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時間を大事にして人生を豊かにするバカンの空席情報プラットフォーム

いま注目の空席情報サービス そのハードルが高い理由

2019年06月14日 07時00分更新

空席情報配信事業者として海外展開も視野に

 2016年の起業後、トイレ空席情報サービス「Throne」の提供を開始し、それを汎用化することで2018年1月に空席情報プラットフォーム「VACAN」をリリース。すべての空席情報を集約する「Vacant-First」(ベイケント・ファースト)を掲げて走り続けているバカンだが、まだまだ伸びしろを秘めている。

Throne

 たとえば、オフィス用途としての空席情報サービスには汎用化されなければならない余地があるという。少しずつ、エリアが変わればチューニングする必要も生じるため、慎重に慎重を重ねてきた河野氏だが、ここからはアクセルを踏み込んでいくと意気込む。

 「国内が立ち上がっていくのと同時にグローバル展開も実現していく」(河野氏)ため、すでにグローバル特許のPCT出願を完了し、国外進出先としてアジア、中でもまずは中国進出に踏み出している。

 「グローバルでどういうニーズがあるかをしっかりと仮説検証するところからスタートする。日本のブランド、カルチャー、ライフスタイルが強みとなるような分野からサービス展開することで、日本の優位性を保ったままビジネスができると考えている」(河野氏)

 自らを「空席情報配信のスタートアップ」と称するバカンは、IoTやAIのみにこだわらず、それを実現できるテクノロジーがあれば採用していくという姿勢を見せる。河野氏が見据えるのは、どこからでも1秒で『空いている』が分かる優しい世界だという。

 時間を大事にして価値を創造することで、人生を豊かにして優しい世界を作りたいというまっすぐな思いは、日本だけでなく世界の「時間のムダ」に疲弊してしまった人たちを救うだろう。

●株式会社バカン
2016年6月法人設立。すべての空席情報を集約する「Vacant-First」(ベイケント・ファースト)を実現する空席検索プラットフォーム 『VACAN』と、お弁当の取り置きサービス『QUIPPA』を開発・運営。
2019年6月、NTT東日本、清水建設、ティーガイア、JR東日本スタートアップ、スクラムベンチャーズを引受先とする第三者割当増資により7.9億円を資金調達。

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