AUDIO OSECHI BOXは、ハード/ソフトともに詳しく、カスタマイズ指向が高く、カスタマイズ好きな層を対象にした製品としてラックスマンが開発中。名前は6.5寸の重箱サイズに電子パーツを丁寧に盛り付けるイメージから付けた。JUと言われるコンポーネントを重ねて設置する。
今回、ブランド名として「LUXKIT」を復活させて採用することが発表された。ロゴなども昔ながらのLUXKITの雰囲気を生かせるよう検討する。もともと4種類の製品化が予定されていたが、さらに表示機能を持つ006、ケースのみの000、チャンネルデバイダーとして使える007などより多くの機種を投入する計画も明らかになった。
その中で中心となるのが「JU-001 MAIN」。ラズベリーパイ 3を搭載したDAC製品となる。RCAとXLRの出力を持ち、外部クロック入力にも対応するほか、基板の入れ替えを想定してバックパネルの交換機能なども付ける予定だ。
内部はラズベリーパイを含めて、大きく3つの部分で構成されている。そのハブ的な役割を果たすのが、1bcのインターフェースボード(従来、UKISHIMAと呼ばれていたもの)だ。ボード認識、電源のオンオフを管理、機器の状態を知るための機能などを持つ。ここを経由して、Expansionボード(DAC部)につなぐことで、ラズパイ自体のバージョンアップが実施されたり、ASUSの互換ボードである「Tinkerboard」などに乗せ換えても、変わらず利用できるようにする。
デモでは、EthernetでパソコンとOSECHI BOXを直結。ラックスマンのアンプを使ってスピーカーを駆動していた。Windowsにドライバーをインストール済みであれば、出力先にDirettaを選ぶだけで、OSECHI BOXを認識できる。
また、OSECHI BOXにはリモコン操作にも対応(Diretta利用時以外)。MPDを使用する際には、選曲操作などがスピーディーで快適そうだった。USBメモリーを差せば、自動で音楽を始まり、使い終わったらそのまま抜いてもOKの「Music Plug&Play」などにも対応する。今後は、ウェブブラウザーでアクセスする際のUIの整理やセキュリティ対応などを強化していく予定とのことだ。
「発表前から機能がどんどん増えており、発売を早くしたい」(ラックスマン小島氏)とのことだが、現状では発売時期や価格などは未定。とはいえ1コンポーネント当たりの価格は5~10万円程度で、5万円に近い方で出せそうだという話も出た。加えて、Direttaへの対応で「ラズパイオーディオはネットワークプレーヤー的にとらえられれてきたが、USB DACに近い使い勝手を得た」と表現。マーケティング調査的な意味合いを含め、クラウドファンディングなども視野に入れながら、製品化を進めていく考えを示した。
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