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選手が主体的に考え、強くなる動画分析ツール「SPLYZA Teams」

 開催が2020年に迫った東京オリンピック・パラリンピック、国の「日本再興戦略2016」によるスポーツ市場規模15.2兆円へ拡大する目標の掲示などによりスポーツ産業は大きな注目を集めている。その盛り上がりは他業界へも広がりつつあり、IT企業がスポーツチームへ投資するケースも目にするも増えてきた。

 スポーツのベンチャー企業SPLYZAは『アマチュアスポーツマンの「もっと上手くなりたい」を叶える』を哲学に掲げた創業約8年の企業だ。スポーツゲーム分析ツール「SPLYZA Teams」をはじめ、アマチュア向けにスポーツにおける分析、改善を支援するサービスを提供している。

 スポーツアナリティクスの可能性に着目し、創業以来ITの力でアマチュアスポーツ市場を支えるSPLYZAの土井寛之代表取締役に、同社のビジネスとサービスについて話を伺った。

SPLYZA 土井寛之代表取締役

分析ツールはチームスポーツの振り返りの作業を効率化するだけでなく、強い選手を育てる

――SPLYZAのサービスについてお聞かせください

土井(以下、敬称略) SPLYZAのメインの製品はゲーム分析ツール「SPLYZA Teams(スプライザ チームズ)」です。スマートフォンで撮影したゲームの動画を元に、選手が簡単に分析することができ、チームの改善を促すことができます。

――どのような活用事例が多いのでしょうか

土井 現在のユーザーは中学と高校の部活チームで半数を占め、大学まで入れると約7割まで登ります。サッカーやラグビーでの活用事例が多いですね。

 これまでの部活動における試合の分析は、多くの場合顧問の教師が主体でしていました。教師が試合の動画を撮影し編集して、それを生徒に共有。生徒はそれをインプットして練習に臨むわけです。

 しかし、これには課題があります。まず教師に多大な負担がかかること。動画の編集作業はかなり骨のいる作業ですが、普段の授業でそうしているように部活での指導においても同じスタイルで丹念に準備します。それにより教師が疲弊してしまいます。

 SPLYZA Teams は選手である生徒たちがが手持ちのスマホを使い分析できるツールです。これにより教師の負担を軽減します。生徒たちが複数名で分析するため、時間も短縮でき効率的です。

 さらに、SPLYZA Teamsが解決するのはスポーツの学習スタイルです。平均学習定着率は能動的になるほど上がり、裏を返せば受動的になるほど下がります。従来だと選手たちは教師の指導を受動的に受ける形に近い。しかし、SPLYZA Teamsでは選手たちが自ら分析しその結果をアウトプットしてチームで共有します。逆に教師は生徒の理解度をインプットします。

 自らインプットとアウトプットするプロセスを担うことにより選手が主体的に改善していきます。

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