだと逆に感心してしまうほどだ。
T橋さん「ぜんぜん違うね。これだけ差があるとかなり作業時間が短縮されそう」
ハッチ「ずっと使っていると、これが当たり前と刷り込まれてしまって、遅くて作業効率が悪いということに気が付かないもんなんですね」
さらに、UHS-II対応のカードリーダーの性能もチェック。1ファイルが22MBくらいのRAWデータを4GBくらい保存したフォルダーを、PCのメインストレージ(SSD)にダウンロードした際の速度を計測。旧マシン時代では主流だった、USB2.0の外付けカードリーダーと比較。使用したSDカードはもちろんUHS-II対応の32GBの製品。
USB2.0の外付けカードリーダーでは、約3分43秒(260秒)かかったところ、「DAIV-DGZ530E4-M2SH5-ASCII」のUHS-II対応カードリーダーでは27.7秒と高速でフォルダーをダウンロードできた。
T橋さんの旧マシンにはSDカードリーダーは備えておらず、カメラからSDカードを抜き差しした際のデータ破損が怖いため、いつもはカメラとPCを直接ケーブルで接続してデータを落とし込んでいるという。
たまに、外付けのUSB接続のカードリーダーを使っていて、内蔵カードリーダーはあれば便利そう程度にしか考えていなかったそうだが「まさかこれだけ速いとは。しばらく使ってみたけれど、仕事の効率も爆速だね」と大満足だった。
そんな「DAIV-DGZ530E4-M2SH5-ASCII」だが、PCとしての基本性能の指針として、定番ベンチマークテストである「CINEBENCH R15」と「3DMark」にてCPUとGPUパワーも計測しておこう。
CINEBENCHのCPUは1000cbには届かなかったものの、Core i5だということを考えれば十分。OpenGLは117.23fps、3DMarkのTime Spyは5314。グラフィックステストはどちらもギリ30fps超えなので、ちょっとした3Dゲームなら余裕という性能。RAWデータの現像くらいなら快適だが、4K以上の高解像度動画の編集などを行なう場合は、さらに高性能なビデオカードを搭載したDAIVを購入することも視野に入れたい。
もう1つ、SSDの速度も「CrystalDiskMark6.0.2」を使って計測。ただし、今回借りた検証機はストレージが切り替わる前だったため、SAMSUNG「PM981a」ではなく「PM981」が搭載されていた。マイナーチェンジ前の製品なので、ほぼ性能は同等だが、参考として欲しい。
シーケンシャルリードが毎秒3400MB超え。Lightroomの書き出しの際も、ストレージの速度は必要なので、SATA接続のSSDよりもストレスなく写真の編集ができるだろう。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう