参加人数は3チーム、見事内定を勝ち取るのは?
開発はチームを組んで実施された。「チーム畳」「真ん中班」「HAJIKKO」の3チームに分かれていたのだが、12人の学生たちに、それぞれの得意分野を持ち寄って、自主的に組んでもらったようだ。自然とフロントエンドエンジニア(主に人の目に触れるUIやUXを作るエンジニア)とバックエンドエンジニア(主にユーザーには見えないソフトウェア内部の仕組みを作るエンジニア)に分かれていただけでなく、どことなく、同チームの学生たちのキャラクターも統一されている様子が印象的だった。以下に、発表の内容を紹介する。
チーム畳「駅から探すPR」
チーム畳の作品は「駅から探すPR」。検索欄からエリア、路線、駅を入力することで、該当地域に関係のあるPR TIMESのプレスリリースが一覧表示されるというもの。
フロントエンド2名、バックエンド2名という体制で開発した。「最寄駅の近くにカフェがオープンするニュースをたまたま目にしたことから、ひらめいた」という。
一覧表示が3件ずつしか見られないなど、荒削りに感じられる部分もあったのだが、モチーフとして「電車」を使い、「検索しているあいだは電車が進む」「検索に失敗すると(結果が見当たらないと)電車がひっくり返る」といったUIを採用し、ポップに仕上げた点が評価されていた。
またチームからは「自分の持っている技術と、チームの仲間の持っている技術が噛み合って、何かが出来上がるという体験がすごく勉強になった」という声もあった。
真ん中班「PR MAP」
真ん中班は「PR MAP」を開発した。PR MAPは「投資家向け」と明確にターゲットを絞った開発が印象的。
発想として「位置」を活かすところは「駅から探すPR」と同じなのだが、プレスリリース内に含まれる住所や位置情報を自動的に抽出し、地図上にマッピングするという仕組みを目指した。
「どの地域でどのくらいプレスリリースが発信されているのかを、視覚的に確認する」「将来的に盛り上がりを見せる地域に共通する傾向を、見つけやすくする」といった目的で使われ、投資家たちが、どの地域のどんなビジネスに投資すれば、リターンが大きくなるのかを考える目安とするという使い方が紹介された。
コンセプトがしっかりしていて、PR TIMESの社員たちも大いに興味を持っている様子だったのだが、残念ながら時間内に完成することができず、途中経過の発表となった。
メンバーからは「進行役を置かなかったので、どの時間までにどの程度進めればいいかという目安を持たないまま進めてしまった。途中で大幅な作業のやり直しも発生し、進捗や目標を共有しながら進められなかったのは、反省点。コミュニケーション不足だったのかな」というコメントも。
HAJIKKO「POP TIMES」
この日最後のプレゼンはHAJIKKOの「POP TIMES」。
「ビジュアル重視」を全面に押し出した、見やすく、エンターテインメント性の高いプレスリリースサイトというコンセプト。
なんとPR TIMESの社員が実際のサイトを閲覧できるように、QRコードを制作してプレゼンに挑んだ。ほかのチームにはない配慮で、はじめから高い注目度の中でプレゼンをスタート。PR TIMESのプレスリリースから画像データを抽出し、タイル状に整列してくれる仕組み。画像は解像度の高いものを自動的に選択、高解像度の画像がない場合にだけ、解像度の低い画像を表示させるなど、アルゴリズムもきっちりとしていた。
コメント機能も持ち、プレスリリースを見ながら、SNS的にユーザーたちが楽しめる機能も盛り込んだ。「硬い印象のあるプレスリリースを、写真を大きく使うことでポップにしよう」という試みは社員たちの興味をひいたのか、質問も活発に飛び交っていた。
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